代表取締役 兼 STUDIOUSディレクター 谷 正人

株式会社STUDIOUS 代表取締役 兼 STUDIOUSディレクター 谷 正人

代表取締役 兼 STUDIOUSディレクター 谷 正人

株式会社STUDIOUS
設立 2008年 12月
事業内容
  • セレクトショップの運営
    ※日本国内の新興ドメスティックブランドに特化した第3世代セレクトショップ
会社HP http://www.studious.co.jp/

負ける戦いはしたくないから

好きなことをして、お金持ちになりたい!!

こんな希望がずっとありました。
曽祖父が商売をしていたこともあり、好きなことが好きなようにできる道を探そう、
という意思は強く持っていたんです。
私の興味のあることはアパレル。
学生時代は、自分でお店を持ったりブランドを構築したりして
好きな洋服に関わることができればどんなに楽しいのだろう、
と独立することを夢に描いていました。

独立、独立、と夢は膨らんでいったものの、
就職活動の時期にさしかかったとき、
少し冷静に自分の夢について考えるようになります。
私はまだ学生で、業界の経験もお金も人脈もありません。
まったくの手探り状態で挑むのは無謀ではないか。

私は「負ける戦いはしたくない!」という思いが強いんです。

独立するにしても、まずは業界の経験をしてからにしよう。
そう考え、株式会社デイトナインターナショナルに就職を決めました。

店舗再生プロジェクト!!

デイトナインターナショナルはアパレル商社。
ここに惹かれた理由は社内ベンチャー制度が導入されていたことです。
ここなら早い時期からどんどん経営に携わることができるだろうと考えました。

だから、入社後は積極的に前に出て行ったんです。
自分には独立志向があります、経営に携わりたいんです、
と声に出しアピールしながら懸命に働きました。

そして、入社半年後にチャンスが訪れます。

会社は「STUDIOUS」というセレクトショップを運営していましたが、
このお店は採算が取れてはいませんでした。
きちんと売り上げを上げられるよう再生プロジェクトが行われることになり、
そしてそのプロジェクトリーダーに私が選ばれたのです。

売り上げを上げるためなら、何でもやっていい。
期間は半年。

そんな環境を頂きました。

真夜中のペンキ塗り −できることからやるしかない!!−

売り上げを上げるためなら、何でもやっていい。

とても自由な環境だけれど、失敗はできないと思いました。
もしも再生プロジェクトに失敗してお店が立ち行かなくなったら、
私の居場所は無くなる。
大きなリスクを伴うことでもありました。

私の自信は、入社したてで消費者にいちばん近いということでした。
しかし、逆に言えば私にはそれしか強みが無いということ。
業界の常識、効率的な手段なんて知りません。

いくらでも時間をかけよう、と決めました。
時間をかければいい、というわけではないけれど、
今の自分にはできることや分かることを全てこなすしかない。
費用対効果、なんて考える前に動くしかないんだ…!

思いついたことは何でも行動に移していきました。

例えば、こんなことをしたのが印象的です。

STUDIOUSは、はじめは真っ黒な外壁を持つお店でした。
外装を見ただけではどんな洋服を置いているのか分かりづらいお店だったのです。
事実、女性も男性も若い方も年配の方も、様々な方がお店にいらっしゃっていました。
私は、どんな洋服を置いているのかイメージのつきやすい外装にすれば、
もっとターゲット層だけに訴えることができるのではと考えました。
そしてその方がお店として戦いやすいのでは、と。

すぐに壁を塗り替えることに決めました。
とはいっても業者に頼んで不採算店舗に大きな予算をかけるわけにはいきません。
お店の営業時間を使ってしまうのもコストになります。

ペンキは自分たちで購入しました。
そしてスタッフ全員で、一晩で塗り上げてしまおうと考えました。
ペンキ塗りをはじめたのはお店の閉店後、夜20時から。
スタッフ全員でいっせいに白く塗りはじめ、終了したのは深夜3時。
家に戻る時間も無いためカプセルホテルに少しの時間泊まって、
次の日の12時には新しい外装でお店を開けました。

何も無かったかのように、一晩で外装を黒から白へがらりと変えてしまったのです。
お客様はきっとびっくりしたでしょうね。

東京ブランドを世界に発信すべく

いくつもの試みが功を奏して、
STUDIOUSを約束の半年で利益を上げられるお店に再建することができました。
そして、私はSTUDIOUSの代表取締役に就任。

私がデイトナインターナショナルに入社したのは2006年、今は26歳。

これからはお店を全国展開していきたいと考えています。
その後は東アジアの市場にも。

日本のブランド意識は特徴的です。
ここ原宿のように様々な商品を扱うお店がたくさんあることで、
日本には様々なアイテムを身に着けるミックスカルチャーが生まれました。
それを東京ブランドと表現します。
セレクトショップは海外の商品を取り入れることを通例としていますが、
STUDIOUSは東京ブランドだけを扱うセレクトショップにしたいと考えています。

店舗を全国に展開し、海外に進出し、
日本で生まれたアパレルの文化を発信できるような
新世代のセレクトショップを運営することを目指しています。

こんな人と働きたい

自分の目標を持って自発的に動ける人がいいですね。
会社に勤めるようになると会社の「一部」にならざるを得ませんが、
いつでも「自分のため」と思って仕事に向うべきだ思っています。
そうすれば、やらされている、という気持ちから来る不満や不平は出ないはずです。
そんなふうに自発的な気持ちで働ける人が近くにいてくれれば頼もしいです。

メッセージ

就職活動をしていると、自分の向き不向きについて考えるとは思いますが、
何事も経験してみなければ分かりません。
自分に向いているかどうかや周囲の言動に左右されずに、
ぜひ自分のやりたいことを選んでみてください。
新卒と言ってもらえる期間はいちどきりです。悔いのない選択をしてください。