代表取締役 西口 太志

株式会社おさるとめぐま 代表取締役 西口 太志

代表取締役 西口 太志

株式会社おさるとめぐま
設立 平成8年11月13日
事業内容
  • ■店舗運営■
    まじめなとけいや 「かめ吉」
    羊屋(テーラー)
    馬骨(バー)
会社HP http://www.kame-kichi.com/

しんどいけどもやる、それでもなおやる

子供の頃、リンカーンやケネディの伝記をプレゼントされたことが父親との一番の思い出です。
それを読み、世の中を変えられる、イノベーションが出来る政治家になりたいと決意しました。

高校の時、初めて貧富の差を知りました。
このままではいかん、と思いましたね。
やっぱり世の中をもっと良くしたい、そのために早稲田大学の法学部に行きたい。
そう思っていました。

2浪を経て20歳の時、大学進学を諦めました。
まずは働かなあかん。
でもチャンスをつかむにはやっぱり東京やないとあかん、と思っていました。
友人を頼って母から貰った18万を握りしめて上京しました。
東京は最も人間味のある街だと思っています。
人間本位で評価してくれ、差別をしない街です。
そんな東京で仕事がしたくて社会人としてスタートを切りました。

パチンコの店員、警備員、居酒屋の店員、ウエイター、ありとあらゆるアルバイトをしましたね。
家賃4万1千円、風呂すらない小さなアパートに35歳まで住んでいました。
それはいつか絶対起業するという夢があったから。
そのためにはなんでもやってやろうと思いました。
企業するための資金として一千万という目標を自分に課しました。
手取り28万円を22万貯金する。人生最大の貧乏をそこで経験しました。
でもどうしても時計屋がやりたかった。だからその時は一生懸命に働きました。

28歳で独立し、飲食店の経営を始めました。
そこからが僕の独立人生がスタートしました。

東京に出てきてから、ずっと時計屋をやりたかった。
でも資金がない。
居酒屋のカウンターで「時計屋やりたい」っていつもいうてたら、常連さんが出資してくれた。
向かいの店で板前をやってた若い男の子も出してくれた。
マスターやったら店潰してでも返してくれるだろう、って思われていたんですかね。
今のビジネスパートナーもその居酒屋の常連客だったんです。
そんなこんなで自分の貯金も合わせて3000万ちょっと。
それで3坪の時計屋からスタートしました。

最初は商品がなくてね、写真を貼って2週間後には絶対仕入れますっていうて商売やってました。
あれでよう売れたな、と思いますね。
とにかくがむしゃらやった。やっと出来た店だから、なんとかここで頑張っていこうと決めてました。

時計は好きやから、情熱を持って商売できる

今時計屋をやってますけどね、これやったら世の中に一番幸せを与えられるというものが
僕にとっては時計だったんです。
いろんな時計屋さんを巡って、値段を見て、接客を実際に受けてみて、
僕だったらもっといい店作れるのに、と思って始めた店なんです。
この店は日本で一番安いと言い切れますね。
ネットで調べてみて下さい、絶対安いから。
こういうブランドものの時計は、仕入れ値がみんなどこも一緒なんです。
だからスタートラインは変えようがない。
そこでうちが勝負するのは安さです。
お客さまを一番に考えた価格設定で勝負してます。

目の前のことを一生懸命やる

BIGな会社よりもSTRONGな会社をつくっていこうと思います。
なにがあってもつぶしたらあかん。
従業員がいて、お客様がいて、今の会社があるんです。
でっかいことは言わないから、この店で一生懸命やっていくつもりです。

今の業績がいいのはお客さまにこの店が褒められて、
価値があると認められているからだと思います。
だったらもっと褒められるように努力したいですね。
褒められたらやっぱり単純に嬉しいからです(笑)。
目の前のことを一生懸命やって、結果を出していきたいと思ってます。

「それでもなお」が出来る人と働きたい

私は採用するときに、学歴は見ません。
だって、学歴で判断すると相手からも判断されるから。
この人は〜だというbe動詞で人を見るのではなく、
この人は〜がしているというdo動詞で人を見るようにしています。

小売業ですから、人間的魅力があることが一番大切です。
お客様あっての商売なので。
「給料が高いからやる」「休みが多いからやる」、
今の若者は「〜だからやる」と理由や条件を先に提示する人が多すぎると思います。
そうではなく、言い訳せずにまずはやってみろ、と言いたいですね。
「辛いけどもやる」「大変だけどもやる」、「それでもなおやる」を実行できる人、
目標達成のためならなんでもできると言い切れる人、そんな人と働きたいですね。

学生へのメッセージ

一生懸命やる、これに尽きます。
若い頃はいつもニコニコして何でもやってみること。
辞める理由はいくらでも出てくるかもしれないけれど、やる理由は1つしかありませんから。
やると決めたらやる、そういうスタンスって大事だと思いますね。

社長というものになりたいだけなら、起業するという夢は捨てなさい。
社長というのはただの役割であって仕事ではないからね。
世の中に不満があって、もっとこうしたら良くなるのにという思いがあるなら
起業してみればいいと思う。
情熱がそこにあるか、が一番大切ですからね。