代表取締役社長 滝本 賀年

エクスウェア株式会社 代表取締役社長 滝本 賀年

代表取締役社長 滝本 賀年

エクスウェア株式会社
設立 1995/3/1
事業内容
  • システム開発
  • 製品開発・販売
  • エンジニア教育

ITに出会ったきっかけ

卒業してからまず、プラスチック製品の製造会社に入りました。
試作品の設計を作り、製造ラインに乗せるまでの仕事です。
その時、ものを作る仕事をしていく中で感じたのは、
自分が責任を持っている製品は、一体利益がいくらで、会社にどの位貢献しているのか
知らないまま仕事はできないということ。

そこで私は、上司にお願いして当時の額で90万円もしたパソコンを会社に買ってもらいました。
そして、そのパソコンを使って、
金額や、部品個数を変えることで製品一つ一つの利益率が計算される、シミュレーションソフトを開発しました。
その時に私がITに感じた可能性が、この業界に入るきっかけです。
それまで何日もかかっていた作業がコンピューターを使えば一瞬でできる。
これだ!と思いました。

私にとってITとの衝撃的な出会いであり、その後の歩みを変えるターニングポイントとなったんです。
その後、コンピューターのハード関係の会社のシステムを扱う部署に勤務しました。
しかし、元々ハード専門だった会社はソフト関連の事業から手を引くことになり、
その時に上司だった現会長と共にエクスウェアを立ち上げました。

新人社長

今年1月に就任したばかりなので、社長としてはまだまだ新米です。
就任する前は副社長として会社を経営していました。
仕事の内容自体は社長に就任する前とそんなに変わらないですよ。
ただ、気持ちの持ち方は随分変わりました。
社員を引っ張って会社を運営していく。その覚悟が出来ました。

実際に就任してから初めて取り組んだ業務は、
私自身で会社のHPを一から作り直すことでした。
会社の理念や将来像を、今の私がどれだけ把握していて、
周りに伝えられるかを確認する作業です。
もちろん、IT業界を取り巻く環境に合わせて少し変化を加え、
新しい分野に取り組んでいく体制を整えました。

私が社長として重要だと考えているのは、人間的にいかに魅力的であるかです。
魅力的なトップがいるからこそ、その周りに意欲のある従業員が集まり、
会社全体が向上していくと信じています。
そのために勉強の毎日です。
考え方や行動、判断一つとっても、どう振る舞うべきかを考えています。

人材は“人財”

エクスウェアで働く社員には、夢を持ち続けて欲しい。
エンジニアは何かを作って世の中に問う仕事。
何か新しくて、良いものを作ろうというモチベーションを持った環境でなくなることは、
すなわち会社の衰退を意味します。

実際に弊社の社員の多くは自発的に勉強会を開いて技術開発に取り組んでいます。
そして、会社としては、それを出来る限り支援していくつもりです。
正直な話、
自発的な勉強会の集大成として参加している展示会にも、何百万円もかかります。
しかし、その自発的な活動を、応援する姿勢が弊社の強みでもあります。
IT事業に必要な材料はせいぜいパソコンと電気代と紙くらい。
それを使う方々の頭の中が勝負なんです。

だから人材は“人財“ 
一緒に働いてくれる社員に対する考え方を間違っては、
会社もうまくいきません。

インターンシップの受け入れ

弊社ではインターンシップ制度を積極的に採用しております。

期間は一週間ですが、初日でリタイアしてしまう学生も少なくありません。
それもそのはず、私たちが普段仕事としてやっていることにチャレンジしてもらうからです、
具体的には、学生たちにある事業を依頼するんです。
初日のミッションは提案書の承認を取るまでですが、
そこまでの道のりは容易ではありません。

インターン期間中は夜遅くまで作業していますね。
学生の時分に、朝から夜まで集中するのは大変なことでしょう。
ただ、一生懸命に取り組む学生に、こちらもいい加減な対応はしませんよ。
誠心誠意応え、何時までも付き合います。
実際一週間の活動を終えると、学生たちの仕事に対する考えかたは大きく変わっている。
その後の就職活動を非常に有意義にしている学生が多いのは嬉しいことですね。

インターンは1回に2〜3チームで、7、8、9月とやっていますから、
一年間で十数チームになります。
年末にコンテストを開催しているので、
インターンシップ期間が終わった後も継続して交流しています。

このようなエクスウェアの活動に対して、
なぜそこまで、学生を支援するのかと聞かれることもあります。
私は思うんです、中小企業こそもっと積極的に学生を受け入れるべき。
学生には気付きの機会と、社会に出てから困らないような経験が必要です。
良い人財が育つことが世の中を良くすることにも繋がります。
その気持ちを体現しているのがこのインターンシップ制度なのです。

起業家志向の学生へ

最近は、なんでも自分のため、自己中心的にしか動けない人が多いですね。
何のために仕事をするのかと聞くと、自己成長のためと答える学生、
これはおかしいのではないでしょうか。

一生懸命仕事をした結果として、自己成長があります。
お客様はあなたの自己成長のためにお金を払うわけではありません。

また、起業家志望の学生には、起業すること自体が目的化している人が少なくない。
何をやりたいのかはっきりしないし、きれいごとばかりを言う人もいます。

確かにアイディア一つであっという間に社員100人規模の会社に成長することもあります。
でもその社員とその家族の生活を背負う覚悟がありますでしょうか。
あなたについていく社員は何を思って仕事をするのでしょうか。
お金儲けなど、安易な考えで起業するのは危険です。
起業に対して覚悟をきめることはお金の管理が上手にできること以上に大切なことです。

起業を見据えている学生にはそれを忘れないようにして、
将来の起業に向けて頑張って欲しいですね。