株式会社LASO 代表取締役 室田真利


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代表取締役 室田真利

代表取締役 室田真利

設立 2006年8月22日
事業内容
    • 日本最大級の海外ファッションショッピングサイト「LASO」の運営
会社HP http://s.laso.jp/

海外のモノに興味を持ってほしい

海外留学をしたことのある人ならわかると思いますが、
海外で売られているモノってちょっと魅力的に感じませんか?
私自身、海外で暮らしていたこともあって、その思いは非常に強く感じていました。
でもそこまでは多くの人が感じることです。
LASOを作ったのはその思いを形にしたかったからなんです。

もともと私は新卒で商社に入社し、商社マンとして働いていました。
商社というとご存じの通り、良いモノを見つけてきて、ライセンスを取得して日本に輸入する…
ということをしています。
海外の良いモノにふれる機会が多かったこともあり、
かねてから「もっと多くの人に良いモノを知ってもらいたい」と思っていました。

その後海外の大学でMBAを取得。
語学力には不自由しなかったのでそのまま国外で仕事に就くことも可能でしたが、
やはり日本語でビジネスをした方が有利なことや、
「若さと情熱がある内に」と思って
LASOを立ち上げました。

しかし、商社と同じようなやり方でやっていたのでは在庫も抱えなければいけないし、
少量では販売権すら与えてもらえないかもしれません。
そこで在庫を持たず、特定のブランドに絞らずに、
プラットフォーム型で良いモノを紹介しようと考えたのです。

海外の商品を日本に広める

事業内容はホームページを見てもらえば一目瞭然ですが、
ファッション通販のサイト運営。
ところが、もともとファッションにそれほどこだわっている方ではありませんでした。
当然好きなブランドなども特にあるわけではなかった。
でも、周りと差別化を図れる最大のツールはファッションでしょう?
差別化を図りたいと考える私にとってそれは非常に魅力的でしたね。

その他にファッションを切り口とした理由は
海外を知るきっかけとして取っつきやすいと考えたからです。
ファッションに興味を持つことで海外に興味を持つ、
そこから世界へと目を向ける国際人になってほしいし、
世界に埋もれている良いモノを単純に紹介したいと思ったんです。

ビジネスとして取り組み始めた当初は現地のバイヤーを使っていたこともありました。
ところが、CtoCである以上、どうしても高い金額の売上は望めないんですよね。
そこで現在では取引先をブランドに一本化し、そのブランド数も世界中で1600にも上ります。
最初の頃は信用力も実績もない島国の小さな会社が交渉に来るわけですから、
ここまで来るのには5年ほどかかりました。
大変でしたね。

SALEをすると価値が下がる

ファッションを取り扱っているのにはもう1つ理由があります。
それはアパレル業界で常識となってしまっている、薄利多売のシステムを変えたかったこと。
この薄利多売となるシステムには明確な理由があります。

まず、商品数が多すぎること。
ファッションには人と違うモノを楽しみたいという欲求があるので、
そのニーズを満たそうと思ったらより多くの種類を用意しなければなりません。
さらに追い打ちをかけるのが、トレンドの移り変わりが早いこと。
つまり、いろんな種類を用意して、ブームが変わればすぐに新しいものを出さなければいけません。
これが在庫を抱える要因となっているのです。

そしてお店側は何をするかというと、「SALE」をします。
たくさん抱えた在庫を処分しなければいけないからです。
でもSALEをすれば商品価値が下がります。
LASOではこの矛盾点に注目し、
ブランドや海外のセレクトショップと直でつながることで、
在庫を国内に持ち込まないようにしているのです。
検品さえも海外でやりますから、在庫を一極集中して管理しているのです。

たくさんの人を喜ばせたい

ファッションに対してこだわりがないと言いましたが、
これが長所にも短所にもなっています。

まず長所としては、中立の立場でいられるということ。
そもそも就職先に商社を選んだのも「選べる」立場でいたかったから。
ある特定のブランドなり、メーカーに入ってしまえば、
「Aという商品は好きだけど、Bはちょっとな…」
なんてわけにはいきません。
ましてやお客様にセールスするなら尚更NGです。
自社の製品なり商品をすべて愛せなければいけないからです。

