代表取締役社長 佐藤幸也

代表取締役社長 佐藤幸也

設立 昭和54年5月
事業内容
    • 広告制作プロダクション
会社HP http://adrama.co.jp

絵描きではなく

高校時代に目指していた職業は絵描き。
その夢をかなえる為に入学した大学も、芸術系を専攻しました。
しかし、そこで知ったのは理想とはかけ離れた絵描きの実際。
華やかな印象を持ってその職業を目指していた私にとって、
本当の絵描きの姿は夢を描いた理想とはかけはなれていたものでした。
アルバイトの傍ら作品制作。
個展を開きながら、芸術系の協会で認められるまで努力。
地道な作業と地道な努力。
これを多くの年月をかけて続けなければ成功はありません。
それならば、絵描き以外の他の道を目指そう。
とはいえ、普通にサラリーマンとして働いてお金に対して執着するのもいかがなものか……。

その様な時に友人を介して知ったのが「デザイン会社」の存在でした。
デザインをする会社という存在があまり知られておらず、
その存在に私の心が動かされることとなります。
いくつかの会社を経験しつつ、
選んだ先がこの「株式会社アドラマ」であったのです。
ここから、私が社長になるまでの道が定まることとなるのです。

社長への道

アドラマでの仕事を始めたは良いものの、
そこでの仕事も楽しい事ばかりではありませんでした。
それは自分のアイディアを競争にのせていくという大変なものでした。
他社との競争、さらには社内での競争、
さらに新しいアイディアが求められる日々。
働き始めて二年間はやめる事ばかり考えていましたね。
しかし、そんな私にも転機が訪れます。
会社へやってきた、とある人物との出会いがそのきっかけでした。
ディレクターをやっていたその方は、力があり人柄も良く、
その人に認めてもらいたいというやる気を出す事が出来ました。
さらに時代は下り、世間にコンピューターが普及したことも、
この仕事へ没頭するきっかけとなったのでしょう。
コンピューターを使ったデザインは、その技術の進歩と共に、可能性を大きく広げる事となりました。
コンピューターによるデザインワークは私にとって非常に魅力的なものとなっていたのです。
入社して10年ほどが経過。
後輩も多く、リーダーシップを取れていた、そんな時期。
私は次の社長へと任命されたのです。

自由な環境


気づけば社員が育ち成長している。
その様な環境が弊社ではできつつあります。
私の気質が関係しているのかもしれませんが、
「私自ら社員を育てる!」という性格でもない為、
あまり自分で教育をするという事が私にはできません。

しかし、その反面、社員が自由に自ら動ける環境を私は提示してきました。
自分で選んで自分で育つ。
その様な環境が出来上がってきていたのです。
明確に意識して行った事ではありませんが、
気づいたときには社員が育っているという環境が整いつつありました。
それならば、私が直接あれこれというよりも、
ある程度の放任が良いのではと考え、現在があります。
全くの自由というわけではないものの、上に上がりたければ、
それだけの材料を、場を私は提供するだけです。
自身で仕事を選び社員が自ら育つという、よい環境が揃ってきました。
そこからさらに、ベテランは次へのステップへ踏み出せるよう、
仕事を得る為の場へ進んでいる所ですね。

今後の課題と目標

現在、web事業が軌道に乗り始めている弊社ですが、
課題や目標は未だに残っています。
まずは、そのweb事業の利益率。
順調とはいえ、まだまだ発展途上です。
仕事をどのようにまわしていくのかという事も、
これから考えていかなくてはならないでしょう。
しかし、それを突き詰めると、稼ぐことだけを考える事になってしまう。
そのあたりの兼ね合いも難しい所です。
また、今後の指針として、分社化もその一つとなっています。
先述したとおり、
弊社は社員が自由であるという事に特徴があります。
分社化し、そのトップにベテランを据える事で、
その人がさらにやりたい事を行えるようにという事を考えています。
人材に関して言えば、ビジネス的な視点を持った人物がほしい所。
営業などでの活躍を見せる人物よりも、
現在は社の内側で活躍する人間が不足しています。
そのあたりの強化も目指している所の一つとなります。
これらの課題の解決、目標の達成をこなしつつ、
今後につなげていきたいと考えています。

自分の為に仕事をしない

現在、私自身の性格が、
「自分の為に何かを行う」という事に向いていないと実感しています。
その為、仕事は常に他人のために。

それは、自分のためにやろうとすると、
どうしても途中で飽きてしまうということが影響しているのでしょう。
他人のために頑張る事は出来ても、
自分の為に頑張る事が中々出来ないという事が、
良い方向に作用したのだと思います。

この他人のためにという事を考えるとするのならば、
この業界で基本となる事は
「約束を守る」といったものが第一に出てくるのでしょう。
私は、この基本的な事が意外にできていない業界の現状を肌で感じています。
その為、求めている人物は基本的な「約束を守れる」人物。
さらに自ら挑戦する意思を持った人物であれば、なおよいでしょう。
現在、若い人たちは皆小さくまとまろうとしている様に見えます。
列の中、後ろから3番目4番目に並び目立たないようにしている。
そんな印象を受けているのです。
それでもある程度の幸せは得られるのでしょう。
しかし、本当の感動は、
列の先頭に立って、色々なものに当たるようでなくてはなりません。
その様な人と、一緒に働きたいと考えています。