代表取締役 佐々木 雅士

代表取締役 佐々木 雅士

設立 2000年12月4日
事業内容
    • 企業保険コンサルティング事業
    • 士業、専門家紹介事業
    • 新卒採用支援事業
    • インターネットメディア運営事業
会社HP http://www.inforance.co.jp

目標は30億の財団を創る

趣味で株式投資や、それを通じた事業モデルの研究に興味を持っていた大学生時代。
会社四季報を1ページずつ読んで、すべての掲載企業を調べて良い企業の株を買い、
株式投資で利益を生むことに注力していました。
そんなことを通じて様々な会社のビジネスモデルを知ることが楽しくなりました。

人生の目標ができるきっかけとなったのは、テレビでアフリカの飢餓の報道を観た時でした。
その時に「五体満足で人生選択の自由がある人間は、
選択権が無くどうしようもできない人達の代わりに頑張って、
その人たちを支援しなければならない義務があるはずだ!」と思わされました。
その後いろいろ試行錯誤して最後に辿り着いたのが60歳までに30億円の財団を創るという目標でした。

30億円という漠然とした数字を思い付いたのは学生ならではの常識の無さからでしたが、
もし30億円あれば、仮に利回りが10%出れば毎年3億の利息が生まれ、
そこを寄付していけば元本を永遠に減らさずに資金を供給し続けるものを
世の中に置いて逝くことができると考えました。
それを人間としての自分の存在意義にしようと思ったのです。

しかしサラリーマンの生涯年収は2億円程度。
サラリーマンをやっていては目標を実現できない。
だから、自分が好きな株式投資を通じて興味を持っていた会社のビジネスモデルの研究を活かして、
利益を上げられる会社を立ち上げて、利益を稼いで、その目標を実現しようと思ったのです。

諸事情があって大学卒業後は独立ではなく企業に就職せざるを得なかったのですが、
それなら一生涯ずっと役立つ知識を身に付けられる環境で働きたいと考えました。
その時は、その一生涯の知識は株式か不動産か保険のいずれだと思いました。

自分が就職活動をした時期はバブルがはじけた時。
当時は株式も不動産もボロボロだったので選んだのは保険。
まずは生命保険会社の内定を取りました。
しかし、保険業界をよく調べてみると
保険会社はメーカーであって販社ではないので、現場力を身に付けられない。
そこで考え直して、保険を一番多く販売している都市銀行に就職先を変更して入社しました。

自分の長所を生かして

独立したのは2000年。入社して7年目のことでした。

周りの社員たちが「仕事は面白くないな~」つぶやく中、たくさんの社長と会えたり、
多くの経営知識を身に付けられたりするこの仕事が面白くて仕方がなかった私は、
ついつい長居をして6年も働きました。
もうそろそろ独立して事業を立ち上げないと目標が達成できないと思い、
サラリーマンを辞めて事業を立ち上げました。

金融機関で働き、「金融機関からの視点」でお客様を見ていて、
中小企業にとって、経営における味方の少なさと情報の不足さを知りました。
税理士も銀行も経営者の本当の仲間ではないと思いました。
税理士は税務署側に立ったアドバイスをするし、
銀行も業績が悪くなると手のひらを返すような動きに出がちでした。

日本の約99%を占めている中小企業を幅広くサポートするようなサービスが
日本経済の社会には必要だと考えるようになり、インフォランスという会社を立ち上げました。

インフォランスでは企業の税務戦略の支援から始まり、
税理士等の専門家の紹介、新卒採用面のブランディング支援、
海外進出支援、優秀な外国人留学生の採用支援など、
成長企業の側面支援の事業を幅広く展開しています。

企業のスタート段階から大きくなっていく過程の幅広い側面で、
企業成長の応援ができるような存在の会社でありたいと思っています。

インバウンドによる営業活動システム

会社を立ち上げた時、当社には営業開拓力はありませんでした。
なぜなら、独立するまで金融機関の大きな看板を背負って商売をしていたので、
自力で営業先を開拓する必要があまりなかったからです。

今さら営業力で新規顧客を開拓していくのは非効率だと思ったので、
お客さんが自然流入してくる流れを作る必要があると考えました。

その考えに基づき、インターネットだけではなく、
リアルな世界からもお客さんが集まってくる仕組み作りに取り組み、
少しずつそれを構築していきました。

起業した2000年あたりの一般的な営業スタイルは
積極的に営業していくアウトバウンドスタイルが主流。
当社では、そのまったく逆のインバウンドスタイルの待ち営業をしていきました。

最近ではインバウンドスタイルもずいぶん増えてきたように思いますが、
当時はライバルが少なかったこともあり、
ありがたいことに大口のお客さんがずいぶん来てくれたような気がします。

そういう立ち上げの経緯から、当社は基本的に営業をかけないスタンスで事業を作ってきています。
最初から営業活動がない事業はなかなか作れませんが、
少しずつインバウンドスタイルに変更していくようにしていきます。
特に本業の経営コンサルティングでは現在でも一切営業活動をしていません。

