株式会社プチトリアノン 代表取締役社長 山内美穂


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代表取締役社長 山内美穂

代表取締役社長 山内美穂

設立 2008年
事業内容
    • 結婚式招待状を中心とするペーパーアイテムの企画製作・販売
    • オリジナルウェディングアイテムの企画・製造・オンライン販売
会社HP http://arars.littlestar.jp

「モノを作る」ことを通じて、相手の喜ぶ顔を見ると嬉しくなった

幸せの馬車モチーフ

祖母は洋裁の先生、母は人形作りと、
モノづくりが得意な家系で私は育ちました。

家にはレースやはぎれもたくさんあり、
小さい頃から布とボタンを縫い合わせて遊んでいました。
気が付くと「モノ作り」は非常に身近な存在でした。

高校生、大学生になっても何かモノをつくっては、
友達に渡したりしていました。
当時の友達にも「いつも何か作っていたよね」と言われるほどです。

あくまで趣味の範疇でしたが、
喜ぶ相手の顔を見るととても嬉しくなりました。
そこから「モノを作る仕事に就きたい」と
クリエイティブな仕事に憧れを抱くようになったのです。

ところが大学は専攻が文学部だったので、就職先として専門職は到底無理でした。
アパレル業界を志望しても、希望するデザイナー職ではなくて、販売職しかない。
迷いながら就職活動を開始して間もないころ、
希望するアパレル業界より先に試験があった銀行を友達が受けるというので、
それなら私も!というくらいの軽い気持ちでエントリーしました。
まさか頂けるとは思っていませんでしたが、選考の結果、内定を頂きました。

学校の推薦枠だったため辞退することはできず、そのまま就職活動を終了しました。

その時点では仕事は仕事と割り切って、好きな事は趣味で続けていこうと思っていました。

銀行へ就職。それでもやっぱりデザイナーになりたい!

森のりんご 席札

大学時代は、平日の早朝にアルバイト、その後授業に出席し、
休日は好きな事を学ぶためにダブルスクールをしたり、
友達と遊んだりと
時間を効率的に使うようにしていました。

特に意識していた訳ではないのですが、
周囲からは何にでも全力投球するタイプだと思われていました。

銀行に就職しても、上司からみっちり教え込まれ、仕事の量も徐々に増加。
そして気が付けば、趣味の時間も取れない日々を過ごしていました。

そんなある日、ふと「このままこの流れがずっと続くんだ…」と思いました。
学生の時と違って節目は来ない。
自分で転機を作らなければ今が続く事に何とも言えない恐怖感を覚えたのです。

「自分がやりたいことは何だったのか」「このままでいいのか」と自問自答を繰り返しました。

やっぱり私はモノ作りがしたい。

通常よりも短期間で卒業できる専門学校への入学を決意し、退職届を出しました。

ところが、他より短期間で卒業できるとだけあって、
周囲の学生はすでに2~3年間ファッションデザインの勉強経験がある人ばかり。

私のように予備知識ゼロの人はほんの僅かで、少し引け目を感じていました。

それでも私は社会人経験があるからこそ好きな事を勉強出来る喜びを誰よりも実感し、
やる気に満ち溢れ、人生で一番勉強した一年間だったと思います。
デザインの知識がまだ殆ど無い状態で就職活動もすぐに開始しました。
新卒デザイナーの応募資格は
「ファッションデザインを3年以上履修している事」だったのですが、
そんな事は言っていられない!と
気にせずにエントリーしました。
その時提出したデザイン画はきっと素人感溢れるものだったと思います(笑)
それでもやる気が伝わったのか、
無事にレディスアパレルメーカーにデザイナーとして再就職できることになったのです。

仕掛ける方だけでなく、呼ばれた側の心にも残る結婚式を

幸せな二人の姿が目に浮かぶデザイン

その後、卒業まであと1ヶ月のところで予想外の話が持ち上がります。

18歳から交際していた彼(今の主人)が
仕事でサウジアラビアに転勤になりました。
銀行で働いていたら辞めてついていったかもしれない。
でもようやく念願叶ってデザイナーとして働き始める矢先の話でしたから、
離ればなれの道を選択しました。

それから2年が経過し、彼の日本への帰国の話があり、
帰国後には結婚しようという話に。
「彼が帰ってくる!」と安心したのもつかの間、
帰国ではなく、そのままクウェートに異動することに…。

これにはさすがに悩みました。
しかし、仕事が多忙だったことや、
デザイナーとしての基本は身についたという実感があったので、私が退職。
そのまま私もクウェートへ飛びました。

ちょうどその頃、インターネットショッピングが盛んになってきた頃で、
インターネットがあれば海外で仕事が可能なことにとても魅力を感じていました。

インテリアや小物好きなので、
雑貨屋などあれこれ考えていた時に突然思いついたアイディアが、
現在の結婚式用ペーパーアイテムでした。

好きなカード作りが活かせて一人のお客様が大量に購入するこのビジネスは成功する。
直感的にそう思いました。

すぐにサンプルを作って写真撮影をし、
HPの作り方を独学でマスターして、
クウェートの自宅のリビングでインターネット上にHPを公開した時の興奮は今でも覚えています。

