代表取締役 斉川幸弘

代表取締役 斉川幸弘

設立 2011年5月2日
事業内容
    • 飲食店コンサルティング事業
    • 飲食店運営事業
    • WEBメディアプロモーション事業
    • WEBマーケティング事業
会社HP http://bentatsu.com

大学時代、視線を浴びる快感を覚えた、高級外車ディーラーでのアルバイト

大学時代は特に強い起業意識などはありませんでしたね。
むしろ大学もまともに通えていたかどうか怪しいぐらい(笑)。
でもアルバイトは一生懸命やった記憶がありますね。

19歳で広告代理店の会社に。
アルバイトながら立ち上げメンバーに抜擢。
サンプリングやポスティングをしていました。
やがて働きぶりが評価されたのか、
渋谷、新宿のエリア担当となり、部下が1000人くらいつきました。
この体験のおかげで同世代の若者の特性のようなものをみっちり勉強できましたね。

大学4年の時には高級外車ディーラーでアルバイトをしました。
洗車、納品などが主な仕事でしたが、
国内でベンツを売るトップ3の凄腕社長の下で
ハイクラスな方々のあり方を学べたことも大きかった。
しかし、何と言ってもこの時味わったのは
高級車を運転する醍醐味でしょう。
普通に高級車でコンビニ行ったり、沿道から浴びた視線は…
とてもゾクゾクしました。
「絶対にいつか好きなオープンカーで海沿いをドライブしたい!」
とその時に強く思いましたね。
その思いが今も私を突き動かしているのかもしれません。
とにかく、いろんな意味で刺激的なアルバイトでした。

警視庁内定を辞退し、お弁当屋さん!?

ところが就職先は超堅実(笑)。
親の勧めもあって受けたのは警視庁でした。
もともと「踊る大捜査線」は好きでしたし、
人生で運転していない車がパトカーとバスとショベルカーくらいだったので、興味はあったんです。
試験はほぼぶっつけ本番状態でしたが、
なぜかここでも高倍率を突破して見事合格できました。

しかし、自分には決めている目標がありました。
それは28歳までに4000万貯めるというものです。
どうしても高級車を運転した快感を忘れられなかったのです。

その額をその年齢で達成するには警察ではどうしても厳しい。
そこで「人生観と合わない」という超身勝手な理由で辞退することに。
他の企業の内定もすべて辞退してしまっていたし、
大学卒業後はそのままニートになってしまいました。

ニート時代は故郷・新潟に帰省して実家でダラダラと過ごしていましたが、
その生活もさすがに2ヶ月までですね。
当然家族からは批判され続け、仕方なく再び上京。
就職試験を受けながら弁当屋さんでバイクに乗って宅配するアルバイトを始めました。
1ヶ月ほど経つと店長を任されるようになっていました。

大学時代からそうなんですが、
働いていると改善点を提案してしまうクセがあるんですよね。
そして改善策を考え、実行できるので、
どこでも責任者のような立場に立たされてしまうのかもしれません。
自分としては普通にやっているだけなんですが。
このお弁当屋さんも赤字続きな状況でしたけど、
「俺が立て直してやる」とむしろワクワクしましたね。

家なし、金なし、人脈なし…何もないゼロからの起業

店長というと聞こえはいいものの、内情は過酷そのもの。
早い時には朝の4時、5時から店に出てお弁当作って、終わるのは深夜の1時をまわる。
従業員の管理も大変で、大学を出たての自分より若い従業員などおらず、
指示が聞き入れられないこともありました。
しかし、そうした忙しい日々の中でも
移動販売車の提案をしてみたり、ロケ弁サービスを提案してみるなど、
改善提案はたくさんしましたよ。
僅か8ヶ月間でしたが、濃密でしたよ。

社員寮に住んでいたので、仕事を辞めると言ったら住むところがなくなってしまいました。
若干24歳でホームレスです。
しかし、これしきのことでは諦めません。
友達の部屋に転がり込んで、
なけなしのお金をつぎ込んでお弁当販売ポータルサイトを作って起業しちゃいました。
だから会社の住所は友達の家のロフト(笑)。
どんな状況でも諦めなければできるものです。
初月の手取りは約4万円ほど。
売っても売ってもとても食っていけず、
3ヶ月でたたむことになりました。

その後、お弁当屋さんの縁もあって、
日本フードデリバリー(株)という会社の創業メンバーとして加入。
ここではSEO対策やリスティングなどのインターネットマーケティングを徹底的に学びました。
サラリーマンとして月給をもらう生活をしていたのですが、
周りから「らしくない」と言われ、
再び起業志向に火が。
25歳の誕生日を迎えると同時に退社し、
現在の会社を設立しました。
最初は食べていくために、お弁当・ケータリング事業の他に
ネットビジネスやアフィリエイトなどもやっていました。
学んだ最新のインターネットマーケティングの力を駆使して、
今度こそ失敗するものかと必死でやっていましたよ。

