代表取締役 山本一夫

代表取締役 山本一夫

設立 1990年2月15日(創業 1969年4月1日)
事業内容
    • ネット・実店舗でのオフィス用品販売
    • オフィスレイアウトサービス
会社HP http://www.ofix.co.jp/

父の会社を継ぎ、eコマースへ移行

オフィックスは私で2代目の会社です。
もともと先代社長である父親が文具事務用品の販売をしていて、
私がその跡を継ぎました。
主に法人様に事務用品やデスク・チェア等の備品を提供していたのですが、
10年ほど前に小売店舗を閉鎖し、eコマースでの販売に業態を変えました。

というのも、その時期には各法人様も通販やネットショップでの購入が主要販路になり、
非常に厳しい時代に入ってきたことは売上からも如実でしたし、
そういう時代に、ただメーカーさんから商品を供給して頂いて、
それをお届けするというのでは会社として存在意義がなくなってしまうと思いました。
そこで新たな事業を展開するために、まず小売店舗を閉鎖し、
eコマースの事業を始めることになったわけです。

最初に始めたのが高機能チェアの販売でした。
今までどおり文房具をメインの商品にしなかったのは、
厳しい価格競争のなかで差別化を図らないと
生き残っていけないだろうと考えたためです。
強みになるような特化したものを扱かおうということで始めたのが、
チェアの販売でした。

オフィス家具というのは値段も品質もピンからキリまであります。
椅子というくくりだけで考えても、ものすごくたくさんの選択肢があって、
なかなかお客様には響かないのではないかという懸念があったので、
さらにターゲットをこの高機能チェアに絞ることにしました。

最初はeコマースだけで販売しようと考えていたのですが、
価格帯が10万円ほどもするチェアなものですから、
お客様がネットで見ただけで購入してくれるような商品でもありません。
そこで、やはり実際に実物を体感してもらい、
納得していただいたうえでご購入いただこうと、
小さいショールームを設けました。
実店舗とeコマース事業を組み合わせたシナジー効果は顕著でした。
おかげさまでこの椅子販売事業は少しずつ成長して、
3年ぐらい前に赤坂の方に出店をして今に至るというところですね。

メーカーとお客様をつなぐ架け橋

中間の販売会社としての我々の使命は、メーカーとお客様をつなぐ架け橋になることです。
ショールームというと他社様もいろいろな形でお持ちなのですが、
例えば鞄があったとして、こういう用途のこういう形の鞄が欲しいとなった時に、
あるひとつのブランドの商品しか見られないのでは手間になってしまうわけです。
お客様もいちいち各ブランドのショップめぐりをしなければいけませんからね。

そのような不便に対して、我々が中間業者としてすべきことはと考えた時に、
ショールームはセレクトショップという形を取ることにしました。
現在、品質・機能ともに信頼のおける国内外15メーカーに絞って、
高機能チェアの比較検討ができます。
選択肢を広くできるというのは、弊社の店舗の強みだと思いますね。

赤坂の店舗もそうですし、
並行して進めている空間デザインのサービスもそうなのですが、
お客様のお仕事の成長の手伝いをするという気持ちを一番強く持って仕事をしています。

椅子は、オフィスワークにおいてもっとも重要なアイテムであると言ってよいでしょう。
その座り心地によって、仕事の能率は確かに変わってきます。
オフィスのレイアウト・デザインにしても、執務空間を快適なものにすることで、
社内コミュニケーションが取りやすくなるし、それに伴って業務の効率化ができます。

結果的に、椅子や家具の配置に反映されて、業績にも良い影響が出てくるわけです。
弊社もオフィスを新たにレイアウトしたのですが、
それによって各部署間での意見交換が活発になったり、
各社員の仕事のモチベーションが上がったりしました。
我々は、そのような形で企業様に貢献することによって、
会社で働く皆さんが、幸せに職務生活を送り、豊かになればいいなと願っています。

