取締役社長 柳原 知明

有限会社Cut & Paste 取締役社長 柳原 知明

取締役社長 柳原 知明

有限会社Cut & Paste
設立 2003年
事業内容
  • コンピュータアクセサリ開発・製造・販売
  • マーケティング戦略コンサルティング
  • プロクリップ事業
会社HP http://www.cut-and-paste.jp/index.html

波乱万丈起業ストーリー!

大学在学中から、いろいろなアルバイトを経験し、
自分に合った仕事を必死に探していました。
それでも分からず、選んだ選択肢は二つ。銀行か商社。

お金を通して様々な業種と関わるか、
モノを通して業種と関わるか、というものでした。
モノの方が暖かみがあるように感じて、
私は総合商社へ進むことを決意しました。

入社丸2年が過ぎた時に、突然海外出向を命じられ、
日本メーカーのドイツ法人に渡ることに。
経験も収入も乏しく、生活も仕事も苦労の連続で、
理不尽な命令も多々ありました。
その中で担当したのが、当時殆ど誰も知らない一般向けデジタルカメラ。
インターネットもまだ珍しい時代に異国でデジカメを理解してもらうのに
忙殺され、午前様は当たり前、週末の休みもなく、仕事も激務に。

加えてプライベートでも、婚約が破談になったり、
実家が阪神大震災に見舞われたりと、
仕事とプライベートのストレス両方が積み上がって行き、とうとう入院。
仕事では結果も出していたのですが、急遽本社命令で帰国することに。

しかし商社に戻った私に、待ち受けていたのは、
「お前は商社マンとして使い物にならない。」という上司の言葉。
自分なりに頑張ってきた私に対する会社の評価は、
本社の業績が傾いていたとはいえ、あまりにもひどいものでした。

帰国後1週間で子会社へ出向、そして翌年にはその子会社が休眠状態に。
行き場のなくなった私に対して本社が下した命令は、
他の子会社への異動ではなく、他の子会社の面接を受けること。

私は
「頑張ってきた自分を評価してくれる会社が必ず世の中にはあるはず!」
という言葉とともに退職届を提出しました。

そして出会ったのがアップル社でした。
現場での営業から始まり、1年後には営業企画、
そしてその翌年には、
製品に関する全般の責任を負うプロダクトマネージャーに。
iPodの日本で最初のプロダクトマネージャーも担当させてもらいました。
ただ、当時はMP3プレーヤーもまだまだ知られておらず、
帰宅時間が午前3時を過ぎることもしばしば。

結局、そんな状況ですから、また体やプライベートに問題を抱えてしまい、
「このままサラリーマンとして頑張って働いても、また同じことになってしまう。
同じ忙しいのなら、自分の為に働いてみよう!」こうして独立を決意しました。

先祖代々商売人

商売人の家系なのに、父親がサラリーマンだったので、
いつかは起業しなくては、という思いがありました。

私の祖母も70歳で起業するほどの肝っ玉おばあちゃんで、
祖母の背中を見ながら育ったのもありますね。

昔から人と接する事が好きでしたし、
自分もいつかは祖母のようになりたい、
と思っていました。

私にとって会社を立ち上げるのも、
親孝行、先祖供養の一つなのかなって思っています。

PCのあるライフスタイル

今はライフスタイルの中でPCは欠かせない存在となっていますよね。
でも世間ではまだまだPCは特別なものになっているように感じます。
携帯電話と同じようにライフスタイルに溶け込んでいるものだから、
もっと楽しくオシャレに使ってほしい!

私たちはPCアクセサリーなどのデザインにこだわっています。
それはもっと身近に、もっと楽しくPCアクセサリーを使ってほしいから。

将来的には、
雑貨と同じような感覚でPCアクセサリーも選べる時代になって欲しい。
当社はそのためのつなぎ役になっていきたいと思っています。
より面白い商品を増やしていくためには、デザイン性が重要。
PCまわりからライフスタイル全体をデザインできるようになりたいですね。

学生のみなさんへ

将来、独立したい、夢を叶えたいと思うなら、
まずは目の前のことを必死にやること。
そそこで、どれだけ頑張ったかが、
独立してから跳ね返ってきます。
ですから、今、目の前のことをまずがんばって下さい。

そして、もう一つ伝えたいこと。
それは「会社は勉強の場ではなく、実践する場である。」
ということ。

会社と学校は違います。仕事のために必要なことは、
仕事以外のところで習得しておかないと
会社での実践において結果がだせません。

仕事をしながらスキルを習得することは大変なことですが、
それを大変だと思うか、当然だと思うかは、自分次第です。
様々な人と出会い、できる人とできない人の差は才能ではなく、
「努力に対する基準」が高いか低いか、だと感じるようになりました。

若いうちは体力・気力・能力が備わっています。
苦しみ、もがきながら創ったものの方が他と比べて
きっと光るモノになると思います。
その時はそう感じなくとも。
頑張ってください。