代表取締役社長 柴崎 高聡

株式会社ローザス 代表取締役社長 柴崎 高聡

代表取締役社長 柴崎 高聡

株式会社ローザス
設立 2009年2月13日
事業内容
  • 世の中のギャップ・課題を埋めるサービスの展開
    【看護師専門の人材紹介サービス「看護プロ」の運営】
会社HP http://www.rozas.co.jp/

入社面接で「3年後に独立」と宣言

大学卒業後、新卒で人材サービス会社のインテリジェンスに入社したのですが、
面接の際に「3年で辞めて起業します」と言った記憶があります。
今思うと、よくそれで採用してくれたものだと思いますが(笑)。
親が自営業だった影響で、自分もいつか起業したいと思っていたのです。

インテリジェンスでは、人材紹介や広告媒体の営業マネージャーとして
やりがいのある仕事を任され、楽しく働いていました。
しかし、もともと起業するつもりでしたから、
ある日、会社を辞めて起業したいという意思を社長に告げたところ、
社長から

「なぜ起業したいんだ。お金が欲しいからか。自分で好きにやりたいからか。
何のために起業するんだ。お前にとって起業とは何だ。」

という質問をぶつけられたのです。

当時はまだそこまで考えていませんでしたので、
何のために起業するのか、それらが明確になるまで働くことにしました。
その後、会社の経営統合による事業拡大や組織変更を経験し、
よりよい会社づくりとは何か、考えることが多くなりました。

そして、30歳を目前にした頃、

「ちょっと待て。今の仕事はやりがいもあるし楽しいけど、
このままだと俺は一生サラリーマンのままだ」

と思うようになり、
2008年夏、ついに会社を辞める決意をしました。
新卒で入社してから7年半、自分の中で起業することの意味が見えてきた頃でした。

といっても、実は退職した時点では、
これから何をするのか、まだ決めていなかったのです。
残っていた有給休暇3カ月を準備期間にあて、
できるだけ多くの人とコンタクトを取りました。
その方が活躍する業界についてお話を伺い、
自分は何をすべきかじっくり考え、研究しました。

同期3人で看護師転職支援事業をスタート

創業メンバーでもある当社の役員は全員、インテリジェンス時代の同期。
一緒に事業をやろうという同志たちで、
入社3年目から定期的に集まっては話し合ってきました。

その中で、起業するにあたって決めた条件が3つ。

一つめは、お金もうけのためだけに事業をしないこと。
二つめは、世の中に役立つ価値があると思えること。
三つめは、自分たちの経験や知識が生かせること。

これらの条件に合うのはどの業界なのかと話し合ううちに、
看護師の離職率が非常に高いという問題に着目し、
看護師業界に行き着いたのです。
そして、看護師に特化した
転職支援サービス事業を始めようと決まったのが、2009年1月。
翌2月には会社を設立し、5月に転職支援サイト『看護プロ』をオープンさせました。

記念すべき1人目がサイトに登録してくれた時は、社員みんなでドキドキ!
初めてのこと全てが楽しいと感じる1年でした。

世の中の問題を解決したい

今後は、他の事業も行っていきたいと考えています。
業界にはこだわらず、僕らが世の中の問題であると感じ、
「もっとこうなったらいい」と信じられ、それができるのであればやりたいです。
なんとなく“流行っているから”“儲かるから”という理由ではやりません。

まずは、今までの知識や経験が生かせる人材サービスを。
今の日本の医療は、救急患者のたらい回し、
産科医不足、高齢化による医療費の増大をはじめ、問題が山積みです。
このままだと日本の医療は崩壊してしまいます。
現在、当社は人材の面から医療のサポートをしていますが、
他にもできることがあるのではないでしょうか。

こういったことを考えたり実行したりするのは、とても楽しいですよ。
大きな会社にいると、担当するのは業務のごく一部に限られますから、
自分が頑張っても、それが世の中にどう伝わっているか、
お客様にどう届いているかがなかなか見えにくいものです。
ところが、小さい会社だと、自分が少し関心を持って行動すれば、
社会にダイレクトにつながることができます。
それが何よりおもしろいですね。

自己分析よりも自分の気持ちを大切に

就職活動で一番大切なのは、
“自分の言葉で話せる”ということだと思います。

採用面接で学生の方たちとお会いすると、
正解を言おう、一般受けすることを言おうとし過ぎていて、
「それって君の言葉じゃないよね?」と疑問に思うことがよくあります。

本当に自分を信じて発する言葉でなければ、
人の気持ちを動かすことはできません。
多くの人がそう言っているから正解なのではなく、
「自分にとっての正解はこれ」と言えればよいのです。

僕は、自己分析というのは、あまり好きではありません。
わざわざ分析しないとわからないくらいのことって、
実はそんなに重要ではないと思いませんか?
自分がやりたいことや方向性も、
理屈抜きで「なんだかわからないけど、これがやりたい!」と
思えることが一番重要なんだと思いますよ。

そういうふうに言える人は信用できるし、
付き合いやすいし、魅力的だと、僕は思います。