代表取締役 内山田 昇平

株式会社カフェレオ 代表取締役 内山田 昇平

代表取締役 内山田 昇平

株式会社カフェレオ
設立 平成13年8月
事業内容
  • キャラクター・グッズ ホビー商品の卸売業
  • オリジナル商品の製造・販売
  • プロダクトに関わるクリエイティブサポート

起業したのは夢や志ではなく、「役割」でした。

私は専門学校を出て、パソコンの販売店に就職。
正にパソコンが成長していく入り口で、昼夜問わずがむしゃらに働きました。
そのおかげで、店長、本部勤務、エリアマネージャーなど、若くして抜擢。
大きな仕事に携わることができましたが、当時は知識も経験もまだ浅く、
自分自身のキャパシティを超える仕事に行き詰まりを感じ、転職。
次の会社でも大きな仕事をさせてもらえましたが、
反動で大きい失敗も経験し2歩進んでは1歩下がる状況の繰り返しでした。

その後、いったん業界を離れ、雑貨関連の卸の会社に就職し、
テレビゲームやアニメに関わるキャラクター商品の卸の仕事を手掛けることになりました。
当時は専門的なキャラクターグッズがあまり市場に出ておらず、
「オタク」という言葉も認知されていない状況。
当然そういう仕事をしている会社もなく、テレビゲームやアニメ関連に特化した
キャラクターグッズを扱う会社としてはパイオニア的な存在でした。
そこで責任者になり、売上も順調にアップ。
しかし、会社の経営に影響してしまうほどの在庫を抱えてしまい、
責任をとって退社をすることになったのです。
いい仕事も大きな失敗も繰り返してきました。
必死に努力しても、失敗した時に会社や他人に迷惑をかけたくないという気持ちが
大きくなっていました。
だからこそ、自分自身が全責任を背負い仕事をしようと決意し起業しました。

アニメやゲームに特化した、キャラクターグッズを流通させる会社がまだ少なかったこともありますし、
取引先だった方にも「独立するなら一緒に仕事しよう」と声をかけてもらったことも、
独立を決意した大きな要素でした。

私自身も常に、成長・変化し続けています。

父親が会社を経営していて、私が小学生のころに倒産。
一番辛い時期をみていたので、起業することには否定的な気持ちがありました。
ただ、私の場合は「役割」があったから独立したんです。
会社が成長していくのに合わせて、自分も変化させていくことは難しいものです。
自分と周りの幸せを考えた時に、どう変化するか。
やり方を変えれば自分も変えなければいけません。
ただ会社を大きくするだけでは、当初の理念や想いが薄れてしまいます。
会社は小さくてもいいから、しっかり理念を引き継ぎながら
成長していく会社にしたいと思っています。

私たちは流通業だから、「人・物・金」全てが大事です。
優秀な人材も、売れる商品も、利益もほしい。でも、全てを得るには努力は欠かせません。
毎日、施行錯誤を積み重ねていくことが重要なのです。
それが成長するということだと考えています。

今後の目標は、業界を盛り上げていく仕組み作り

会社に情熱をかけているし、情熱がなければ続けていけないと思います。
ここまでやってこれたのは、人との付き合いです。本当にたくさん助けてもらいました。
だからこそ、人に信頼される会社にしていきたいと思っています。

これからは、私も人を助けたり、人を成長させる手伝いをしたいと思い始めています。
流通という仕事は、メーカーとの折衝、取引先への情報供給や物流、販促など多岐に渡ります。
これは裏方ではありますが力量がないとできない仕事です。
やりがいがあるし、全うできることは喜びでもあります。
一つでも多く、いい商品をユーザーに届けることが、私たちの仕事なんです。

また今後は、アニメやテレビゲームを一つの日本の文化として育てていかなければいけません。
80年代は、ガンダムを代表とするアニメやアイドル、車など、いろいろなブームがありました。
そして、その世代が今のこの市場を牽引してきました。
しかし、今の小・中学生たちがその底辺にいるかというとそうではない。
趣味や娯楽の領域が狭い子供たちも増えてきています。
昔あったようなブームを作って、新しく市場を作っていくことが今の課題です。
私たちはもちろん、若い世代の人たちに参加してもらって、
業界を盛り上げていく仕組み作りをしたいと思っています。

もっと人を育てていきたい

私は面接でも何でも、明るさや挨拶、目の合わせ方など、
フィーリングを演出できる人が好きです。
初対面でも、楽に話せる空気を出すことは、人との付き合いの中でとても大切なことです。
例えば面接で、マニュアルをしっかり把握し、その会社のことを研究して応募される人もいます。
そういう人の中でも、やはりフィーリングに勝てる人はいません。

私の会社では、まだ教育態勢が整っていないので、新卒採用はしていませんが、
今後は新卒も採用して育てていきたいと思っています。
競争も厳しくトレンドのサイクルも早い業界の中で一緒に努力をして育った人材が、
当社の底上げをしてくれることを願っています。
そして、今の社員たちにも余裕を持たせてあげたいと思っています。
10年目になり、人も充実させ、いい商品を売り、
利益も取れるように、ギアを入れてやっていくためのいい区切りでもあります。
余裕ができれば、新しいことや、今の仕事をもっと深く掘り下げてやっていくこともできます。
そういう変化・成長の時期だと思います。
私も社員も、お互い同じ方向を向いて成長していくのが、理想的な会社だと思っています。