株式会社龍名館 代表取締役社長 浜田 敏男


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代表取締役社長 浜田 敏男

代表取締役社長 浜田 敏男

設立 明治32年6月
事業内容
    • ホテル・飲食店・不動産経営
会社HP http://www.ryumeikan.co.jp/

段階を経て社長へ

私は元々、金融業界で働いている人間でした。
その当時、この龍名館を運営していたのは父と兄。
私が龍名館にやってきた直接のきっかけは、
父が体調を崩してしまったという事でしたね。
そうなれば、その会社を支えるのは兄の役目となります。
10年程外で学んだ私が、経理の面でのお手伝いをという事で合流した。
それが、私が龍名館へやってきた経緯です。

当時行っていた業務が経理面であったとは言え、
一から十までありとあらゆることを私が行っていました。
しかし、肝心な時に社員にコメントしたり、責任を負っていたのは兄であったのです。
その兄が会長職へ退いて、私が社長にという段階になると、
私が更に責任を負わなければいけなくなります。
正直副社長のままでいたかったという気持ちもありましたね。

この様にして、兄が請け負っていたすべての仕事を徐々に担う形で、
段階的に社長へとなっていきました。
そして、私が経営する龍名館の今があるのです。

日本旅館として

龍名館は旅館です。
ホテルとしての形式で運営をする龍名館を見て、
この言葉に首をひねる方がいるかもしれません。
これは、私が抱いている精神なのです。
外見がホテルであったとしても、そこにある意識は旅館に他なりません。
これこそが、他社とは違う龍名館らしさとも言えるのでしょう。

例えば、改装し新たにオープンする本店。
その一階には日本食と茶の融合によるレストランを。
エレベーターホールにお香をたき、フロントではおしぼりを出す。
更には、作り直す前の旅館の名残となるものを随所に配置する事なども行っています。
龍名館に来ていただくと、
あらゆる場で日本旅館であることを意識した趣向が見られる事でしょう。

現在、ホテル龍名館東京の稼働率は9割ほど。
その内4割ほどが外国からのお客様となっています。
その様な外国客の方にも、
日本の文化を知ってもらうというコンセプトをもっているのです。

ホテルという形式でありながら、そこには日本旅館の精神を。
そこから、お客様に対して新しい価値を提供していく事を、常に心がけているのです。

龍名館の取り組み

日本旅館としてのお話とは別に、私たちは更に新しい事への取り組みを行っています。
ここでは、そのいくつかをご紹介しましょう。

一つは、客室自体のブランディング化を図るという事。
たとえば、ホテル龍名館東京では、
フォーラスという睡眠環境システムを搭載した部屋を提供しています。
眠るとき、起きるとに、音楽と光と振動をもって。
良い眠りと良い目覚めを創りだし、『明日を輝かせる場所』をテーマに、
ブランディング化した部屋の取り組みを行っています。

そして、次に挙げるのはコラボ企画。積極的に他会社とのコラボを行っています。
例えば浴衣の開発。
龍名館独自のデザインで小倉染色図案工房 型染作家 小倉充子氏へ作ってもらい、
客室にご用意した結果、外国人のお客様を中心に良い反応を頂く事が出来ました。
他には、25種類の梅酒が飲み放題の『梅酒バー』を、和歌山県の中野BC様と協力し、
レストランで展開するなどもしましたね。
これによって特に若い女性層を中心に、レストランの活性化に成功しました。

また、ウェブやスマートフォンを活用した取り組みも行っています。
Twitterやアプリを含め、若いお客様をターゲットにアピールする計画も怠りません。
この様ないくつかの販促の軸をもち、新しい事への取り組みを行っています。

人の和

龍名館としての特徴はお話しいたしましたが、
次に、この龍名館の社訓についてお話しいたしましょう。

「人の和」

これが弊社の社訓となっています。
「和を以て貴しと為し、忤ふること無きを宗と為よ」
聖徳太子の残したとされる、この有名な一節を社訓としております。
「上のものが和やかで下のものが睦まじく親しみ
そういった穏やかな空気の中で意見を述べ合えば全ての事がうまくいくだろう。」
この様な意味を持つこの言葉は、弊社の基本となる部分を作っています。

このキーワードとなる「和」という文字は、フロントや厨房等にも掲げられています。
必ずコミュニケーションをとって話をする。
そして、連絡不足が無いようにして、人との誤解を招く事の無いように努める。
具体的にするとこの様になります。
会社の精神であり、龍名館を龍名館たらしめているのは、この社訓だと強く感じますね。
先代から受け継いだこの言葉を大切にし、これまでもやってくることが出来ました。
そして、これからも変わらずに、「人の和」を意識した会社でありたいと考えています。

ホスピタリティは「動き」である

弊社が社員に求める事。
それはホスピタリティに他なりません。
自分の良心からくる心からの表現であり、
その場で求められる「動き」こそがホスピタリティなのだと私は考えています。

このホスピタリティを日本語にすると「おもてなし」となり、
重視していると言うホテルや旅館は数多くあります。
しかし、これを言葉で説明できるホテルや旅館はそうありません。

たとえ話をしましょう。
あなたが一人暮らしをしていたとして、友人を家に呼ぶことになりました。
しかし、あなたはお寿司を買ってもてなすお金もありません。
悩んだ末に、駅前の酒屋でおいしい酒を買い、友人が来たら一緒に飲んでもてなす。
これこそがホスピタリティなのです。

言葉で「ありがとう」という事はホスピタリティではありません。
心からの表現が、行動・動きを伴わなければならないのです。
お客様が来たら椅子を引いて差し上げる。
道案内する時は一緒になって行動する。
外国人には自身が通訳になる。

ただの言葉で済まさない「動き」を備えた人物。
これこそが私の求める人間像なのです。

どの様な職種に就くのか

入社前の学生の皆さんは、社会というものをまだ知りません。
その中には、どういう会社に入ったらいいのか、
自分は何が好きなのかという事もわからない人が多いように感じます。
その結果、就職先で現実を知り、三か月もたたずに辞めるという人が後を絶たないのです。

会社選びというのは、大企業や会社の名前で選ぶのではなく、
どの様な職種に就きたいのかで選ぶことを私はお勧めします。
ホテルのフロントをやりたいという人が、
工事現場に行ったとしても成功するはずがありません。

まずは、自分が何をしたいのかを優先すべきなのです。
仕事をやっていくうちに、好みが自ずから変わってしまうという事は仕方のない事でしょう。
しかし、はじめにこういったジャンルの仕事をしたいと、
その気持ちを大切にして職に就く事が肝心なのではないでしょうか。

居酒屋で他の客の会話が耳に入ると、その中で会社の不満を口にしている人は少なくありません。
そういう人は、おそらく自分のやりたい事が出来ていない人々です。
仕事をするからには、自分の得意分野で花開く事を目指すべきです。
まずは、自分が何をしたいのか、何をするべきなのか。
それをしっかりと把握してほしいと思います。

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