代表取締役CEO 榊原 健太郎

株式会社サムライインキュベート 代表取締役CEO 榊原 健太郎

代表取締役CEO 榊原 健太郎

株式会社サムライインキュベート
設立 2008年3月14日
事業内容
  • PC/モバイルメディア・SaaS関連企業インキュベート
  • 役員/経営/マーケティング/営業/人事本部長インキュベート
  • 経営本部/マーケティング本部/営業本部/人事本部インキュベート
  • 投資インキュベート サービス
会社HP http://www.samurai-incubate.asia/index.html

良い影響を与えられる人間になるために

根本的に、たくさんの人に良い影響を与えたいという思いが学生時代からありました。
それまで、いろいろな人に何かをしてもらったりという経験を通して
たとえば私がいることによって人生のやりがいを見つけたりというような
そういった良い影響を与えられる人間になりたいと思っていました。

大学進学を機に、実家のある名古屋から大阪へ一人で出てきたんですが
それまでいろいろな部分で頼りがちな自分がいたことに危機感があったんです。
1人でできることが少なくて、誰かに頼って何かをやっている自分に
情けなさを感じていた部分が強くありました。
今思えば、場所に関係なく、自分1人で何かやっていくんだという気概があれば
住み慣れた場所を離れる必要もなかったのかもしれませんが
実際にいるとどうしても甘えてしまうと思ったので、そういった環境から
完全に自分を切り離して、ゼロから始めようと決めました。

自分を変えた大阪での生活

1人で生活を始めてからは、自分でも驚くほど自立した生活を行いました。
また同時に、思い切って新しい環境に飛び込むことで、
人との出会いを楽しみ、頼り過ぎない自分に近づくことになったんです。
本当はホームシックになってしまうんじゃないかと思っていたりもしたんですが
全くそういったこともなかったですね。
でも、大学生活は2年生までは友達も多くはなかったので
そこまで楽しいと思える生活ではありませんでした。

きっかけは、3年生の時に入ったサークルで、青少年リーダーをやり始めたことでした。
学祭に参加をしたり、他のサークルの人と仲良くなったりして、本当に大学生になったんだなと思いましたよ。
その頃からどんどん外に向かってコミュニケーションを取れることが多くなったので
今の仕事にそれが活きていると思います。
まず人に会って話をしてというところから私たちの仕事は始まりますから。
大阪で培ったコミュニケーションというのは、とても役立っていると思いますね。

思い描いた理想とは違った就職

卒業後に就職したのは医療機器の会社でした。
大学時代の青少年リーダーやNGOの隊員を務めた経験から、
社会貢献にやりがいを感じていましたから
医療業界は社会貢献ができる業界かなと思って就職しました。

しかし、いざ入ってみると業界特有の上下関係というか
なかなか医師の方と対等な関係でビジネスをできない環境にすごく違和感を感じました。
また、すでに売るものが決まっていてそれを売るという流れに物足りなさも感じていました。
私は、まだ世の中にないものを作ってサービスを提供するビジネスがしたいと思ったんです。
業界的にターゲットも限られていましたし、全体的にもっと何でもできる空間に行きたいと思うようになり
転職を決めました。

会社の立ち上げで得た大きな自信

その頃転職というのは普通ではなかったことだったので、
会社の人にはものすごく止められましたし、私自身もやっていけるかとても不安でした。
それでも、大阪に出てきた頃のように、自分を追い込んでやっていくんだという気持ちでした。

会社を辞めて、アクシブドットコム(現在の株式会社ECナビの前身)の立ち上げに関わったんですが
自分の思うように動けて、仕事がとても楽しくなりました。
入った当初は私を含めて5人だったんですが、私以外の4人は既に知り合いだったので
打ち解けるまでは少し時間がかかったと思います。
それでも、会社で信頼を得るためには実績を作らなければいけないと思っていましたから
脇目もふらず必死で働きました。
最初にいただけた契約が大手広告代理店との仕事だったので、
そのあたりから徐々に変わってきたような気がします。

会社が軌道に乗り始めて、やればできるんだなということに気づきました。
売上が全くない状態から始めて、だんだんと売上もあがり、オフィスも大きくなって
自分がその変化を起こすことができたんだなと思ったんです。
できないと思い悩むのではなく、動けば世界は変えられるということに気づかせてくれた
貴重な経験でした。

どんな小さな約束でも守れる人間が信頼を得る

今の会社でよく言っているのは、「約束を守る」ということです。
約束を守れない人間はいっぱいいるなと、今感じているんです。
たとえば営業マンでもあとで資料送っておきますねと言っても、その後音沙汰なしということはよくあります。
仕事だけではなくて、今度飲み会しようといってそのまま会わないというのではなく、ちゃんと飲み会を開く。
要するに、どんな小さい約束でもちゃんと守って実現させるということが大事だと思います。
会社でできる人とできない人の差は、結局そこに表れると思います。
やっておきますと言ってやらない人は8割くらいはいて、あとのしっかりやる人は2割ぐらい。
その2割の人間に最終的には人が集まってくるようになっていると思います。

座右の銘「できるできないではなく、やるかやらないかで人生は変わる」

これまでの経験から、できるできないではなくて、まずやるかやらないかで
おのずと人生は変わってくるんだと思っています。
自分を追い込んで、どんな環境でも飛び込んでいくという生き方で私の人生は変わってきましたから。
これを読んでいる学生さんたちも、やってなくて後悔しているということが、
実はたくさんあるのではないかと思います。
あの時やっておけばよかったという後悔をする人生を送るのではなく、
まず実際に動いてみてやってみてほしいですね。