チェア・コンシェルジュ、オフィスレイアウトサービスについて

強みとしては、高機能チェアというところに特化しているところ、
つまり「専門性」がひとつの要になっているでしょうね。
もうひとつ他社様にないサービスを挙げるとすれば、
赤坂の店舗にチェア・コンシェルジュという案内役を設けていることがあります。

体型とか姿勢、仕事の仕方というのはひとりひとり、人それぞれですよね。
コンシェルジュはまずお客様から仕事の環境をヒアリングし、
それを改善できるような最適な椅子をおすすめします。
このような丁寧な案内をしているところは珍しいですし、弊社の売りのひとつです。

また、先ほどもいったように、
オフィスレイアウトのサービスも動きだしました。
デザイナーの方にそのイメージを描いてもらって、
物理的な搬入・施工・配置といった部分を我々が担当します。

物販と並行して、以前から施工や搬入の業務も弊社で執り行っていたのですが、
ただ単にデスクを並べるのではお客様の要望にかなわない時代になりました。
物販のあり方が変わったのと同じことですね。
お客様のニーズに沿うために、元々の業務を変えた結果、
「オフィスレイアウトサービス」という形になりました。
「Identification」つまり、「社員の一体感」をコンセプトに、
オフィスレイアウトサービスを提供させていただいています。
「人と人の交流」の問題を解決させるために、
弊社は「playground」という空間を選びました。

本社は「会社を遊び場化する」がテーマの、
ちょっと他にはないライブオフィスに仕上がりました。
働き手にとっては、オフィスが居心地がいいというのが何よりだと思いますし、
ストレスなく働けるような職場環境を演出していきたいですね。
まだ最近始めたばかりですので、このサービスはこれからといったところです。
いい業績を残して、企業様への認知度が上がっていけばいいなと考えています。

日本の腰痛・肩こり人口を減らしたい

これからの大きなビジョンは、
「日本の腰痛・肩こり人口を少なくする」ことです。
腰痛や肩こりといった体の悩みは、特に働き手の皆さんの多くが経験するところでしょう。
我々は、チェアの販売をとおしてその人口を少なくしたいと考えています。

なぜ皆さんが腰痛・肩こりになってしまうかというと、
座って仕事をしているときの姿勢が悪いからなんですね。
集中してパソコンに向かったり書きものをしていると、どんどん前屈みになって、
頭の重さが肩や腰にかかってしまいます。
頭というのはかなり重いものなので、そのせいで負担がかかってしまうんです。

それを改善するための椅子ということで、我々は、
頭をもたれさせるためのヘッドレスト付きのチェアをおすすめしています。
頭の重さの負担を減らせば、非常に体がニュートラルな状態になります。
頭を後ろにもたせて仕事するということに抵抗感がある…。

そういう方ももちろんいらっしゃるとは思うのですが、
実際に仕事が楽になり、生産性の向上に繋がれば、それに越したことはないわけで、
そういう意識の部分からも、弊社が変えていけたらと考えています。
これはつまり、日本の着座姿勢に変革を起こすということ。
将来はオフィスだけでなく教育市場なども視野に入れて、
ヘッドレスト付きの椅子は普及させていきたいです。

求めたい人材

素直さと行動力、この2つがある人が一番欲しいです。
固定概念にとらわれず、素直な心で「まずやってみよう」と行動を起こせる人ですね。
あとは責任感、他人への優しさ、思いやり…挙げればきりがないですが、
まずは最初の2つを一番重視しています。

今働いてもらっている社員でいうと、飲食業界から来られた方がいます。
物販業界では、ただ条件を提示してお客様におすすめするという習慣があるのですが、
その社員は前職で身につけた非常にホスピタリティのある接客・販売をしてくれています。

まさに物販の固定観念にとらわれず仕事をしているわけで、
これには我々も感化されて、会社としてもひとつ勉強になりました。
中途採用が中心で、いろいろな仕事の経験者が多い会社ではありますが、
それがむしろすごく良い相乗効果を上げていると思っています。
だから、向かう方向だけ一致していれば、
あとはそれぞれの進み方で仕事をしていただければいいですね。