初心に返る

アリスがテーマ。トランプのデザイン

事業内容は結婚式用のオリジナルペーパーアイテムの企画製作と販売です。

招待状や席次表、席札などに
結婚式の象徴ともいえる「レース」をつけることに
特にこだわっています。
そもそものアイデアが
「バースデーカードはカワイイ物が多いのに、
 どうして結婚式の招待状は地味なの?」
という疑問でした。

「受け取った側も記憶に残る招待状を作りたい!」
という思いを形にしてみたのです。
その思惑は当たり、私が始めた頃はシンプルな招待状ばかりだったのに、
今では同じようにリボン等が付いた招待状が
他社でも見受けられるようになりました。
今でも当社が先駆け的存在だと思っていますけどね!(笑)

それから2008年に、事業の拡大や税金対策、信用問題に対応するため法人化しました。

好きなことを仕事にできたら最高だと父がよく言っていました。
今はそれが叶っている訳ですから、大変ありがたいことだと思っています。

そして経営者として感じるようになったのは、会社経営は精神力が大切だということ。

コスト管理や広告の出し方、マーケティング調査・分析など、
「目に見えない仕事」が盛り沢山で、
そっちの方が大変だったりしますからね。

また、仕事で大切に思っているのが「初心に返る」ということです。
「作りやすいから」という単純な理由で、
効率を求めた商品を制作している時期もありました。

しかし、それでは当社の良さが伝わりません。

作ることが好きで、手作りをしていた時の「初心」を思い出すこと。
オリジナル色を打ち出した、世界に二個とないものを作ることが大切なのです。

今年度は「初心に返る」という言葉の通り、
仕事に対する姿勢を忘れずににしたいと思っています。

「人に任せても、売上を出せる仕組み」を作りたい

ドレスとタキシード型の席札

とは言え、全て一人で回すのには限界があります。

男性なら家のことは奥さんに任せて外で思いっきり仕事…
でも良いかもしれません。
しかし、私は社長であり妻であり母でもあります。
家庭と仕事の両立をしなくてはいけませんからね。
たまに「家事をしているんですか?」と言われる事がありますが
もちろん家事も育児もしていますよ。
他にしてくれる人はいませんからね(笑)

出産前は、今の5倍から10倍ぐらい仕事に打ち込んでいました。
旅行や買い物に行っても仕事に繋がる事を探していました。
睡眠以外の時間はすべて仕事に充てていたと言ってもいいくらい。

現在は子供2人を抱える母親なので
私の仕事量の増減に比例して売上も増減してしまうのが一番の課題なのです。

私の手を離れても安定して売上を出せる仕組みづくりの必要性を、強く感じています。

ただ、そうは言ってもスタッフは全員主婦。
この仕事で生計を立てなければいけないとか、キャリアを磨くという訳でもありません。

私をはじめ、好きなことを仕事に出来て、楽しく続けられる事が絶対条件です。
法人化した以上、安定した売り上げを残したいという思いもありますが、
誰もが楽しく、気持ちよく働ける職場環境にしたいという初心は変わりません。

お互いを尊重し、モチベーションを保ちながら仕事ができる会社でありたいと思っています。

「運がいい人は努力に慣れている人」のこと

天然貝殻が付いた招待状・席次表・席札

これから就職する方達に言いたいのは、
起業志向の人でも1度は企業に入ったほうがいいということです。

起業とは直接関係ない職種、業界でも、
そこでの仕事を通じて学ぶことは沢山あります。
簡単に言ってしまえば社長は「何でも屋さん」なので、
無駄になる経験はありません。

また私も経験がありますが、
末端の社員がどう感じているかということを知ることも、
上に立った時に活かせる経験の一つです。

自分がされて嫌だった、モチベーションが上がらなかった体験があれば、
それと同じことを繰り返さないようにするだけで
社員はイキイキと仕事をしてくれます。

そしてこれは特に強く伝えたいのですが、
諦めなければどんな夢でも叶うということです。
無理かな…
と思ってしまったらダメです。
「自分ならきっとできる!」と、自分自身を強く信じてあげること。
「いつか」ではなく、すぐに行動に移すこと。
私は日頃からやるべきこと、やりたいことのTo Do リストを作っています。
そうするとやるべきこと、達成したことが即座に分かるので
「これだけできた」と達成感を感じられるようにもなります。

私の座右の銘としている言葉が「運がいい人は努力することに慣れている人」。
デザイナー時代に働いていた会社の社訓でもあったのですが、本当にその通りだと思います。
本人が努力だとも思わずに継続している事の積み重ねが、大きな結果に繋がるのです。

起業して何でも自分で0から決めて作り上げていく事は本当に大変です。
好きな事でないと続けられないと思います。

皆さんもぜひ諦めないで、夢を叶える努力を積み重ねていって下さい!

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