代表取締役 岡村 寛明

彩交通計画株式会社 代表取締役 岡村 寛明

代表取締役 岡村 寛明

彩交通計画株式会社
設立 2006年7月7日
事業内容
  • 交通計画・都市計画・その他土木に関する計画策定・施策立案・実態調査・解析・評価・設計等のコンサルティング業務及び調査研究
  • 交通計画・都市計画・その他土木に関するプログラムの開発・集計・数値解析
  • 市場調査及びこれらに関するコンサルティング業務
会社HP http://www.sai-traffic.jp/

リスクなしの起業?

今のような職種を選択したのには、大学で土木のソフト面について学んだことが
色濃く影響しています。
大学によって様々ですが、土木工学や社会基盤工学と呼ばれる分野です。
最初はゼネコンに就職し、エンジニアリング部門で交通事業に携わりました。
その後、2回転職して、独立した形です。
サラリーマンをやっていても駄目だと言うことに気付いたわけです。
時代は少子高齢化、会社の中で年を取っていってもどんどん部下の人数は少なくなります。
そうなると、給料は上がらないのに仕事は増えるばかり・・・
そんなことは安易に想像出来ます。

100%リスクがないわけでは無いですが、
食べていくのに困らない程度の仕事は確保出来ると思いました。
もし上手くいかなくても、サラリーマンに戻れるだけのキャリアは
積み上げてきたので、職に困ることはないと考えたのです。

初めは独立する前の会社や知人のいる同業他社からの仕事が中心でした。
大元の発注者は国や自治体が主で、内容も公共制を帯びているものが多いので、
過去の実績が無いとなかなか仕事を受けられません。
新規参入の難しさと契約の多重構造化(下請、孫請など)は日本独特のものですね。

そんな中、やはり人脈は大切ですね。
全く知らない人が飛び込みでいきなり営業に来ても、警戒しますよね。
経歴書を用意して営業に行ったりもしました。
自分たちが何ができるかを明確に伝えるためです。
仕事も第一印象は大切で、新しい取引先との仕事は慎重になります。
しかし、その後は仕事が繋がっていくものなので、
今は営業を掛けなくても会社を維持する程度の仕事は確保できる状態です。
きちんと仕事をするのが一番の営業だと考えています。

今後は元請けの比率を増やしていって、将来的には従業員10名、
一人あたり2000万と考えて年商2億位にまで成長させたいです。

その人数なら自分の目が届く範囲ですし、従業員100人って業種でもないですから。
会社をやっている以上そのくらいは目指していきたいですね。

意外な壁?人材確保の難しさ

独立してから一番苦労したのは人材の確保です。
今の若い人って同じ会社で長くもたないでしょ。
一人前になる前に辞めてしまいます。
そうすると、研修はまた一からやり直しで、教育コストも馬鹿になりません。
小さな会社ではガッツリ働いてもらわなくてはならない世代が
教育係も兼任しますから、人が増えても効率は下がるという状態。
新人の教育にかかるコストは、仕事をはじめて3年目でようやくイーブンになって、
5年目でそれまでの赤字分をやっとペイできる位です。
ですから、5年以内に辞められてしまうと赤字になってしまいます。

また、国や自治体相手の仕事なので、繁忙期と閑散期の差が激しいのです。
以前と比べると平準化はされてきてはいるのですが、
基本的なところは変わっていません。
若さでなんとか体は持っても、心が折れてしまうと続けられません。
最後は精神力で踏ん張らなきゃならないところがあります。

適正とも言えるかもしれませんが、コンサルティング業には、
頭の回転の速さやロジカルな思考プロセスが必須です。
また今の時代には、メディアからの情報収集や勉強を怠らず、
新しい知識をどんどん身につけていく習慣も大切です。

会社が小さくても大きくても関係ありません。
成功しようと思うなら、進化を続ける姿勢を貫くことです。
自分に完成形を作らず、常に新しいことを許容できるキャパシティを持ちましょう。

色についての二つのエピソード

社名の“彩”には彩りという意味があります。

そして色の三原色やCMYKと言ったように、
いくつかの色を混ぜ合わせることで無限の色を作りだすことができます。
独立した時に、一人一人の力を合わせることで、
どんなことでもできるのだという気持ちを込めて社名にしました。

コーポレートカラーは水色です。
高速道路や一般道で使われている道路情報掲示板では混雑の度合いによって
赤、橙、黄等色を使い分けているのですが、道路の流れがスムーズな時には
水色が使われます。

渋滞をなくし、混雑を解消する仕事のイメージとして
適切だと思ったので使用しています。

弱気になるな、腹を括ってやれ!

座右の銘としては良く言われることですが「成せばなる」。

無理そうだと思っても腹をくくって始めてしまえば、
結果的にできてしまうことがほとんどです。

やらなきゃいけない、やるんだという強い気持ち、一種の自己暗示みたいなものです。
逆に弱気になって腹をくくれない人は出来ないまま。もったいないですよね。

メッセージ「3〜4年後を見据えて手に職を」

就活生を含め、若い人に言いたいことは手に職をつけることの大切さです。
3〜4年後にちゃんと自分が食べていく為のスキルを身につけること。
これを視野に入れて仕事を見つけ、継続してください。

途中で止めてしまったら、そこでの経験はリセットされてしまいます。
ゼロとは言いませんがかなりのマイナスになります。
その繰り返しでは、いつまでたっても成長できませんし、
ゆくゆくはキャリアの差、収入の差にあらわれていきます。

世に通じる仕事をして、自信をつけて行けば、不景気なんて怖くないですよ。