代表取締役会長 戸澤 昌夫

株式会社大幸インターナショナル 代表取締役社長 戸澤 昌夫

代表取締役会長 戸澤 昌夫

株式会社大幸インターナショナル
設立 平成元年12月1日
事業内容
  • 高級バッグ・宝飾品・毛皮・ディモア・ボディーシェーバーの製造・企画・販売
会社HP http://www.kk-daiko.co.jp/

独立志向

今の私を創り出した要因、
それは自身にあった「独立志向」に他なりません。
高校時代までを長野で暮らし、
その後上京した私は「独立志向」の為に様々な経験をする事が出来ました。
当時、世の中が「前向きに行こう!」という
風潮で満たされていたのも一つの要因だったのでしょう。

アルバイトをしていても、いわゆるマニュアル化された内容ではなく、
さらに新しいものを作りだすような仕事を好み、
商店のメニューや看板のロゴ制作などをしていましたね。
今思えば、この時代から儲けではなく、
楽しさに重点を置いて仕事をしていたのだと気づかされます。

その後就職を決めたのは呉服のチェーン店。
そこでは広報企画として働きました。
この広報企画という部署、就職した当時は作られたばかりの部署であった為、
ノウハウなどは何もなく、一から作り出して仕事をしていく必要がありました。
そこで、様々な仕事に携わり、店舗の企画運営から店舗設計、
子会社の経営などをも任されるまでになったのです。

生意気であった故の現在

独立を決意したのは36歳の時。
元々、前述したように「独立志向」を持っていた私は、
確かに学生のころから経営者になる事を考えてはいました。
しかし、同時に「世の中そんなに甘くない」という考えも持っていたために、
36歳までは経験を積むことに専念していたのです。

今行っている営業が出来るようになったのも、
この頃の経験のおかげに他になりません。
今思うと、当時の私は生意気だったのでしょう。
しかし、それ故に持ち合わせていた成長への欲求が間違いなく私の糧となりました。

独立して分かったことは多く、
特に何かを決定する際には必ず費用対効果を考えるようになったことです。
人やモノ、お金の全てが、この費用対効果を考慮して動かされる必要がある、
このような当たり前と思えることも、
実際に経営者として結果に全責任を負うと全く別の表情を見せます。
自分で経営する=すべてが自己責任という状況。
ここは苦労も多く、大変厳しい。
しかし、そこから多くの事を学び取り、成長できる日々でしたね。

自分たちのメッセージを伝える

我が社は自社製品でお客様のニーズに答える事を考えています。
95パーセントを、自社商品のオリジナルブランドとしていることを強みにして、
様々な必要に応じて展開を見せていく事が可能となっているのです。

正直なところ、我が社はあまり生産性が良いとは言いにくい状況です。
というのも、分業制ではないといった理由があるからですね。
自社商品のオリジナルブランドである以上、
一からの作業となり、そこにある苦労は大変なものとなります。

しかし、だからこそ自分たちの仕事を楽しむ事が出来る、そう私は考えています。
そして何より、オリジナルブランドを持つからこそのメリットも少なくはないのです。

まず、自分で作ったものを自分で売るという事は、
自分たちのメッセージを直接お客様にお伝えすることに繋がります。
その商品を作り、強みを知り尽くした私たち以上にお客様に対して
商品の持つメッセージを伝えられる役はいないでしょう。

そして次に、成長の機会に恵まれているという事。
自分たちで挑戦し、成功したことは継続に、失敗は改善に、
全てを自分たちで行う事により、直接経験とすることが出来るのです。

他業種からも学びを得る

今現在、この流通業界という場は厳しいものだと言われ、
実際にその場に身を置く私たちもそれを実感しています。
この厳しい世界で生き残っていくのは常に前進が必要なのだと私は考えています。
後ろを向いた瞬間に衰退があり、常に新しいことを見つけ、
発信し続ける事が必要なのでしょう。

前進の為の努力方法として、例えば他業種からの学びを得ようとする事があります。
我が社の例で言うと、オーダーバッグ業が挙げられますね。
きっかけはとあるセミナーでした。
そこで学校業種などでは当たり前の前金制度を自身の領域で活かせるのでは
と思いつき、オーダーバッグ業を始めたのです。
前金でオーダーバッグを作る事により、一定の成功を収めることが出来ました。

これは一つの例に過ぎませんが、同じように常にアンテナを張って、
他業種からでもヒントをもらう姿勢を大切にしていきたいですね。
そこから主軸は今まで通り流通に置きながら、
様々な新企画を打ち出せていけたらと考えています。

仕事に情熱を

皆さんは、生れた時からテレビ・携帯電話のある
物質的には非常に恵まれた生活をしてきましたが、
足りないものがあるとすればもっと仕事に情熱を持つことです。
団塊の世代の方は優秀で、まだ現役で働いていらっしゃる方も多くいます。
一方で、昨今若年層の離職率が増加しているのは、
この差があるのではないでしょうか。

「自分に合わないから辞める」と言う理屈を、もう一度見直してみて下さい。
大学進学にしても就職にしても、全ての行動は自分で決断しているはずなのに、
反故にしてしまっていることになりませんか?

仕事というのは、最初は<点>でしかありません。
<点>がつながり<線>になり、
やがて<面>になっていくのですから、
<点>が分かった位で天狗になるのは論外。

就職したら、まずは3年位はがむしゃらに仕事をしなくては駄目です。
皆さんはアルバイト慣れしているので、
ついつい自分の仕事を時間換算しがちですが、
企業側からすれば、どんな優秀な子であっても、
最初の2年は赤字社員なんです。

夢は持ち続けることは大切ですし、安定は狙っても手にはいるものでもありません。
日本の将来を担っていく皆さんだからこそ、諦めずに自分を成長させていって下さい。