だからこそLASOもプラットフォーム型で始まったんです。
特定のブランドを好む特定の人たちだけでなく、
より多くの人々に知ってもらいたい、紹介したいという思いが強かったんですね。
多くの人のニーズを満たして喜んでもらえる存在になりたいと思ってやっているのが、
1600という取り扱いブランド数にもつながっているかもしれません。

逆に短所になるのは、思い入れの熱量で負けてしまうこと。
好きで好きでたまらないブランドなり、商品があるとすれば
「絶対に売りたい」「是非紹介したい!」
という思いがとても強いはずです。
もちろん、海外の良いモノを紹介して多くの人に知ってもらいたいという思いは持っていますが、
そういった“ファン”の方々にはどうしても負けてしまう。

一長一短はありますね。

人と違うモノでアイデンティティを持たせる

今後についてもやることは同じ。
世界中に眠っている良いショップ、ブランドとの繋がりを広げていく、開拓していくということです。

近年世界的に起こっている現象の一つにウォルマート現象というものがあります。
これは、世界最大のスーパーマーケットチェーン店から名前をとったものですが、
小さな小売りのお店がメガストアに淘汰されてしまう現象を表しています。
これは日本でも同じことが起こっています。
商店街は軒並みシャッター通りとなり、
八百屋や小さな雑貨店などはコンビニにとってかわってしまっています。
確かにコンビニは便利です。
しかし、大多数のニーズを最優先としているので、個人のニーズに応えることはできません。

ファッションの業界でも同じことが起こっています。
ファストファッションの登場により町の洋服屋さんは廃業に追い込まれ、
仕立て屋さんはチェーン展開するスーツ店に負けてしまう。
これらは何を示しているかと言うと、
みんな同じモノになってしまうということです。
個性を出すはずのファッション業界でさえ、
周りと同じ素材、同じ形を身につけるようになってしまっているのです。

インターネットの進化により色々と便利になりましたが、
その分失ってしまった弊害についても目を向けなければいけません。
一度滅びてしまってから立て直すのは非常にエネルギーを使います。
そうならないためにも、安易に低価格、同一化を助長するような消費行動について
異議を唱えていくべきだと思っています。

失敗してナンボ!

ベンチャーで働くことについて、
プラスだけでなく、ちゃんとマイナス面についても考えてみましょう。
ベンチャー企業では社員数が少ないので
基本的に何でもこなせるオールラウンドプレーヤーでなければなりません。
ここに気をつけてもらいたい注意点があるんです。

器用貧乏という言葉もありますが、
何でもこなせるということは大抵の場合、広く浅い知識型であることが多い。
一つのことに特化したスペシャリストよりも、
こちらのジェネラリストの方が一見すると成長できて成功しそうな印象を抱きますが、注意です。

社内でジェネラリストを続けていると次第に居心地が良くなってきてしまい、
意外とそのまま成長が止まってしまう人が多いんです。
ジェネラリストで仕事をこなせてしまうことに甘んじてしまうためです。
仕事をこなしながらも常に目的意識を持って取り組み、
自分はどうありたいのかという目標に向けて成長を続けることを怠らないようにしていかなければなりません。
そのためにも近くの目標と遠くの目標、
2つの目標を掲げるとよいでしょう。

ではベンチャーのプラス面とはなんでしょうか?
それは失敗ができること。
成長意識と同じですが、何か1つ修得したら次に挑戦するものを見つけてください。
たとえそこで失敗したっていいんです。
打率で言えば1割でもいい。
10回中9回三振だとしても、1回に満塁ホームランをかっ飛ばせる人にベンチャーは向いています。

さらにベンチャーで身につけたいことは徹底したコスト意識、経営者感覚を持つということ。
組織が小さい分、お金の流れなど
大企業では見えにくいことも見えるでしょうから徹底して学んでください。

あとはとにかく諦めないこと。
挑戦し続ければ必ずチャンスは来ます。
ホームランのために、とにかく打席に立ち続けるようにしてください。
打席に立たなければホームランを打つチャンスもありませんから。

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