代表取締役社長 青木 大輔

株式会社アジャスト 代表取締役社長 青木 大輔

代表取締役社長 青木 大輔

株式会社アジャスト
設立 2001年3月16日
事業内容
  • インターネットを活用した事業やプロモーション活動のコンサルティング
  • WEBサイトの企画・制作 
  • 各種プロモーションコンテンツの企画・制作
  • ソーシャルメディアを活用したプロモーションの企画・実施
会社HP http://www.adjust.ne.jp/

学校生活と受験勉強の両立

高校受験の勉強を始めたのは、中二の半ばから。自分でも、
かなり頑張ったと思います。
当時は仲間と普通に付き合いながらも、
帰宅後に数時間は勉強をしましたから、
どこか計算できる冷静さがあったのかもしれません。
おかげで県内でも、有数の進学校へ入学できました。

しかし受験勉強ですっかり燃え尽き、一般的な高校生活を送りました。
フェンシング部に入り、友達とも遊び、どちらも夢中に楽しむ毎日でした。
だから成績は下降、いつの間にか学年順位ワースト10
をキープするくらいでしたから。
その頃、いずれは地元に戻り、父親を継いで設計事務所を
やるつもりがあり、
進学は理系を希望しましたが、高一の段階で難しいと言われました。

高二から、みんな受験へ向けて勉強を始め、
夏休みは進学用の補習にも出席しましたが、
自分は、その後の部活の方へ意識が行ってばかり。
でも、このままでは思い描く未来はないと考え、
とにかく都会に出て暮らしてみたい、
自分にもまだ可能性があるという気持ちから、
好きだった絵をやってみようと美大進学に気が変わりました。

混迷する未来図

大学時代はバイトと遊びで、ほとんど登校しませんでした。
いろんな大学へ通う、同県出身者ばかりの寮生活が楽しく、
そこでの付き合いが中心でした。
様々な議論をしたり、趣味について語り合ったり刺激を受けたことは
多いのですが、そんなことをやっていたら、あれよあれよと就職活動へ突入しました。

あるバイト先の社員さんから可愛がられていて、推薦してもらい、
いわゆる青田買いコースにのりました。
一般的な就職試験より簡略され、ある程度のフィルターをかけた上で
面接と試験が三回くらいあり、内定が決まるというもの。一社だけ、
試しに進めてみました。
2度ほど試験をすすめた後、いつもの社員さんから連絡をもらい、
次のバイトだと勘違いしたまま会場へ向かいましたがなんと役員面接。
短パンとアロハシャツで出席。みたまんま真剣さのない態度でしたから、
もちろん不採用。

その頃、仕事にしたかったのはCG制作でした。

辞めることを、止める

結局、新しい職場でも、しんどさは変わりませんでした。
まだWEB業界は黎明期で社員は数名、
とにかく来た仕事をさばくことで精一杯なのは、どこも同じでした。
でも大手ゲーム会社のアルバイトを辞め、
大手電機メーカーも長続きせず、満を持して入社したはずの
制作プロダクションも、その時は精神的に辛かったとしても、
振り返ると、簡単に辞めてしまった訳です。
きっと世間からすれば、なんで辞めたの?と、思われて当然だと思います。
今振り返ると自分でもそう思いますから。
だからこそ、たどり着いたのが小さなWeb制作プロダクションでしたが、
ここを辞めたら、いったい自分はどうなる?
そんな思いが、さすがに強かったのです。

そして辞めることならいつでもできると、やっと今回は考えられました。
気持ちが乗らないことがあれば変えようと思い始め、
次第に自分が動いて環境を改善しようという発想に、
転換できるようになりました。
自分が動けば、周りも自然と変わります。状況が良くなれば、
当然収入も上がるだろうし、やっとその考えに至りました。

現在は勤続十二年。最初は一担当のWEBデザイナーでしたが、
担当したクライアントは売上げが伸び、収益があったことを
評価してくれました。
会社も徐々に上り調子となり、仕事が増え、増員され、
組織編制に部署分けをする規模になりました。
効率化を図る流れに、いよいよ十人程度の二部署となり、
第二制作部を任されますが、
クライアントの収益の偏りが極端になり、全部を見るようになりました。
その時に役員にも就任し、それから数年が経ちます。

体制強化と、スカイトークへの期待

社長に就任して間もなく、リーマンショックの不景気でした。
リーマンショック前にも、クライアントは食品関係が多いことから
原材料高騰の影響もすくなからずありました。
現在は回復傾向ですが、クライアントに震災の影響もありましたので、
やはり先の想定は難しいものです。それでも常に前向きに
やっていきたいと思っています。

今後も弊社の基礎的な事業となる、Webサイトの受託制作を
伸ばすことは続けます。
これに関しては実績もあり、充分に根も張っていると思います。
簡単には崩れないであろうと考えています。

それとは別に、自社独自のビジネスサービスにも力を入れています。
今までいろいろチャレンジしましたが、オンラインで英語レッスンを受講できる、
スカイトークが好評なので、今後はそれを伸ばしたいと考えます。

広げられる発想へ

人材採用は、特に明確な基準はありませんが、
何かから逃げた経験が過去にあっても良いと思うのです。
それよりも、これからをどうするかという覚悟が見えれば、
その意思を感じられる方が、重要ではないでしょうか。
逃げた経験を振り返り、話せることは乗り越えられたことだと思います。
経験をちゃんと昇華でき、語る心境が充分に伝われば、
それを大事にしたいのです。

例え就職氷河期とされようと、結構やりようはあるとおもいます。
卒業後でも国が支援する中小企業のインターンシップ等、
上手く活用して、自分の力を磨いてください。
震災も含め、この状況下で就職できなくても、
アルバイトでも頑張って続ければ、それが立派なつぎのステップへの糧になると思います。

そういう困難は、誰にも起こり得ることなのです。
自分は運良く就職できましたが、当時はこれしかやとってくれなかった、
という理由でWEBを始めたことで、結果的に今の道が拓けました。
決して腐らずに、やりたいと思うこと、やれることがあればとにかく
チャレンジしてください。思いがけず次に繋がることはいくらでもあります。
時には中途半端にすることがあってもいいとは思いますが、
いつかは覚悟を決めなくてはいけない時が来ます。
やりたくても今は出来ない人もいるし、やれる環境であれば活かしてください。

それから中小企業は敬遠されがちかもしれませんが、
実はすばらしい企業がたくさんありますし、
小さな事務所なら、自分の力で環境を変えられる場所でもあるのです。
大企業の経験からも思いますが、そこには中小企業の最も良い点だと思います。