代表取締役 財津 昌樹

株式会社デザインスタジオドアーズ 代表取締役 財津 昌樹

代表取締役 財津 昌樹

株式会社デザインスタジオドアーズ
設立 昭和56年10月26日
事業内容
  • ポスターパンフレット・カタログ・会社案内等の企画、立案、制作
会社HP http://www.d-doors.co.jp/index.html

デザイナーという仕事

デザイナーになろうと意識したことはありません。
でも、今考えてみると小学生のとき「ポスター展」に応募するのが楽しかったな。
結構賞をもらっていましたよ。目立ちたがり屋だったんです。

27歳のときに病気をしてしまい、半分働いて半分フリーという状態から独立を決意しました。
主に旅行会社の広告を手掛けているのですが、
デザインというものはこちらが「100万円です」と言っても
「いや、1万円の価値しかないデザインだ」といわれる世界。
そこが難しいところです。

「成功は1%の才能、1%の努力、98%の運」という秋元康さんの言葉が好きなのですが、
まさにこの通りだと思います。
与えられるチャンスはみな同じ。
いろんなチャンスが目の前にあるのに、ぼーっとしていてはダメです。
なりたい自分を強くイメージしていれば、良い出会いがありますよ。

現代のビジネス

物が売れない時代ですが、ipadが話題になっていますね。
使い方によっては「少ない人手でたくさん売ることができる」メリットもある反面、
ipadの台頭によって大打撃を受ける業界のことを考えたことがあるでしょうか。

例えば、広告収入で成り立っている新聞や雑誌。通販カタログの会社なども同様です。
今でこそどの会社にも不可欠なパソコンが登場した時も、
私たちデザイン会社にとっては大いにウェルカムでしたが、
困った業界もあったんですよね。

時代は移り変わっていきます。
私も大きな波を経験してきました。
しかし、先を見通す眼力と、積極性をもって態勢を立ててきた。
波を乗り越えた達成感も一瞬のことで、またすぐに次が出てきます。
新たな時代に飛び込む勇気を持つこと、
そして情報を仕入れるエネルギーが大切だと思います。

良い会社とは

モノがたくさんあることが「豊か」なことでしょうか。
ケンカが強いことが「正義」なのでしょうか。
正義とは優しさ。やさしさとはある程度の経済力がもたらすものだと考えます。
力を振りかざすことが正義ではない。そういう風潮を覆さなければならない。

私が考える良い会社とは、商品にオリジナリティがあること。
それに関わる「社員も下請けも販売店も」みんなが幸せであることです。
自社で生産から販売までの全てを行っている企業がありますよね。
大量生産の「一人勝ち企業」か、オリジナリティを追求する「少数精鋭企業」か。
これから就職する皆さんには、立ち止まってよく考えてみてほしいです。

かっこいい大人

村上春樹さんはすごくかっこいい。
グローバルで、作者として人間としてどうあるべきかを語れる人です。

ロシアの偉大な作家トルストイは、ユートピアを目指して82歳のときに
家出をしました。
そういう生き様はかっこいいなと思いますね。

日本に元気がないのはかっこいい大人が少ないからかも知れません。
学生の皆さんも、周りにいるかっこいい大人を探してみてはいかがでしょうか。

若い人へ

新聞を読まない、ニュースも見ない、本を読まない人がすごく多い。
問題意識を持ってください。
毎年3万人もの人が自殺をしていること。
じっと座っていられない子供が増えていること。
いったい何人の人が本気で憂いているでしょうか。
問題意識を持たない人に成長もひらめきもありません。
本を読むときはアンダーラインを入れたり、
感銘を受けた言葉を手帳に書き留めておくと良いですよ。

不況が叫ばれている昨今、誰しもが閉塞感を感じていると思います。
若い人に元気がないのも仕方ない。
昔の人は夢や希望を持っていたけれど、
今の若い人は「やっても無駄だ」という気持ちが先立っていて、
「なんとか一発やってやろう!」という気持ちが足りないと思います。
暗い時代だと諦めずに、気持ちを切り替えてください。
積極性がある人、自分にないものを持つ人と一緒に働きたいです。