代表取締役 唐松 奈津子

株式会社スパルタデザイン  代表取締役  唐松 奈津子

代表取締役 唐松 奈津子

株式会社スパルタデザイン
設立 2008年2月29日
事業内容
  • 各種企業戦略のプロモーション企画立案及びブランドコンサルティング
  • パンフレット等の紙媒体・WEB媒体のデザイン制作
  • 「つくる」ママと「ほしい」ママを結ぶ通販サイト「mammani(マンマーニ)」運営
  • “人脈”にフォーカスした新しいスタイルのビジネスインタビューサイト「Trend Ring.jp(トレンドリング.jp)」運営
会社HP http://www.spartadesign.co.jp/

多くを学んだ学生時代

学生時代から、クリエイティブ関係の仕事をしたいと思っていました。
まだボンヤリした考えでしたが、ビジュアル(視覚)とバーバル(言語)のコミュニケーションに興味があり、
大学時代にダブルスクールで、写真と広告の専門学校にも通っていました。
やってみたいことはたくさんあって、いろんなことに挑戦していました。

専門学校の学費は自分で稼いでいたので、学校にはほとんどいかない生活。
今考えると、写真を撮ったり、いろんな物を見てまわったり、
もっとゆるゆるした時間を過ごしてもよかったかな、とも思うくらい忙しい学生生活でした。
とにかく、いろんなことを学びたかったんです。
当時経験したことや学んだことは、今に紐づいていますが、
最初は、「クリエイターって格好いい感じがする」というミーハーな気持ちもありました。

就職活動は、主に広告代理店や出版社を受けていました。
就職活動自体が好きで、志望する業界だけでなくいろんな会社の説明会へ行きました。
アルバイトでは見ることのできなかった、企業の経営理念や働き方などが聞けて、
働くとはこういうことか、と知ることができました。
そんな中、情報誌やWEBサービスを提供している会社に入社を決めました。
私は理屈ではなく本能で決める性格なので、ビビッときた会社でした。

2社の会社を通して、仕事の本質を知ることができました

入社後、広告制作職を希望しましたが、最初は営業職。
コピーやデザインなどの制作業務も、関わることができませんでした。
大きな会社では業務が分業されているため、
自分が責任を持って進められる仕事を任せてもらうには時間がかかると思い、転職を決意。
そんな時に、同じ会社で働いていた人が社長を務める会社に誘われました。
そこでは、マネージャー兼制作ディレクターとして迎えてもらうことができ、
いろいろな仕事を任せてもらえました。
前職は忙しく、労働時間も長かったのですが、転職後は仕事の本質が違っていました。

この頃もやはり忙しく、休日も疲れてひとりで寝ていることが多くなりました。
大学時代はカメラを持って、出かけることがあり、いろんなものをインプットできていました。
ですが、制作していると、デザインを考えたり提案したりとアウトプットばかり。
自分のキャパが限られている以上、新たなインプットがなければそれ以上のものは生み出せません。
だんだん枯渇している自分に気がつきました。
その頃、自分の不注意から事故に遭い、肉体的にも精神的にも限界を感じました。
働き方や将来のことも考え、退職。
デザインスキルを再度勉強し、専門学校に通いながらフリーで仕事を始めました。
それが、今の会社の発端です。

お母さんが働きやすい会社を目指して

実際にフリーで仕事を始めると、負担が大きいことに気がつきました。
会社は法人で、もし顧客から訴えられても、損害賠償責任は会社にいきますが、
個人事業主は、個人の資産も含めて無限責任です。
何かトラブルがあった時に、何百万、何千万円という負担を個人が強いられるかもしれません。
また、自分に何かあって仕事ができない状況になった時、誰かに変わってもらうことができません。
この2つの負担を感じ、自分ひとりでやっていくことの難しさを実感しました。
私は仕事を続けたいという思いが一番だったので、
会社という共同体として働いていけばいいと思ってが起業しました。

