株式会社アイエスエフネット 代表取締役 渡邉 幸義


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代表取締役 渡邉 幸義

代表取締役 渡邉 幸義

設立 2000年1月
事業内容
    • 情報通信システムの設計、施工、保守及びコンサルタント業務
    • コンピュータに関するソフトウェア、ハードウェアの開発、輸入、販売
    • コンピュータシステムの運用、管理、保守の受託
    • コンピュータに関するソフトウェア、ハードウェアのテスト設計・実行、及びコンサルティング
会社HP http://www.isfnet.co.jp/

化学が好き

私は、学生時代のころから、既に起業を意識していました。
受験生時代、元々医学部を目指していた私は、
とある事情からその道をあきらめる事になります。
とはいえ、その挫折の中でもやはり化学が好きで、
この分野では優秀な成績を修めていました。
この時の化学の存在は、今の私へも大きく影響をしているものとなっています。

その後、私は、得意分野を活かそうと、とある理系の大学へ入学しました。
しかし、その大学で学ぶ事は、8割が物理の知識に関することでした。
化学を愛する私からすると、
残念ながらなじむことが難しい環境となってしまったのです。

そんな大学生活の中で、私はアメリカンフットボールをすることにしました。
そのおかげで毎日大学へも通い、友人もたくさんでき、
その友人達の協力の中で何とか単位を取ってきた4年間の道中に、
今の私を形作るまでの要素が点在することとなります。

一つは、2000冊の本を読んだという経験。
4年間で2000冊の本を読み、感想文を書いていた私は、
この経験から本を読む習慣を手に入れました。
今では、当時以上のペースで読み進める事が出来るようになりましたが、
このような力と習慣もこの時期に身につけたものです。

選んだ道

そして、点在する要素の内、大学三年生の時の経験も大きいものでした。
一流校の学生にしか内定を出さないような大手企業。
ここに、当時大学三年生の私は乗り込んでいきました。
「自分は必ずこの世の中に役立つ人間になります。
絶対に採用したほうが貴社にとっても良いともいます。」
こんな事を言ったのを今でもよく覚えています。
採用面談の結果は一か月待ってくれというのが、その会社の答えでした。

しかし、一か月たってもその会社から答えは返ってこない。
ですからこの会社には落ちたものだと思いましたね。
もう一社受けていた外資系企業には合格し、
外資系企業に進んだら将来起業をしようと決めていました。
二か月たったある日、大手企業から合格の連絡が来たのです。
その時、私がとった行動は「辞退」でした。

この時に私の進む道は徐々に確定していきました。
起業へと向けた足は、そのまま動き続け、今の私の姿を描き出したのです。
しかし、それは同時に、学問としての「化学」との別れをも意味していました。
私は、ここから学問とは異なる「化学」を始めるのです。

経営で「化学」する

1ヶ月1冊のペースで埋まる未来ノート

学問ではない「化学」とは、経営の事に他なりません。
未来ノート(コクヨ200ページ)と呼ぶ、
私が作成している数多くのノートには、膨大な式が書かれています。
様々な課題に対しての解決法。
それを式にして表しているのです。
この「化学」が、会社の成長へと結びついています。

人が作ったものを勉強し、それをまねていくという事だけでは、
新しいものを生み出す事につながりはしません。
出来ていない事を見つけ、それを数式をもって解決していく。
そこに新たなビジネスが生まれるのです。
私が行っているのは、まさに新しいものを生み出す「化学」に他ならないのです。

現在、起業をする人の多くは、
この勉強に力を入れてしまっているように見えます。
過去を学び知識を増やす方法でも、成長が見られるものも一部ありますが、
それ以上の新しい事は生まれにくいと思っています。
たとえば社会課題が解決されるような何かを生み出す事が出来れば
会社はすぐに大きくなるはずと考えます。
これからの社会が求めているのは課題解決ができる起業家です。
だから、私は未来ノートに課題解決のための化学式を毎日200個書くのです。

当然すべての化学式がうまくいくわけではありません。
またつまずくことも実際にありました。
しかし、徐々に世界規模の展開が見えてきているアイエスエフネットを
母体としたアイエスエフネットグループの姿は
その「化学式」の正しさを表しているのではないでしょうか。

