取締役 若村 優子
設立 | 平成22年3月1日 |
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事業内容 |
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会社HP | http://www.al-route.com/ |
幼い頃からの夢を叶えるために単身ニューヨークへ
まだ幼稚園にも行っていない頃から、絵を描くのが好きで、何にでも絵を描いているような子供でした。
ある程度の年齢になってからは、将来は画家になろうと思っていたものの、
周囲の人たちには、そんなのは無理だと言われてしまいました。
それで、短大卒業後は社会人になったのですが、やはり自分の才能を生かしたいと考え、
もう一度しっかりと絵の勉強をし直そうと決めました。
本格的に勉強するなら日本から出た方が、色々と吸収できるだろうということで、
ニューヨークに行くことにしたのです。
留学するにあたっては、行きたい美大があったのですが、ストレートで入るのは難しそうだったので、
まずは他の大学に通って、編入を目指すことにしました。
初めの大学には、英語を母国語としない学生向けの特別コースがあったので、
そこでまずは英語のブラッシュアップをしながら、美大への編入に必要な単位を取りました。
編入したのは、スクール・オブ・ヴィジュアル・アーツという名門の美大で、
そこではイラストやコンピューターグラフィックを学びました。
実力主義のアメリカで就職し、様々な経験を積む
アメリカで美大を出て仕事を探す際には、自分の作品を持って出版社を回って見てもらうのが一般的です。
そうやって動いている中で、テキスタイルデザインという新しいメディアがあると知りました。
それは生地のデザインをする分野で、例えば洋服やカーテンなどの柄です。
面白そうな仕事だと思い、求人が出ていた会社に応募したところ、すんなりと合格。
その会社はカルバンクラインやラルフローレンなど大手ブランドに作品を売っていて、
様々な仕事をさせてもらうことができました。
そこでは働いているうちに、デザイナーの中でもリーダー的な存在となり、
一緒に働くスタッフの採用などもやりました。
その後もいくつかのデザイン事務所で仕事をしましたが、アメリカでは仕事はとてもシビアです。
新しい職場では最初の2週間はお試し期間で、会社の求める仕事ができない場合には、
2週間で「もう明日から来なくていい。荷物持って帰って」と言われるのです。
そのような中で働くことで、様々な経験を積むことができました。
12年ものアメリカ生活から帰国して、日本で働き始める
日本に帰国したのは2002年。
きっかけは9・11が起きて、アメリカの経済状況が悪くなってきたことでした。
また、12年も外国にいると日本が気になってきて、日本で何か貢献したいと考え始めたのです。
そこで、ちょうどビザが切れる時期でもあったので帰国してきました。
帰国後はフリーランスとして、日本からニューヨークに作品を送っていましたが、
5年ほど過ぎた頃にメンズアパレルの会社に就職し、テキスタイルデザインや
小物のデザインの仕事を始めました。
その会社には4年ほど勤めていたのですが、途中で夫と一緒に起業しました。
去年の夏までは、平日はメンズアパレルの会社で働いて、週末は自分たちの会社の
WEB構築をするという生活を続けていました。
現在はメンズアパレルの会社は完全に辞めて、AL-ROUTEで事業展開をしています。
デザインだけに留まらずパーソナルブランディングも提案
AL-ROUTEは私をデザイナーとして、主に3つの柱でデザイン事業を行っています。
『デザインとは解釈と通訳』をモットーに
まずはWEBデザインやロゴ制作、フェイスブック等SNSの顔のイラストデザインなど、デザインそのもの。
2つ目が「コミュニティデザイン」。
デザインの次のステップはプロモーションとブランディングであると考え、お客様のブランディングのために
コミュニティを作って、そこからプロモーションすることを目指しています。
そして3つ目が「パーソナルデザイン」。
ブランディングをやっているうちに、そのお客様自身のパーソナルブランディングも必要になるので、
パーソナルデザインはコーチング手法にて、サポートを行っています。
我々は、皆がもっと好奇心を持って、自分自身の道を進んで欲しいと願っていますし、
その人らしさを追求できるように、人間力を上げるお手伝いをしたいと考えています。
例えば、仕事への情熱があるあまり、他のことが見えなくなっている場合には、
他のやり方を提示したり、軌道修正のお手伝いをします。
また、特に中小企業の社長様などには、上の人間が変わると下も変わっていきますよ、といった
学びのきっかけになるものを提供したいと考えています。
「グラスシーリング」のない社会を目指して
これらの他に私が目指しているのが、「グラスシーリングのない世の中」です。
グラスシーリングとは、キャリアアップをしていこうとしている女性が、
「女性だから」という理由で、あるところで止まってしまうこと。
いけると思っていたのに、いけなかった。
ふと上を見上げたらガラスの天井があった。
壁は無いと言われてチャレンジしてきたが、実は見えない天井に阻まれていた。
これをグラスシーリングと言います。
もちろん改善されてきてはいますが、まだまだなくなることはありません。
このグラスシーリングを打破するためには、まず自分を変えていくことで、
周囲も変えていきましょうと、私は提案しています。
仕事への姿勢、人間関係、コミュニケーションなどを、自分から変えてもらう。
これは当社の事業である、コミュニティからブランディングまで繋がっています。
学生へのメッセージ
私が好きな言葉は、「継続は力なり」と「やる気」です。
気持ちがあれば何でもできると思いますし、好きなことはやり続けることができて、
人生も楽しくなります。
だから皆さんには、好きなことを見つけてもらいたいですね。
本当に好きなことは、未来の自分の夢と繋がっていきますから。
好きなことを仕事にするとダメになると言う人もいますが、私はそうは思いません。
それはダメになると思うから、そうなってしまうのです。
「自分はこれでやる」と決めること。
そうやって決めると、それに向かってどんな苦労でもできるはずです。
どんな仕事でも、次のイメージを持って一生懸命に取り組んでいけば、
自然とやり遂げることができるので、まずは自分の中で「これ」というものを
しっかりと決めることが大切です。