代表取締役 新井 達夫
設立 | 2009年7月22日 |
---|---|
事業内容 |
|
会社HP | http://bnote.biz/ |
スタッフ力で会社が決まる
大学を卒業してから独立するまで、藤田観光に在籍していました。
起業のきっかけは、青山でゲストハウス・ウェディングのプロデュースを手がけたこと。
土地探しから建物作り、オペレーションまで経験して、結婚式場の面白さに惹かれました。
その一方で、価格差やウェディングの仕組みそのものには疑問を感じる部分も。
値段を提示して、「みなさんこんな感じですから」「これが普通ですから」で通ってしまう。
何でもネットで直販されている時代ですし、リピーターのいる業界ならありえない、
ウェディング業界自体が長続きしない気がしました。
私はその仕組みを変えるというよりも、クオリティーは高く保ったまま、
「これなら」と理解していただき、深い満足感のあるものを作りたいと思って。
2009年7月にウェディングプロデュース会社として会社を設立。
現在は私を含めて5名ですが、全員がやりたいこと・目的意識を持って自由に仕事をしています。
結婚式とは二人のライフスタイルの発表の場。後々も「さすが二人だよ」と
周りから言ってもらえるようなライフスタイル作りをするのがウェディングプランナーですね。
ですから自社にとっては「人」が重要になってきます。
スタッフによって決まる会社なんです。
私自身にとっても、スタッフの成長がわかりやすい。
当初は働く目的が明確ではなかったスタッフが、ウェディングの準備・演出を通じて
新郎新婦に「ありがとう」と感謝される。自分たちの仕事によって人が喜んでくれることを
実感するんです。すると、「私はこの仕事に向いているかも知れない」と感じ始めたり、
世の中のため、人が喜ぶことをしたいと思うようになります。
そんな感じでスタッフが勢いよく成長していく様子を見て、
「人が成長するのは面白いな」と実感します。
将来的にはカフェ運営も
現在「葉山ホテル音羽ノ森 別邸 アン リヴァージュ」を運営していますが、
現在スタッフ間で盛り上がっているのはカフェの運営。
昼はカフェ兼事務所、夜はカフェとして使う。不動産として考えてもリスクが少ない。
また、世の中に開いた入り口として、マーケティング的な要素もあります。
カップルの話をライブで聞けたり、何も決めていないカップルにとっても、
会場を決めるきっかけになるかも知れません。
店員は自社のスタッフと考えていますので、何かあればアドバイスもできる仕組みです。
やりたいこと・目的を持って
学生のうちに目的を持つ、やりたいことを見つける、というのは正直難しいことだと思います。
自社に入社すればその日からウェディングプランナーです。
しかし大切なのは「なること」ではなく、何がやりたいか、自分が何を得たいのか、ということ。
自分の欲を持つことだと思います。そうでないとこの仕事は続きません。
ウェディングプランナーにはどんな資質が問われるか?とよく聞かれますが、
この仕事は初対面で、もしかしたら自分に良い印象を抱かなかったかも知れない人を
喜ばせなければいけません。
特に、これをやりたい!というものがないカップルでも、これだけはやりたくないと
いうものがあったりしますが、ファーストコンタクトでそれをズバッと答えることができたら、
「このひとに任せよう」という気になってくれますよね。
それだけ深いヒアリングをして、パーツをバラバラと集めて提案するわけですが、
答えを1回でも外すことができない。
自社はお話をしていただいた方の半分に決めていただいていますが、
業界平均3割というところを見ると、大分割合は高いです。
今後社員を増やすに当たり、可能な限り新卒を育てて行きたいと思っています。
それぞれが自分で考えて行動して、「何でできないんだ」ではなく
「できるためにはどうしたらいいか?」と一緒に考える。
それが次々と伝わって行く組織作りをしていきたいですね。
座右の銘
「率先垂範(そっせんすいはん)」
まずはやってみる。
自社は、理屈より自然と人が動きます。いいわけも説明も要らない、
「失敗を恐れるよりチャレンジしてみる」という感じですね。
学生へメッセージ
やりたいことが見つからなくても、やりたいことに出会う努力はして欲しい。
努力とは、人と会うことや、自身の経験を積むこと。
私自身、やりたいことに出会ったのは36歳の時です。
探していたのか、出会ったのかはわかりませんが、宝物を見つけたからには、
次の宝探しに行かないテはない、と。そんな思いで独立しました。
大きな企業で管理職になり評価もされましたし、社内ベンチャーを任されてもいました。
給料も満足できるだけ貰っていましたし、家族もいますから、
「これでいい」という気持ちはありました。
それでも動かざるを得ない、動かないのはもったいない!と思ったんです。
切符を持って、すでに電車に乗っていた。
出発してから逆に、「どこへいくんだろう?」という状況に(笑)。
誰にでもやりたいことは絶対にありますし、きっと見つかります。