価値の見方

今はどうなのか、はっきりしたことはわかりませんが、
かつての中国では漁で釣れたフグは、全て捨てられていたのだそうです。
しかし、皆さんもご存知の通り、フグは日本では高級魚。
そこに目を付けたとある日本人は、それを片づける権利を手にし、
それらを全て日本に送る事で、莫大な利益を上げたと聞きます。

要は、価値観の問題なのです。
フグを要らないものと決めつけてしまうのか、調理次第で高級魚とするのか。
これは全て人が決めた価値観に則った見方にすぎません。
そして、アイエスエフネットグループが行っている障がい者雇用は、
この例と同じことなのです。

現在アイエスエフネットグループでは毎月障がいのある方を採用しています。
それは、彼らが皆戦力となるからに他なりません。
採用枠から障がい者を外すという会社における考え方は、
学習の中で身につけてしまった価値観なのだと思います。
見方を変えれば、彼らは大きな戦力となり、会社の力となってくれます。

世の中には、ギャンブルに、あるいは酒に溺れてしまう人もいます。
給料をもらえば、それをすぐに使ってしまう人も中にはいるでしょう。
しかし、その様な人であっても、確かな「化学式」さえあれば、
力に変える事が可能であることを、私は知っていまです。

採用のバトンは相手に渡す

20大雇用(ユニバーサル就労)

アイエスエフネットは浅草橋という場所で4人で会社を起こしました。
本当は当時ビットバレーと呼ばれた渋谷や、
六本木ヒルズで起業できればよかったのですが、
残念ながらそこまでの資金がなかったのです。
採用しようにも、そのようなできたばかりの小さな会社に、
優秀な経験者が集まるはずもありません。

その時に「無知識未経験でいい、履歴書を持たなくていい」とし、
意欲があって誠実な人間性重視の採用活動を行った結果、
すばらしい人財を採用することができました。
そしてその中に障がいのある方がいたという事が、
今へとつながる直接のきっかけとなりました。

こうしてアイエスエフネットグループは、人間性を重視した上で、
5大採用、10大雇用、20大雇用と、採用のハードルを低くしていったのです。
「これまで辞めていった人の理由を並べるから、嫌だったら辞退してくれ」
私は、そう言って入社するかどうかのバトンを相手に渡したこともあります。

とはいえ、平等なスタートを切ったところから、
上へと上り詰める事は容易ではありません。
昇進の基準は、「下から好かれているかどうか」ということ。
部下に好かれる上司は更に上へ。
逆に嫌われてしまえば落ちる事も当然あります。
権力が中心となり、上司の嫌なところを部下が我慢するような体制ではなく、
上司になるべくしてなるという形をとっているのです。

起業は雇用の場を生み出す

一般的な会社が、面接をする際に見るポイントは主に3つ。
しっかりと会社に来て働けるか。
コミュニケーション能力。
そして、地頭力。
これらの要素が備わっているかで、採用を決める事が多いでしょう。
しかし、これは言い換えると、三つしか見ていないという事にもなります。

この三つで判断すると、配慮があれば働ける人たちが残念ながら零れ落ちてしまいます。
私はその人たちに
「その3要素は関係ない、自分の強みをアピールして認めてくれる所で活躍すべきだ」
と語っています。
就活中の皆さんにもこれを意識してほしいですね。

また、起業を考えている人は、会社が雇用の場となる事を
しっかりと意識していただきたいと思っています。

雇用は、幸せ、そして不幸をも生み出す事が出来ます。
社員に対し親身になって接していけるのか、
都合のよい「物」のように扱ってしまうのか。
これを決めるのは起業するご本人です。
言うまでもなく、後者の会社が長く続くことはないでしょう。
社員に対して親身になり、幸せな雇用を生む会社であろうとすること。
これが、起業をお考えの皆さんに意識してほしい「起業のポイント」です。

あとは、新しいものを生み出す力と課題解決能力をぜひ身につけてください。
新しいものを生み出すための教育と問題を自力で解決するための教育が
あまりなされて来なかったこの国で、私が行っている「化学」や未来ノートのように、
皆さんにもこれらの力を身につけていってほしいですね。

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