株式会社パピレス  代表取締役社長  松井康子


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代表取締役社長  松井康子

代表取締役社長  松井康子

設立 1995年3月31日
事業内容
    • 電子書籍販売
    • 電子書籍レンタル販売
    • 電子書籍取次販売
会社HP http://www.papy.co.jp/

電子書籍のパイオニア

株式会社パピレスは、1995年に富士通株式会社の社外ベンチャー制度を利用して、
株式会社フジオンラインシステムとして設立されました。
主な事業内容は、ネットワークによる電子書籍販売。
当時はまだパソコンが出たばかりで、電子書籍という言葉もなく、
パソコンで本を読む行為自体が理解されない時代でした。

創業当初は、朝日ネットなどの電子掲示板(BBS)上で、本を電子化して掲載し、販売。
パピレスという社名は、
「紙(パピルス)が不要(レス)になる」
ということを意味します。
現代は、紙とディスプレイが併用して使われる時代ですが、
少しずつ情報を紙に印刷して持ち歩く時代から、
携帯性のあるディスプレイ端末機器にデジタルで保存し持ち歩く時代に、
移り変わりつつあります。

近年、電子書籍に対する世間の注目が高まっていますが、
私たちは、それらに先駆け、長年にわたって電子書籍事業を展開してきたという特徴があります。

より新しい感覚で読める「次世代ブック」

パピレスは設立以来、
回線や端末といったインフラ環境の変化に対応しながら、
電子書籍の販売を専業として取り組んできており、
来年4月には20周年を迎えます。
 
具体的には、1995年の創業と同時に「電子書店パピレス」を開始し、
翌年にはインターネット上に展開。
2003年には、「電子書店パピレス」の携帯電話での配信を開始しました。
そして、2007年に電子書籍のレンタル販売サイト「電子貸本Renta!」をスタート。
2010年には、電子書籍業界の企業として、初めて株式公開を実現しました。

また、創業以来の電子書籍販売冊数が累計1億冊を突破したため、
これを記念して、今年5月15日から「電子書店パピレス」と「電子貸本Renta!」の両Webサイトで、
毎月先着10万名様に100円分のポイントをプレゼントする
最大1億円分の入会キャンペーンを実施しています。

本をデジタル化して端末で読むのは、もう一般的になりましたが、
今後は「次世代ブック」の開発に力を入れていきます。
次世代ブックとして「コミックシアター」と「絵ノベル」の2ジャンルをリリースしています。
「コミックシアター」とは、
アニメーションや色・視差効果などのデジタルならではの演出を付した新時代の電子専用コミックです。
「絵ノベル」とは、小説やゲームをシナリオ化してビジュアルを付加し、
スクロールによるインターフェイスで
「より分かりやすく・より読みやすく」した新感覚のデジタルコンテンツです。

日本の質の高いコンテンツを海外へ

電子書籍の事業は、日本だけでなく海外でも展開しています。
英語を話す人向けに販売する英語版のコンテンツと、
台湾や東南アジアの華僑の方向けの中国語版サイトです。

海外事業を始めるにあたって感じていたのは、
日本は海外に比べてコンテンツが多いということ。
他国に比べて、政治的な制約や宗教的なしばりもなく、
特に、コミックは、手塚治虫先生の時代からの蓄積があり、
長い歴史のなかで質の高いコンテンツが育っています。
経済成長の過程で出てきた余裕のなかに、こうした文化が生まれたとも言えます。
これは、海外の人にとってもとても魅力的にうつるようで、
ましてや表現の自由がまだ確立されていない国や地域では、憧れを感じているようです。
でも、日本語では読むことができませんので、まだまだ知られていないのが現状です。

そこで、もっと広げていこうとしたとき、 
紙媒体では流通にコストや労力がかかりますが、
ネット上であれば、どんどん海外に広げていくことができます。
海外への広がりは、日本の作者たちが海外に出ていくチャンスを得ることにもなります。

作品づくりの新しい形を提示

インターネットは一つの情報革命。
誰もがあらゆる情報を簡単に取り出すことができるようになりました。
他方、守るべきは、著者の権利です。
勝手に情報が流れていくのではなく、
ちゃんと作品をつくった人に還元し、
対価を払ってビジネスを展開していくことを意識しています。

また、電子書籍には、紙では実現できないさまざまな可能性があります。
例えば、2012年に開始した電子書籍の投稿&編集プラットフォーム「upppi(ウッピー)」は、
電子書籍のアップロードと公開、改訂、バージョン管理、複数人編集等の機能を提供するサービスです。
これにより、従来の“作家-編集者”というクローズドな書籍制作とは異なるコミュニティによって
作品のブラッシュアップを実現することができます。
こうした取り組みを通じて、新しい形の作家と作品の輩出を目指します。

ここ数年参入が増えている電子書籍業界ですが、関連会社は分かっているだけで約50社。
市場規模は700億円ほどと言われますが、紙は一兆円を超えています。
そういう意味では、まだまだこれからですね。

まずはインフラがしっかり整い、
その後にコンテンツが発展し、内容も多様化していくのでしょう。

ユーザーの立場になったサービスを

私は社長になる前、役員としてこの会社の経過を見てきましたが、
社長になると、一つ一つ決断をしていかなければならない責任が大きくなります。
世の中の流れやお客の声、移り変わりが激しいなかで改良しながら変化し続けてきました。
そのなかで一番肝心なのは、
お客様の立場を考えたサービスを充実させること。
電子書籍にすることで、いかにユーザーに便利だと思っていただけるかが必要です。

近年、注目が集まっているからといって、他の業界と違うわけではなく、
サービス全体をトータルでとらえ、生き残っていかなければいけません。
将来は電子書籍業界の日本一を目指しています。

一緒に働く社員の多くは、本が好きな人が多く、仕事を楽しんでやっています。
気が付いたら本を読んでいる、とか自分でも書いてみたい、というくらいの
思いがないと続かない仕事でもあります。
仕事を楽しめるかどうかは、サービスの質にも関係してきますから、
逆に楽しいと思えなければ、合っていないのかもしれませんし、
楽しく感じるにはどうすればいいか、考えてほしいです。

変化に対応できる人に

求める人物像は、何か起こったときにも柔軟性を持って自分を変えていける人。

電子書籍は、これまでに何度かブームがありました。
熱して冷めて、の繰り返しを経験しましたが、
ブームに乗るだけでは、継続したサービスにはつながりません。
最初からうまくいくことはなく、
なんとか続け、試行錯誤を繰り返すうちに成功し、分かっていくのです。
その点、ブームだから、カッコいいからという理由だけで選んでしまうと、
うまくいかなくなったときにすぐに投げ出してしまう人もいます。

長く続けるには、忍耐力が必要ですが、
その点、好きなことなら、続けられますし、
あきらめずにやっていくことを面白いと感じられるくらいの方が
結果を出せるし、向いているでしょう。

変化が激しい時代ですが、
何かあっても、柔軟性を持って自分を変え続けていける人は強いです。
何事にも対応できるような体制を、若い時から作っていけるかどうかが、
その後の人生にも大きく影響してくると思います。

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