株式会社モバイルファクトリー 代表取締役 宮嶌 裕二


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代表取締役 宮嶌 裕二


代表取締役 宮嶌 裕二

設立 2001年10月1日
事業内容
  • ソーシャルアプリ事業
  • モバイルコンテンツ運営事業
  • ソリューション事業
会社HP http://www.mobilefactory.jp/

「稼ぐ」ことの大変さを知った学生時代

中央大学法学部に入学しましたが、当時は母の死、実家の倒産という辛い体験が続き、
仕送りをもらっていなかったために、アルバイトに明け暮れていました。
また、家賃もなるべくかけまいと、浦和にある学生寮から中央大学の多摩キャンパスに通っていたため、
通学は片道2時間かけて通っていました。
1ヶ月の生活費として最低7万円は稼がないと生活ができないにも関わらず、
長い通学時間によりアルバイトができる時間は限られていて、アルバイトは掛け持ちして過ごしました。
授業は卒業単位ギリギリしか受けずに、とにかくアルバイト漬けの日々でした。
この時、生きていくためのお金を稼ぐということは大変だということを実感しました。

そのような経緯もあり、経済力をつけるために起業したいという思いは学生時代からありました。
将来起業するための修業ができるところに就職したいと思い、就職活動では証券会社か商社を希望していました。
ただ、当時私がコンピューターやゲームが大好きだったということと、
尊敬する起業家である孫さんの会社であるということで最終的にはソフトバンクに決めました。
当時のソフトバンクは「知る人ぞ知る」というような企業でした。

仕組み作りを教えてくれた上司との出会い

入社1年目から営業の成績は良かったです。
当時の仕事はルートセールスでしたので、
どれだけ営業相手に対しての印象や訪問回数を増やしていくかが売り上げを決めるキーでした。
相手が必要としているものを把握し、相手の利益にも、自分たちの利益にもなるような商材を、
的確なタイミングで提案すれば、ただ営業回りをしているだけで売れる、という感覚でした。
やればやるだけ成績も必然的に上がっていきました。

しかし、入社2年目に厳しい上司の元に配属になったことが転機になりました。

「お前がやっている事は本当の営業とは言わない。
本当の営業とは、誰が担当しても以前の売上を上回る”仕組み作り”をすることだ」と指摘され、
考え方がガラリと変わりました。
常に「ビジネス=仕組み作り」を念頭に置いて行動したところ、2年目以降、営業成績が10倍以上になりました。

例えば、それまでは全国に営業所がある企業へソフトバンクの社員が1件1件営業をして、受注していましたが、
本社で一括してお取引を頂く話を持ちかけて、
全営業所の発注案件の全てをソフトバンクを通してもらう商談をまとめたりもしました。
上司と孫さんの力もあり、そのような仕組み作りができ、双方にとってよい取引きができたと思っています。

思い描いたビジネスプランの実現

当時ソフトバンクを辞めて、オプトインメールというビジネスモデルで起業しようと思っていたところ、
たまたま知人の紹介でサイバーエージェントの社員に会う機会があり、「うちでやらないか」と誘っていただきました。
正直に申し上げて、それまでサイバーエージェントという企業名は知らなかったのですが、
社長である藤田さんのブログを読み、自分より若い人なのに夢があり、会社としても勢いを感じました。

私が描いていたビジネスプランは、システムはエンジニアに外注すれば作ることはできるだろうと考えていましたが、
メディアの広告の売り方がわかっていなかったため、であればサイバーエージェントに入社してビジネスプランを実現しながらインターネット広告を学べると思い、入社を決めました。確か12番目の社員だったと思います。

入社後はオプトインメール(サイバーエージェントでの事業名はメールイン)事業を立ち上げることができました。
自分が思い描いたサービスが数年後には、数億円の価値を生み出すようになっていました。

サイバーエージェントではやりたいことをやらせてもらえ、また待遇面などでも満足していました。

独立ー30歳の決断

私が立ち上げたその「メールイン」というサービスが他社に売却されるとなり、
30歳の私は2つの選択肢で今後のことを考えました。
1つは売却先の他社で働く、もしくはサイバーエージェントに残って働くという道。
もう1つは起業するという道でした。
そもそも私がサイバーエージェントに入ったきっかけである「メールイン」という事業に一区切りがついたと思い、
このタイミングで独立を決めました。

「メールイン」と同じことはできましたが、お世話になった会社と同じようなことをするのは失礼だと思い、
むしろ彼らを支援できるようなサービスを考えていました。

当時、PC業界のメディア市場はほぼ確立されており、ヤフーなどの資本力に勝つことはできないと感じていました。
モバイルの業界ではコンテンツプロバイダーである企業の上場も次々と続いていた時期でしたし、
コンテンツは課金しやすいという仕組みも分かっていました。小さくてもニッチであれば利益率も高いと踏んでいました。
この市場の将来性を強く感じ、モバイルのサービスを生み出すような会社にしたい、
そんな想いをこめて、モバイルファクトリーという社名をつけました。

今後のビジョン

サイバーエージェントの藤田さんが積極的に採用活動を行い、
その結果すごい勢いで成長していったのを目の当たりにしているので、私も採用活動は力を入れています。
また、入社後の福利厚生などもサイバーエージェントの良いところを参考にさせていただいています。

特に、エンジニアが働きやすい環境になっていると思います。
エンジニア向けに1日に1時間、業務時間内に勉強会を開いたり、
事業部が違う者同士が新しい技術などを報告し合う時間を設けるなど、いろいろな制度を運用しています。
趣味がプログラミングという人が多く、互いに高め合いながら働くことができる環境だと思います。

今後の展開としては、ゲームや着メロ、占い、デコメなどといった現状展開しているモバイルのサービスに引き続き、
今後もモバイルにこだわっていきたいと考えています。
特に、恋愛シミュレーションゲームのジャンルでは強く、モバゲーさんやグリーさんで日本1位を獲得している程です。
この恋愛シミュレーションゲームの文化は欧米にはないので、これを世界中の人に楽しんでもらえるようにしていきたいです。
恋愛シミュレーションゲームの世界進出はまだまだ改良点もありますが、
これを発展させて、映画と同じようなレベルまでいける可能性があると信じています。

学生へのメッセージ

就職活動においては「差別化」がキーワードだと思います。

どんなにハングリーで熱意をもっていても、目に見えないので評価するのは難しいです。
自分の「売り」となることをいかに学生時代に身につけられるかが大切だと思っています。
そしてその「売り」は1つではなく、複合的に持っていた方がユニークになります。
例えば、英語を話せる人はいっぱいいますが、プログラマーで英語を話せる人はそんなにいません。
プログラマーとして飛び抜けて目立つことは難しいですが、そこに英語力が加わると他の人にはない魅力があります。
1つ1つの能力では勝負できなくても、かけ合わせることですごくユニークになると思っています。
そういった差別化の方法で、勝負するのもいいと思います。

また、会社を選ぶ際には財務諸表は見た方がいいですね。
会社説明会では良い部分しか見えてきませんが、投資家向け資料を見ることで、
その企業がどれだけ成長しているのかが数字で見えてきます。
株価が高いのはそれだけ将来期待が高いということですから。

自分の大切な人生の時間を費やすのですから、
競争にさらされている市場の評価をチェックして判断された方がいいと思っています。

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