代表取締役 福谷 智之

代表取締役 福谷 智之

設立 2014年4月2日
事業内容
    • レディースオーダーシューズの販売
会社HP https://www.kibera.jp

靴を扱う事になろうとは。

三度目の正直とでも言いましょうか。
私がこれまでに行ってきた靴に関する事業は、
ここにきて三つを数える事となります。
しかし、それらにも、
靴の事業を心からやりたいという想いがあったわけでは無かったのです。
むしろ靴を扱って成功するのは非常に難しい。
最初は避けて通る事を考えていましたね。

靴を扱う事が難しい理由。
それは、人が身に着けるものの中で、
靴だけが適正サイズでないと使用と痛みを伴う事情。
そして、ある程度のゆとりを前提とする服と違って、
ジャストサイズである必要からの在庫の難しさ。
さらには、たたむことができず、
箱で保管するしかない事からの、在庫管理の難しさ。
この様な、様々な壁が靴を扱う中で立ちふさがるのです。

絶対やりたくない。
なにも、靴が嫌いだというわけではなく、
難しい事を良く知っていたからこその想いでした。
では、なぜ今私が靴を扱う事業に携わっているのか。
その経緯について、キビラが誕生のお話を致します。

ま・さ・かの 靴 !

「靴の会社をMAしたので立て直してきてください。」
この言葉が、私と靴を始めて引きわせました。
前々職に当たる大手の企業の中、私が告げられたことです。
元々ウェアを扱いたいと考えていた私は、あまり気が進みません。

また、次の出会いは銀座という地で。
現在は分社してKiBERAが生まれましたが、その前身となる場所です。
すでに述べたとおり、私は靴の事業に対しては積極的ではありません。
しかし、そこの女性社員が皆言うのです。
「今まで自分にぴったりと合う靴を見つけたことがない。」
更に、社長の後押しもあり、私は心を決めねばならなくなりました。
やるからには本気で。
徹底的に、靴の事業で成功する決意を固めたのでした。

しかし、この決意がすぐに形になったわけではありませんでした。
場所は戦後より続く銀座の老舗。
その様な古くから継がれてきた考えを否定するわけではないのですが、
成長し、チェーン展開したいという想いを持つ私の考えとは相いれない部分が生じてきたのです。
例えば、計画ひとつ立てる時にも、どれだけ先を見るかという差が生まれます。
このままではいけないという想いから、KiBERAは生まれました。

競合無しのオーダーシューズ

今まで、日本にありそうでなかった事業。
それが、弊社の行うレディースのオーダーシューズです。
競合との差別化は?などと、よく聞かれますが、
その競合自体がいないという状況が現実です。

日本のブランドの現状を見ると、
新しい名前が海外に飛び立っていかないという問題があります。
特に靴の日本ブランドで、世界規模の展開を見せているものはまずありません。
この元気がない、日本の服飾業界に一石を投じたいという想いが弊社には強くあります。
そして、私を含め、社員一同見たことのない景色を見てやろうという意気込みで、
日々取り組んでいるのです。

今年は、春に4店舗を出店し9月に2店舗を更に展開。
現在は8店舗を、というペースで展開をしています。
これからも、良いペースを保っていきたい所です。
この様な新しい事を行っていると、
それだけ、毎日新しい事がどこかで起こります。
毎日が見たことのない景色で彩られているのです。
この今が、私には非常に楽しい物となっています。

業態の確立

弊社が行っているのは、靴のオーダーメイド。
一人ひとりに合わせた靴を提供するという業務です。
この業態を完成させるのも、決して簡単ではありませんでした。

靴を作るからには、その場所、つまり工場が必要です。
今までの業務の中で得たつながりをもって、世界の優良工場に一軒一軒話をしに行きました。
結果は全敗。
何万足という単位で最少ロットを組む様な形態が当たり前の場所で、
一足ずつの制作など、どの工場もやりたくはなかったのです。

しかし私はあきらめず、想いをぶつけたのです。
世界の中で、中国やベトナムの工場が大きくなる一方で、日本がやられてばかりではいけない。
KiBERAは必ず世界に名だたるブランドとして成長する。
その時、世界に名をはせる工場にならないか。

人生を賭けて、一緒に夢を見させてくれ。
私の想いにそう答えくれたのは、日本でもトップクラスの工場でした。
これによって最高の技術力と生産のキャパを確保。
そして、物流や倉庫などもかつての仲間を口説く形で手に入れていきます。
そして今、新たな業態が一つ完成したのです。

最高の空間の提供

私たちが店舗で提供するのは、商品のみに留まりません。
そこにあるのは最高級の接客でもあるのです。
これは、ある意味でオーダーという形式をとる為の必然でもあったのでしょう。
お客様は、多大な期待をもって店舗を訪れます。
それは、オーダーであることに理由があるのだと私は考えているのです。
それならば、その期待に応えるものを提供しなくてはならない。

皆さんが知っている靴屋を思い浮かべてください。
そこに、制服はあるでしょうか。
店員一人一人が担当となって、名刺を持つような環境があるでしょうか。
KiBERAは、その様な所から徹底しています。
お客様に対し担当があり、そのお客様に対して担当は責任を持ちます。

お客様に認めてもらえた人は、指名が入る事もある程。
その人がいないなら、また次に来るというお客様が現れるほどに
特別な存在となる事が出来るのです。
そうなれば、個人の売り上げも急速に上がっていきますね。
しかし、会社の成長に伴って、現在新たな問題も生まれてきているのです。

女性によって作られる会社

新たな問題とは人財不足に他なりません。
先述したとおりの厳しい環境に出ていくには、育成が必要です。
一方で、スピード感をもっての出店をするならば、育成自体にそれほど時間がかけられない。
この様なジレンマが生じています。

その中、弊社で活躍している社員たちは、皆向上心にあふれる人財で構成されています。
給料は高く、しかし厳しい世界。
それでもチャレンジしたいと思う彼女たちは、私よりも根性があるのではないでしょうか。

そして、私がさらに求めていくのは、更に上のポジションへの成長です。
今現在マネジメントに当たるあらゆる業務を一人で行っている状況。
空いているポストを狙ってくるような社員を求めています。
ゆくゆくは私の座、社長の座を奪っていってほしいですね。
レディースの靴を履くのは当然女性。
本当にその靴を愛することができるのは女性なのです。
であれば、その女性が弊社のトップに言うことが望ましいでしょう。
能力が身に付いた末に「どいてくれ」というのであれば、私はすぐにこの座を譲ります。
上を目指す女性、向上心のある女性を弊社は求めています。