代表取締役社長 松下 明義

代表取締役社長 松下 明義

設立 2005年6月7日
事業内容
    • エグゼクティブサーチ
    • 人材ソリューション
    • HRコンサルティング
会社HP http://www.pasona-fortune.co.jp/

~「何者か」になりたいと考えていた。~

私の場合、具体的に将来の事を考えるようになったのは、
大学生になった頃だったように思います。
と言っても、どの職業に就きたいかというよりは、
「人生とは何か」「自分はどう生きていきたいか」
といった哲学的なことばかりを集中して考えていました。

そして出した答えが、「“何者か”になりたい」ということ。
人間、生まれてくるのはだれもが一緒です。
大切なことは「どう生きていくか」。
せっかく生まれてきたのだから、無難な人生ではもったいない!
エキサイティングに、やりたいことをやりきったと思える人生を送ろう。
そう思いました。

ですから、その後迎えた就職活動では、“何者か”になることに重きを置き、
優秀な分、厳しいと定評のあった大手メガバンクを就職先に選びました。
そして思惑通り、忙しく厳しい環境の中で、ビジネスの基本を叩き込まれました。
自分で言うのも何ですが、仕事は出来ていた方だと思います。(笑)
しかしながら、10年の節目を迎えた時、
「もっと何か出来るのではないか。」
「大学時代だけでは足りなかった勉強をもっとしたい。」
「公的なものへの貢献をしたい。」
そんな想いが重なり、銀行を退職。
アメリカへ公共経営学を学ぶために留学し、MPAを取得しました。
節目節目で頭をよぎっていた「起業」という二文字が、確固たる決心に変わったのはこの時です。

~アメリカのビジネスパーソンたちの働き方~

30代前半という働き盛りの数年をアメリカで学生として過ごしたことで、
彼らの働き方をフラットな目線で見られたことがきっかけでした。

バンカー時代の自分がそうだったように、日本のビジネスパーソンの多くは、
「働くために生きている」と言っても過言ではありません。
そしてまた、そうした働き方が評価される傾向にあるのも日本ならではと言えるでしょう。

一方アメリカでは、人が働き方を選んでいるように見えました。
24時間働く代わりに高額な給与を得る人もいれば、
定時で帰宅し給与もそこそこのいわゆる中間層と呼ばれる人もおり、
また完全なフリーランスとして実力のみで勝負する人もいます。
彼らには、それぞれに幸せの概念があり、
働くために生きるのか、生きるために働くのかを選択する自由がありました。

また彼らは、一定の地位を築くミドル層・シニア層になっても、チャレンジ精神を忘れません。
例えば、当時の私のように
「30代半ばで仕事を退職し、再度大学に通う」
というのは日本ではとても珍しいケースでしたが、
アメリカでは至って普通のことでした。
というのもアメリカの労働マーケットでは、年齢等はあまり関係なく、
大学へ行き学位を取れば、その学位に合わせたポジションから
再度キャリアをスタートすることが出来るからです。
環境を変え新たにチャレンジをすれば、それに見合ったキャリアパスがある、
これは素晴らしいことです。

こうして私はこの留学で、日本の忙しい日々の中では考えもしなかった新たな価値観を知り、
日本の労働マーケットに対して強い問題意識を感じるようになりました。

~日本のこれからを先導していく人たち~

大手と呼ばれる銀行や企業は、毎年春になると何十、何百人もの優秀な学生たちを迎え入れます。
しかしながら、そこから「出世コース」を歩み続けることの出来る人材は、ほんの一握り。
多くの人々はそのコースからふるいに掛けられていきます。
当社が事業の中枢に置くエグゼクティブサーチでは、
まさしくこの「出世コース」を歩む人たちがターゲットである一方、
たまたま何かの理由で“乗り遅れた”人たちもターゲットです。

「出世コースを歩む人」と「たまたま乗り遅れた人」、
その違いとは一体何でしょうか。
もちろん個人が持つ能力の差は大前提としてあると思います。
ですがその他にも、タイミングや上司との相性、運など、別の要因も多々あるはずです。
もしくは、偶然その部署・その企業で力を発揮出来なかっただけで、
その人自身にはもっと別の素晴らしい活躍の場があるかもしれません。
しかしながらその多くの人々は、
大企業勤務のステイタスや、転職に対するネガティブなイメージ等から、
本来の能力の10分の1も発揮しないまま、現職に留まり続ける傾向にあります。
 
私は、こうして乗り遅れた人達の中にこそ、
日本のこれからを先導していく秘めた力を持った人たちが多く存在していると考えています。
そして実際に、多くの企業がそのパワーを求めています。
そんな人々と企業を巡り合せ、繋ぎ合わる。
日本の未成熟な労働マーケットを流動化させ、活性化させることが出来るのは、
人材ビジネスに他なりません。

~人が活きる 企業も活きる 社会も活きる~

かつて日本では「終身雇用」という制度が一般的でした。
そして、この考えが変化し始めてからもう随分と時間が経過しましたが、
「一つの会社に出来る限り長く留まるべきだ」という考えについては、
今でも払拭され切れておりません。
もちろん、何度も繰り返す転職や、
嫌になったら辞めればいいという単純な考えを肯定しているわけではありません。
しかし、これからは自分のキャリアは自分でマネジメントしていく時代です。

転職は、今まで一か八かの賭けのように扱われてきました。
転職マーケットは硬直的で未成熟な状態にあり、
転職希望者たちはしっかりとした道しるべもないまま、新しい仕事を模索し続けます。
私はこの硬直を解きほぐし、そして転職者たちの道しるべになりたいと考え、起業にいたりました。
転職に成功する人が増えれば、企業は収益性を上げ、そこで働く人々は幸せになり、
そしてマーケット環境は好転していきます。
そんなプラスのサイクルを、この会社から実現していきたいと思っています。

前述した通り、終身雇用が変化しつつある今、
「どんな生き方をするか、どんな働き方をしたいのか」は、自分で決める時代です。
自身のキャリアに少しでも迷いがあった時、
親身に相談でき、的確なアドバイスを行えるコンサルタントでありたい。
そんな思いで今後も人財ソリューション事業を発展させていきます。

~心がおどること、血がたぎることを~

何がやりたいか、どんなふうに世の中に関わっていきたいか。
よく考え、そして心がおどること、血がたぎることを見つけて下さい。 

もちろん、「お金を儲ける」ということは大切なことです。
お金を稼ぐために起業する、働くということも正しい動機です。
ですが、結局お金が稼げることというのは、世の中に求められていることです。
世の中に求められなければ、どんな優秀な商品・サービスでも世の中に広がることはなく、
逆に世の中に求められるのであれば、昨日今日出来た商品・サービスでも、あっという間に広がります。
つまり、“社会の為の仕事”と“稼げる仕事”はイコールで繋がっているということです。

私個人としては、皆さんにどんどん起業をしてもらいたいなと思います。
日本の場合、起業家への評価が必ずしも高いわけではありません。
ですが、チャレンジは潜在化している能力を顕在化させます。
自分の隠れている能力を顕在化させ、花開かせるためには
失敗を恐れずチャレンジすることしかありません。
どうそ、恐れず挑戦して下さい。
生活の為、自己実現の為、人生の充実の為、
心がおどること、血がたぎることを見つけて下さい。