幅広いカテゴリーの企業とお付き合いできる体制作り

私たちの事業の中で「節税」という提案キーワードがあり、
それは日本の約99%を占めるオーナー企業が提案の対象になりますので、
ほとんどの企業を対象とすることができます。

しかし、上場企業や上場を目指している企業には、
「節税」というキーワードは当てはまりません。
逆に体力以上に利益があるように見せたいくらいです。

上場を目指しているような企業には、
優秀人材の採用ブランディング面を支援する就活アワードのサービスを提案して、
すでに優秀人材の採用で有利な大手企業に対しては、
優秀な外国人留学生の採用面や海外進出の面を支援します。

様々なステージにいる企業にも提供できるサービスを持つことで、
すべての企業に適切なサービスを提供できる体制を作り上げてきました。

全ての人が活躍できるビジネスモデルの確立

会社にとって、優秀な社員が入って働いてくれていることは重要ですが、
もっと重要なことは、競争力があるサービスを持っていることや、
効率の良い社内の仕組みやスキームが完成していることだと思っています。
優秀な社員を揃える前に、会社の商品やサービスを強いものにすることと、
社内システムの洗練が重要なことだと考えています。

働いている社員が大切にしていることの優先順位(プライオリティ)は
環境によって変わるものだと思います。
働いている会社がどれだけ大好きだとしても、
恋人の転勤や親の事情の変化などで会社よりも大切なことが発生すれば、
会社を辞めるという選択をすることもあります。

会社から見れば、そのような不安定なものに大切な事業を載せておくわけにはいきません。
誰かどうなっても不安定にならない事業設計をすることが、
お客さんや取引先に対する責務だと考えています。

人を育てることは確かに重要です。
しかしその前に、サービスや商品を強くすることが重要です。
まだまだ発展途上中の当社は、優秀人材の採用に注力するよりも、
まずは事業の土台である会社のビジネススキーム、ビジネスモデルを
しっかり組み立てることが先決だと思っています。

そのため、働く社員は、常にビジネススキームを作り上げていくことが要求されます。
仕事のミスを減らし時間を短縮できるようにスキーム化、マニュアル化をして、
そこができたら上流工程に移動して、そこも同様にスキーム化、マニュアル化をしていく。
そのように仕組みを積み上げていき、最終的には全体の仕組みを構築する。
そのように常にビジネススキームを考えて働くような業務スタイルを求められます。

そうして単純化された事務的な作業などは外部に委託していくこともあります。
そうすることで働く社員は、常に高度で難しい仕事にだけに取り組むようになり、
優秀な社員の高い能力が発揮できる職場環境を作っていきたいと考えています。

あまり言うべきことではないのでしょうが、
会社は、ビジネスモデルやビジネススキームという土台がしっかりしていれば、
あとはどんな社員でも結果が出るようになると思います。
そのような体制が作れてから優秀人材が働いて活躍すれば、爆発的に事業を伸ばせると考えています。
その事業の土台部分を作ることが当面の方向性であり、私、経営者の責務だと思っています。

自分がもともと好きな経営スタイルは任侠の世界のようなスタイル。
今は土台作りに専念しますが、最終的には「社長のためならなんでもやります!」と
言ってくれるような社員で構成された組織を作っていきたいなぁと思っています。

本当の力を付ける

現在は見えていないだけで世界では人材が流動化しています。
留学生の紹介サービスや海外進出を通して、外国人に優秀な人材が多く存在していることがわかりました。

今までは製造業が安い労働力の利用を求めて、アジア等に工場建設を進めていきました。
しかし今では、人件費の安さではなく優秀な人材を
国外からも広く獲得するために外国人の採用がされています。

さらに人件費の安いアジアの現地で、かつ優秀人材を獲得すれば、
その給与コストは日本に比べて格段に安くできます。

日本で即戦力にならない新卒を、数度の選考を通して未来に賭けて採用して、
高い給与を払って教育して使えるレベルまで上げていくより、
現地での高い給与で優秀人材を雇い、高度な業務を任せて事業を拡大していく方が、
ビジネスにおける勝率は高いと思います。

加えて、現在ではスキーム化やシステム化によって単純化されたあらゆる業務は、
簡単にネット等を通じて外注できてしまいます。
社内に簡単な仕事を残しておくことは減ってくるはずです。

これらのことで、日本では、必要とされる能力が無い人は、
働ける職場が減るか、給与が減るかでしょう。
先進国である日本で働いていくためには、
会社から必要とされる能力を身に付けていくべきでしょうね。

就職する会社選びですが、それは恋愛と同じく、出会いや運だと思います。
彼氏彼女を選ぶときに、日本にいる全員に会ってから決めないと妥協したことになりますか?
なりませんよね。
会社選びも同様です。偶然の出会いの中で、
インスピレーションや第六感で、「ここで働きたい!!」と思ったところで働けば良いと思います。
その選択次第で人生において取り返しが付かなくなるわけじゃないので。
道は自分自身で決めることが重要で、
自分で決めた道なら将来に何が待っていても後悔することは少ないでしょう。