代表取締役マジシャン ナカノ・マクレーン

代表取締役マジシャン ナカノ・マクレーン

設立 2013年8月
事業内容
    • マジックショーの開催、各種イベント企画・運営
    • コミュニケーションをテーマにした講演・企業研修の開催
    • マジシャン派遣
会社HP http://yume-magic.com

ゼロからのスタート

わたしは19歳のころまでやりたいことがなく、目標も夢もありませんでした。
地元の高専に進学したものの、授業を受けたり先生と話したりしても、
将来に対してわくわくするような気持ちにはなりませんでした。

卒業まであと1年と迫ったとき、将来の仕事について考えました。
それまではただ漠然と安定性や毎日定時で帰れるような仕事を選びたいと思っていましたが、
自分のこれからについて真剣に考えた時に、
本当にそんなことのために仕事をしたいのか、
生きていきたいのかと自分の未来について考えました。
それならば、自分が好きで独学で続けていたマジックを仕事にしたいと思ったのです。

私の地元である金沢では、マジックを生業とする人はほとんどおらず、
始めるなら自分で一からやる必要がありました。
だからたまたま起業という選択肢を選び、プロのマジシャンになったのです。
その時には卒業までに1年猶予があったので、
卒業までに実績を作って周りの人に認めてもらおうと考え、思い切ってチャレンジしました。

とはいえ、マジシャンになって何をすればよいのかまったくわからない状況でしたので、
まずは自分の名刺を作り、たくさんの人と会うことから始めました。
最初の1年は何でもやるぞ、という意気込みのもと毎日がむしゃらに働き続けました。
時には社会の厳しさを知り、傷つくこともありましたが、
努力の結果、1年後にはマジックで生計を立てられるようにまで成長することができました。

「『諦めない』。」夢を叶える魔法の言葉」

2年ほどマジシャンとして活動を続けていたころ、お世話になっていた先輩から誘いを受け、
人脈もお金も仕事のあてもありませんでしたが、20歳で上京してきました。

最初は六本木にある家賃3万5000円のシェアハウスにある、3段ベッドの一角という
激狭のスペースからスタートを切りました。

「絶対にあきらめない!」という気持ちだけは絶やさないよう、
小さなことでもコツコツと積み重ねた結果、数々の大手企業との取引など、
合計年間200本を超えるマジックショー、講演のオファーをいただくようになり、
また本の出版など、夢だったプロマジシャンとして成果を次々と手にすることに成功しました。

上京して6年経ちましたが、これまでに5000名を超える社長とお会いし、関係を築いてきました。

雲の上のような存在の人と、直接お話できるというすばらしい経験をすることができ、
仕事をするうえで人とのご縁は、かけがえのないものだということを改めて感じました。

マジックで起業をしてから、本当に色々なことがありました。
しかし、辞めてしまえばそこで終わりです。
失敗してから、自分で必死に考え行動したことで得られる成果というのは、
何物にも代えがたいものがあります。
諦めない気持ちこそ、素晴らしい結果を生み出すために欠かせない要素なのです。

それこそマジック以外の様々なことは、底の見えないコップに水を注ぐようなものです。
終わりの見えない中で、
絶やすことなく努力という水を注ぎ続けることで、いつの日かコップから水があふれるように、
今までの経験や学びから得られる知識や実力を自分のものにすることができるのです。
ゼロからのスタートでも、ここまでやってこれたという実体験を元に、
多くの人々に諦めないことの大切さを伝えていきたいです。

マジック文化の確立こそが使命

現在の事業は主に、パーティや展示会、結婚式などのイベント会場においてのマジックショーの披露と、
コミュニケーションやモチベーションなどをテーマとした講演や研修活動の2つです。

講演や研修では、マジックで必要な心理学的な要素も交えた
実践的な内容になるよう全力でお話をさせていただいていますので、
これまでに多数の企業からオファーをいただきました。

マジックの市場規模自体はそこまで大きくはないものの、
マジックを通じて得たコミュニケーションをテーマとした講演や研修を開催することで、
人材教育の分野に進出することができます。
人材教育の市場は約4000億円という非常に巨大な規模であり、
そこに進出することでより効率的に収益を拡大することができるのです。

マジックショーだけにこだわらず、あらゆる業界に進出することで、
マジックという文化を確立させていくことが私の使命であると考えています。

マジシャンという存在はまだまだ異色な立場として捉えられることが多いのですが、
ゆくゆくはマジックをひとつの文化として根付かせ、
そこに従事する人々の社会的立場を確立させていくことに注力していきます。

マジックと他業種の連携

当社の強みは、他業種とマジックの連携をビジネスとして取り組んでいるということです。
例えば、現在もマジックバーやマジックレストランなどは営業をしていますが、
広報活動がうまくいっておらずまだまだ認知度が低いのが現状です。
当社でも近日中にマジックバーのプロデュースを予定していますが、
本の出版や講演・研修活動で築いてきたネットワーク力を生かし、全国展開を行っていくつもりです。

5年後には、全国でマジックバーやマジックレストランを100店舗開店させることが目標です。
ダーツバーやプールバーと同様の余暇の市場の中で戦えると認識していますので、
自社で100店舗、業界全体で1000店舗は達成したいと思います。
現在、開店準備を進めており、この1,2年の間で都内に10店舗は開店できる見込みです。

新規開店を進める中で、業界に従事する人々の職場環境を整備したり、
マジシャンの育成にも積極的に関わっていきたいと思います。
そして、「どんなふうに頑張れば成功できるかわからない」と思っているような経営者やスタッフに対して
モデルケースとなりうるような店舗を出店することで、業界の活性化につなげていきます。

誰かの役に立つことこそが喜び

私は、自分の人生に責任を持ち、覚悟をもって仕事ができるような人と一緒に働きたいと考えています。
皆さんには、誰かに与えられたことだけ作業のようにこなすのではなく、
組織や業界内のミッションを挙げて、その達成に向けて自ら行動できる人であってほしいと思います。
そのためには日ごろから本をよく読み、常に学ぶことを忘れないことが大切です。
私は学歴よりも、今後に向けて成長意欲があるかどうかを重視します。

私自身、マジシャンとして駆け出しのころから、
「国境なき魔術師」として、モンゴルの子どもたちを訪ねマジックショーを披露しています。
現在では病院や介護施設、養護施設など年間100か所程度を訪問し、
マジックでのボランティア活動をしています。
ボランティアを通し、人に何かを与えられればという気持ちで始めたのですが、
実際には素敵な笑顔や元気など、自分が楽しく仕事をするうえで不可欠なものを逆にいただいています。

当社はマジックを披露する以外にも様々な仕事をしていますので、
マジシャン以外の人々も積極的に採用していきます。
常に学ぶことを忘れず、ホスピタリティの心を持つ方々と働けることを楽しみにしています。