代表取締役 福島 範幸
設立 | 2007年2月14日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.eyez.jp/ |
何の為に生きているのか?
学生の時には、正直なところ就職についてはあまり深く考えていませんでした。
ただ大学は情報処理系の学科で、自分自身でプログラミングを組むことが得意でした。
そして画像処理について研究していたので、それが役立つような仕事がしたいと思い、
最大手の印刷会社に入社しました。
入社した当初は「一生この会社で働いていくのだろう」と思っていたのですが、
当時はサイバーエージェントの藤田さんや、楽天の三木谷さんのような
有名な起業家が相次いで登場したベンチャーバブル真っただ中。
私とそこまで歳も離れていない方々が大きな事を成功させており、
そのことに衝撃を受け、私も刺激を受けました。
また、昔からずっと、「何の為に生きているんだろう」という問いも自分の中にありました。
就職して3年経ち、仕事も覚えてきました。そして、非常に働きやすい、良い会社でした。
しかし大企業であるが故に、私が携わることができるのは全体のうちのごく一部の業務だけです。
自分がいてもいなくても大きな影響はない、私の代わりは誰にでも務められる、
そんな思いがどんどん募っていきました。
このまま勤め続ければ課長や係長で終わっている、そんな自分の未来が容易に想像できてしまったんです。
ですから、そんな凡庸な未来は経験したことにして、一気に状況を変えてみようと決心。
その時から起業を意識するようになりました。
自分が会社に貢献できている実感
しかし起業を意識したものの、ビジネスアイディアはまったくありません。
その代わり、思い立ってすぐに転職しました。
大企業にずっといた為に、まだ事業全体をつかみきれておらず、
ベンチャーで働くことで経験を積もうと考えたからです。
その後いくつかの会社を渡り歩いたのですが、マクロミルという会社に
一番長く勤めていました。
当時、マクロミルは社員が20名。
その中で初めてのエンジニアとして採用されました。
自分以外にエンジニアの業務を相談できる人が誰もいない、
この状況は非常に大きなプレッシャーがありましたが、
学生時代からの得意分野であるという自負と、自分で何とかする以外に
方法がない状況だったので、
非常にやりがいがありました。自分の仕事が会社に貢献できているという
感慨もありましたね。
働いてみると、大手とベンチャーというのはその働き方が大きく違います。
以前より働く時間は急増しましたし、一人あたりの責任も重くなりました。
しかし自分の成長を感じられる喜びが勝っていたので、抵抗感はありませんでした。
そうしてマクロミルで働いているうちに、そのサービスを基にした
新たな事業サービスを思いつきました。
「これなら起業できる」そう確信しましたが、そうすればこの会社を辞めることになります。
それならしっかりやることをやって終わりたいという気持ちが強かったので、
引き継ぎの意味も込めて働きつつ、それと並行してビジネスアイディアを積み重ねていきました。
そうして1年後、マクロミルグループを退社。
社内の仲間と共に起業しました。
本当に良いものは、きっかけさえあれば広がる
しかし起業したものの、最初の1年は赤字でした。
当社のビジネスは会員が集まらなければ仕事もありません。
しかし起業当初はどちらもない状態でしたので、とにかく会員集めに躍起になっていました。
新ビジネス1本に絞っていた為、最初は全員の給与を少しだけに抑え、稼いだお金は
会員を集める為の広告費に使っていました。
がむしゃらに働いた結果、どんどん仕事が増え続け、2年目からは経営も黒字化。
給料もきちんと支払えるようになりました。
そのような試行錯誤の時期はありましたが、私は絶対上手くいくだろうと確信していました。
当社が行っているサービスは、ブログを使った口コミのプロモーションです。
今までのテレビなどの広告は、非常にお金がかかるので、
お金がある大企業しか利用することができない仕組みとなっていました。
しかし私は「本当に良いものは、きっかけさえあれば口コミでどんどん広がっていくはず」
と考えていたので、
リーズナブルなプロモーションが可能になるこのサービスは、
絶対世の中に必要とされている自信がありました。
当時100万円が相場だった同様のサービスの中で、
15万円からという破格の安さでサービスを提供し始めたのが当社です。
事実、お陰さまで毎年売上を伸ばしており、一歩一歩成長している実感が得られます。
しかしそんな価格破壊を起こした当社のサービスも、中小企業から見ればまだ
「高い」という意見があります。
その人達にも満足してもらえるような、
よりリーズナブルな新サービスを今後は考えています。
新人だろうがアクションを起こせる人
求める人物としては、仕事を楽しめる人です。
与えられた仕事をこなすだけではなく、自分で考えてやりたい仕事をする、
そういう独自の工夫が行える人は社会で活躍できると思います。
学生や社会人1年目は、「知らないからできない」ということが
多分にあると思います。
しかし、それでも行動していかなければできるようにはなりません。
例えば「こういうお客様に使っていただくには、どうすればいいのか?」
という疑問を持ったなら、
それを構わずどんどん聞いてきてほしいです。
一生懸命自分で考えたことを相談しに来てくれれば、
それを受けてアイディアを掘り下げたりアドバイスしたりもできます。
何より、そういう若手の存在は社長から見ても面白く映るものです。
「新人だから…」と躊躇せずに、どんどんアクションを起こせる人がいいですね。
当社は今後、人を増やしていく方針です。
新サービスを構築するため、エンジニアも必要ですし、
そのサービスの拡販のための営業も必要です。
今年は二度目の起業をするぐらいのイメージでチャレンジしていきたいと
思っていますので、それを楽しんでもらえる新人に期待しています。
大手向きかベンチャー向きか
今の学生は、一般的には大企業志向の人が多いような気がします。
もちろん大手には大手の良さがあります。しかし大手企業であることと、
自分に合うかどうかはまったく別の話です。
私は、大手とベンチャーでは、求められる成長スピードが変わってくると思います。
大手は人材の成長を比較的じっくり待ってくれますが、
ベンチャーはすぐに様々なことを経験させられ求められる成長スピードも早いです。
裏を返せばベンチャーの方が自分を早く成長させることができる、とも言えます。
私は大手もベンチャーも両方経験した人間ですが、「何のために生きているのか」
を常に考えていたので、
自分が成長している実感がより得られるベンチャーの方が性に合っていました。
目に見える成長のリターンがあることが非常にメリットに感じられたんですね。
ですから、「成長する為の時間軸をどのように考えるか」によって
自分が大手向きかベンチャー向きかを判断するというのも方法だと思います。
どちらを選ぶにしても、やりたいことを全力でやってほしいですね。
人生は一度きりなのですから、無為に過ごして気が付いたらおじいさんになっていた、ではなく
「俺はこうしたい!」と思って行動したからこれができたんだ、
と胸を張って言える人生であってほしいです。