代表取締役 早川 賢
設立 | 2004年10月 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.kando-tairiku.com/ |
歴史好きの男の子、中国へ
僕は歴史が好きで、大学では、史学科に入りました。
しかし史学科にも関わらず、そのなかに東洋史がなかったのです。
中国にとくに関心があった僕には、とても残念でしたね。
しかし高校3年生の時、中学留学ガイドという本が書店に並んでいるのを見つけ、
「留学できるんだ」と開眼。留学を決意します。
留学して1年目は語学コース。そして入学試験を受けて
2年目から正規の大学生として中国史の勉強を始めました。
中国史、現代中国語、漢文(古文)の3つを学んだわけですが、
この3つを日本の大学でやろうと思っても、それぞれ学べる学部が違うから無理なんですよ。
だから今思えば、やりたいことをまとめてやれるからという、それくらいの考えだったんですね。
帰国してみればバブル崩壊
そうして5年間の留学を終えて大学卒業を機に帰国しますが、
当時の日本はバブルが崩壊し、就職氷河期の真っ只中。
日本の大学に行っていた友人はみんな上場企業に入社していましたが、
留学していた僕はほんのタッチの差でそれを逃し、行くあてのない状況に。
留学自体に後悔はありませんが、誤算ではありましたね。
中国にいると日本の情報も少なく、能天気に過ごしていたので、
将来に対する考えが甘かったのでしょう。
まあ、将来もことをちゃんと考える人は、歴史なんか勉強しないですよね(笑)
留学経験にを活かして
そんな中で何とか入れた会社が、6、7人の規模の留学斡旋や添乗員・通訳などの
人材派遣をしている会社でした。
そこで添乗員の資格を取り、中国のいろいろな地域に行けたのは楽しかったですね。
この会社では旅行のパンフレットを作る仕事もしていて、僕はそういう編集業務がわりと好きでした。
そして見よう見まねでHPを作ってみたら、これもまた楽しくなった。
そして5年勤めたのち、会社を辞めてWEBのスクールに通うことに。
しかし勉強したからといってすぐに仕事がもらえるわけではないので、
その後また中国系の会社へ就職します。
そこでポータルサイトの制作に関わった後、感動大陸を立ち上げます。
起業の動機
僕は成功してお金持ちになりたいとか、
人に雇われるのが嫌だとかいう気持ちがあったわけではありませんでした。
たまたまお金もあったし、
自分でやっても変わらないかな、というくらいの気持ちでの起業だったのです。
しかしコンセプトがなかったわけではありません。
当時は海外旅行といえば「地球の歩き方」というのが権威的な情報誌でしたが、
そこに掲載されている情報と旅行という商品とを、
ひとつのWEBサイトのなかで統合できないかという試みから、当社はスタートしたのです。
事業継続の理由
当社は僕を含め2人で運営していますが、
今後は僕がもう少し自由に動けるようにしていきたいと考えています。
現在、お客さまの対応は全て僕が行っているのですが、
営業時間中絶えず電話やメールの対応に追われている現状では、
会社としてこの先の発展は難しい状況にはあります。
また、旅行は平和産業ですから、
外交問題や疫病問題などが発生するたびに大きな打撃を受けます。
とくに中国は、アメリカ旅行を扱うよりもリスクは非常に高い。
いわゆるチャイナリスクというものですね。
ではなぜ当社が今日まで続けてこられたのか。
その理由としては、外注に頼らず、全てを一人でやってきたという部分が
大きかったのだと思っています。
一人でやってきたことは自慢にはなりません。
どんどん人を雇って分業化をすすめていくことが本来あるべき姿ですから・・。
ただ結果として今の段階で一人ですべて出来るということは
「生存」していくという意味では無関係ではないと思います。
今の状況として
私は「社長」兼「旅行取扱主任者」券「WEBデザイナー」兼「WEBプログラマー」兼「手配担当者」ですから・・。
中国人のお客様が多いという訳ではありませんが、彼らには助けてもらっている部分は大きいです。
日本人は外的要因で渡航を自粛してしまいますが、彼らの往来は影響を受けにくいですから。
この点でも私一人で2ヶ国語を使って販売が出来るということは、
小さいながらも複数の購買層に対応できると言う意味で助かっています。
普通の日本人であれば中国人にチケットを売るには中国人を雇わなければならない訳ですから。
こんな感じで今は自分自身の属性というか特性というか
「芸」によって事業を維持しているというな状態ですね。
ただこのままでは発展は出来ませんから、
適当な時期に他人が出来ることはやってもらうよう考えてはいます。
座右の銘
「修身斉家治国平天下」
これは中国の古典のなかに出てくる言葉で、
「天下を治めるには、まず自分の行いを正しくし、次に家庭をととのえ、
次に国家を治め、そして天下を平和にすべきである」という意味を持ちます。
大事を成したいならば、まずは自分の行いから改めなさいということですね。
大企業にいこう
新卒では、自分がいける範囲のなかで一番いい会社に入ることをお勧めします。
というのは、大きな会社というのは新人教育にもたいへんなお金と時間をかけています。
その研修を受けるだけでも価値があるほど、
大手企業での最初の1年というのはとても勉強になると思います。
大物の経営者でも、大手に1年だけいたという人は結構いますし、
もちろん学生のうちから起業というのも悪いことではありませんが、
僕としては一番最初に大手に就職しないのはもったいないという気がします。