代表取締役社長 桂 章

フレグラントアースワールド株式会社 代表取締役社長 桂 章

代表取締役社長 桂 章

フレグラントアースワールド株式会社
設立 2009年9月29日
事業内容
  • 化粧品及びアロマセラピー関連用品の開発・輸入販売
会社HP http://www.fragrantearth.jp/

世界一周旅行の経験を活かして、化粧品会社で54ヵ国を飛び回る日々

ベ平連(『ベトナムに平和を! 市民連合会』)での平和活動で有名な
作家の小田実さんは、東大在学中にアメリカ留学した後、
日本に帰るのが惜しくなって、そのまま世界一周旅行をされました。

その時の体験を書かれた著書『何でも見てやろう』が、1961年に出版され、
私も含めて学生の間でよく読まれ、ベストセラーに。
私も日本の大学を卒業してからアメリカ留学したのですが、
その本に触発されて世界一周旅行をしたのです。
1年ほど、無銭旅行のようなことをしながら、外国語を勉強しました。

そして帰国後、大手化粧品会社に就職。
当時、そのメーカーで初の欧米進出プロジェクトがあり、
国際要員が欲しいということで、大学のゼミの担当教授から紹介していただいたのです。

化粧品の本場である欧米に日本製品を持って乗り込んで行くという、
大きなチャレンジに魅力を感じて採用試験を受け、合格。
国際部に配属され、計13年間ヨーロッパに駐在しました。
帰国後も海外関係の仕事に携わり、54ヵ国ほどを回りました。

そんな中、今の会社の親会社から
「化粧品がわかる人が欲しい」とヘッドハンティングされ、
「新天地でやってみよう」と思って2004年に転職。
海外関係の仕事が得意ですので、
グループ全体の海外展開を一手に引き受けて担当することになりました。

それと同時に、
イギリスのフレグラントアースインターナショナルの代理店販売権を取得し、
新規事業として展開。
2009年には、アロマ事業部を独立させて、
現在のフレグラントアースワールドを立ち上げました。

着実に実績を上げ続ければ、周りの評価はついてくる

今では社長というポジションにいる私ですが、
初めからトップを目指していたわけではありません。
自分にそれだけの力があるかどうかは、他人が評価してくれるものです。
やりがいのある仕事に、全身全霊をかけて、試行錯誤しながらも勇気を持って取り組み、
結果が出ればそれを周りの人が評価してくれ、自然とポジションが上がっていく。
そんなプロセスの積み重ねで、今の自分があるのです。

「社長になりたい」と思っても、実績を作らないことには、上からは認めてもらえません。
着実に実績を上げるうちに信頼関係ができ、より難易度の高い仕事を任され、
そうするうちに必然的に道が開けてくるのです。

アロマ=植物のパワー をアジアに広めたい

アロマというのは、非常におもしろい分野です。
アロマに使う精油の特長は、香水やフレグランスと違って、
ただ香りを楽しむのではなく、植物の持つ力を使って心身を癒すことです。

ヨーロッパでは、医療分野でもかなり実績が上がっていて、
フランスやイギリスの病院では、末期がん患者の苦痛緩和などに
アロマ療法が採り入れられています。
日本ではまだ厚生労働省に認可されていませんが、
将来的には認められるのではないかと考えています。

精油にはいろいろなレベルのものがありますが、
当社で扱っているほとんどのものは、野生種の植物を有機栽培し、
水蒸気蒸留法で絞った、最初の一滴(ファーストドロップ)。
アロマ事業というのは基本的に比較的高価なものを取り扱い、
特に日本では、欧米に比べるとマーケットはまだ大きくありません。
香りの商品を販売するにはなかなか難しい環境ですが、
当社の精油は、アロマを極めている人にとっては憧れの対象なんですよ。
そんな本物の精油を日本のみなさんに紹介し、アロマを普及させるのは、
社会的に極めて有意義なことだと思っています。

まずは、この最高品質の精油を、日本国内でNo.1のポジションを確立させたいです。
そして、将来的にはアジア全体への展開を。
日本で成功すれば、こちらから出て行かなくても、
アジア各国から引き合いがあるはずだと信じています。

失敗を恐れて止まっていたら次の手が打てなくなる

社員を採用する際に、重要視していることは二つ。

一つめは、“誠意があること”。
信頼に足る人物か、口から出まかせではなく、自分の気持ちを素直に表現できる人か。
そういう人とビジネスパートナーとして組めば、信頼関係を築くことができるでしょう。

二つめは、“情熱家であること”。
自分のやりたいことに向かって本気でぶつかっていくだけの、
情熱と勇気がある人がいいですね。
失敗を恐れて折れてしまうと、次の手が打てなくなってしまいます。
失敗してもくじけずに前に進もうと、前向きな姿勢で取り組む人に魅力を感じます。

誠意があっても弱い人は困ります。
今は、メンタルが弱い人が非常に多いですね。
社員が壁にぶつかったからといって、うつ状態などに陥ってしまうと、
会社としては非常に困ります。
そういう人に対しては一生懸命にケアしますが、
立ち直ってくれればいいものの、そのまま沈んでしまう人もいるのは残念です。

上司は愛情を持って叱っているのに、叱られたというだけでへこんでしまう人も困りもの。
そこで負けずに、ありがたい言葉だと受け止めて
「今度は別の方法で頑張ります!」と言えるようでないといけません。
それが言えたら、
上司からは「一度や二度、失敗しても大丈夫だよ。また頑張れよ」という、
次の段階の言葉が出てくるのです。
でも、最初にへこんでしまったらそこでおしまいですよ。

相手をよく見きわめて、率直に相談しよう

当社でも、新入社員の頃は張り切っていたのに、
久々に会うと別人のようにしょんぼりしている人がよくいます。

おそらく、「こんなはずではなかった」
「夢を持って入社したのに、つまらないことばかりやらされている」という思いで、
そこから抜け出せないような気持ちになり、
でも辞めるに辞められない、というところでしょう。

そんな時は、勇気を持って上司に相談したらいいんです。
自分の心の中を打ち明けて、
「もう少し別の形で自分が活躍できる場を与えてもらえませんか」と
率直な話ができる場を作ることも必要だと思います。

ただし、“この人なら自分の言うことに真摯に応えてくれる”と見込んだ人に相談すること。
そのためには、人を見る目を養わないといけません。
それは、新人でも上の立場でも、どのレベルでも必要なことですよ。