私も含めて、従業員に子供ができた場合、わが社では様々な選択肢を用意しています。
いったん休職して子育てに専念し、落ち着いたら復帰してもらうこと、
会社に保育士さんを呼ぶこともできるので、会社に連れてくる、
または、裁量労働制も取り入れています。
これは雇用主から定めてた職務を遂行すれば、労働時間や場所は本人の自由という制度です。
社員として在宅で仕事をしても、フリーランスという形で案件ごとに契約を結んでも構いません。
それぞれが一番いい働き方を選んでもらい、できればこれからも一緒に働いていければいい。
お母さんが働きやすい会社になればいいと思っています。

人や組織の強みを引き出す、デザイン会社に

わが社はデザイン会社です。
デザインが好きな人ばかり集まっていて、
わが社が何に情熱を傾けるべきなのか、また傾けたいのか、
わが社には何ができるのか、それを常に考えながら仕事をしています。
私自身はデザインは、コミュニケーションの手法のひとつでしかないと思っていて、
私たちの役割は、誰かが何かを伝えたい時に、
そのコミュニケーションをより効果的にスムーズにすることだと考えています。
これは、誰かの強みを引き出し、誰かの伝えたいと思っていることを
伝えたいと思っている相手に効果的に伝えること。
もしくは、強みを引き出す過程を手伝うことです。

お母さんたちの在宅ワークを支援するママ事業では、
子育てを経験しないと分からない、お母さんたちの強みを生かして作った商品を、販売代理しています。
デザインの事業では、ブランド構築がメインです。
企業が自分でも気がついていない、会社の「らしさ」や強みを
私たちが第三者の視点に立って引き出し、
それをどういうメッセージに仕立てて誰に伝えたいのかを明確にし、
効果的に伝える手法を考える仕事だと思っています。

自社の強みを出せていない会社は多いと思います。
わが社には、業種を問わず、強みを引き出すノウハウがあります。
お客様として多いのは、不動産や、ママ・キッズ向けの商品を扱っている企業など。
この業界にかかわらず、自社の強みが何なのか、
見えにくくなってしまっている会社は多いのではないかと思います。
社長が自社の強みを理解していないこともあります。
これは企業にも個人にも共通することですが、
自分が思っているいいところと、人が思っているいいところは、違うことがあります。
それを客観的に引き出すことが、わが社の仕事です。
人や組織の強みを引き出す会社でありたいと思っています。

経営者として考えた、誰かの役に立つ会社作り

私たちのブランド構築の仕事は、一貫したメッセージを伝えていく役割を担っています。
各企業の広告や商品にコンセプトを反映させるだけではなく、
その末端にいる現場の方々が、コンセプトに乗っ取ったサービスをしているかも
コンサルタントさせてもらうことになると、現場の教育や研修、採用にも関わってくるため
3年や5年など、長いお付き合いになってきます。
ブランド作り自体が、時代の変化に応じて変わっていくべきものなので、
常に管理が必要で、リニューアルし続けなければいけません。
全てのメディア・ヒト・モノが、ひとつのブランド作りにつながると考えています。

わが社には、会社の強みを抽出するプログラムがあります。
それは社員に10分ほどの簡単なアンケートに答えてもらい、
その会社の強みやいろんな分析をレポートにして提出する商品です。
このプログラムを使って、会社の課題や、会社らしさや強みを引き出して、
それを活かすためにどうするのか、研修会社と連携してカスタマイズし、提供しています。

デザインを活かして仕事をしたいと思っていますが、
経営者として会社の存続意義を考えると、
誰かの役に立っている会社であり続けることが重要だと考えています。
松下幸之助さんが「お役立ち料」と言ったように、
誰かの役に立っている会社でなければ、利益は出ないのです。
お客様が求めているものを先取りして提供するということを、一生懸命やって広がっていきました。
これからもその気持ちを忘れずに取り組んでいきたいですし、
そのことがきちんと理解できる方と一緒に仕事をしていきたいと強く願っています。