こだわりとこれから

仕事をする上でこだわっていることは「志事は楽しく」。
ゲーム感覚と言うと語弊があるかもしれないですが、楽しんでやるものだと思っています。
楽しむためには、人に仕えているだけではいけない。
そんな意味も込めて仕事を“志事”と呼ぶようにしているんです。

理想とする会社は週休5日制、1日3時間勤務でも利益を生み出せるような会社。
週休5日制にはちゃんとした狙いがあります。
普通それだけ休みがあったら、逆に仕事をしたくなるものです。
そういった「出勤したいな」「仕事したいな」という気持ちで取り組めたら絶対プラスになる。
「○○しなきゃ」という義務感のない、やらされ感ゼロの会社作り。
サラリーマンが抱える悩みをすべて取っ払った会社を作るのが理想です。

そして個人的な目標としては、
故郷・新潟への恩返し。
2度目の起業から1年半くらい経った時、
新潟から「街コンを開きたいから力を貸してくれ」というオファーをいただき、
企画からプロデュースまですべて手掛けたことがありました。
約10万世帯に折込広告を配り、駅や人が集まる場で宣伝活動。
経費はすべて自腹でしたが、
数組のカップルが誕生し、地方が活性化したと話題を呼びました。
地元新聞社からも取材を受け、
取り組みと自分の名前が広く知られるようにもなりました。
記事を見た家族や友人からは「頑張ってるみたいだな」と声をかけられ、
仕事を認められたようで、とても嬉しかったですね。
地元が好きですし、新潟県に元気になってもらいたいので、
これからももっと故郷を盛り上げたいですね。

100億円企業へ

今やっている主な事業はお弁当・ケータリングのポータルサイト運営ですが、
他にもデコケーキの販売や、
結婚式などのおめでたいイベントごとの際に縁起物のだるまを届ける、
「だるまの達人」というサイトの運営もしています。

これからもやりたい事業はたくさんあるので、まだまだ枝葉を広げていくつもりですが、
とりあえず今やりたい事業が飲食店のお医者さん「KURUKURU」。
飲食店を探そうと思ったら、
「ぐるなび」や「食べログ」、「ホットペッパー」などのグルメ情報サイトを使うと思うのですが、
星の数ほどある飲食店がこぞってこれらの同じサイトを使っていたのでは、
見てもらうために競争に勝たねばなりません。
つまり、いかにアクセス数を増やし、
さらに電話予約に繋げるかということが問題になってくるのです。

ビジネスの要とも言えるのがマーケティングだと思っていますから、
徹底的に学んだ知恵を飲食店にフィードバックできたら…
と考えています。
実際に、当社が少し手を加えただけで電話予約
の本数が劇的に伸びたというお店も多数あります。
改善点を見つけ、より良い方法を提案する…
これはアルバイト時代から私がやってきたコトですが、
それがビジネスにもつながるということが分かったんです。

営業マンをその店舗の担当にし、一人で1億円ぐらい売り上げられるとしたらとてもワクワクします。
以前は1億円くらい売り上げる会社を30社ぐらい持つ方が良いと思っていましたが、
最近では100億円企業を作りたいと考え方が変わってきました。
それを50人くらいの少数精鋭集団で達成する。
そのためにも人材の確保、さらなる人脈の形成が大事だと思っています。

プロのサラリーマンになるな!

求める人物像は決して諦めない人。
後輩などの面倒見がよく、お世話好きな人。
思いやりを持ち、人に優しくできる人。
高い目標を掲げ、現状に決して満足しない人。
そして何と言っても、コミュニケーションがしっかりとれる人…
このくらいでしょうか。

特にコミュニケーションはどんな仕事においても大事だと思っていて、
人間に対して行う仕事には切っても切り離せないスキルだと思っています。

僕もお弁当屋さんで店長をしていたころは、
徹底的にクレームの対応に追われていました。
土地柄もあってか、少し普通のお客さんとは異なる怖い人が多かったのですが、
これがまた成長させてくれたと思っています。
とにかく毎日何かしらで怒られ、呼びつけられ、謝らされ…
時に土下座をすることも珍しくありませんでしたからね。
それだけ経験してしまえばあとはもう怖いもの無しです。

若い人たちには
「ビジネスって面白いんだ!」「働くって最高だ!」
と思ってほしいんです。
決してくたびれたサラリーマンに多い、
絶望感漂うようなオーラで人生を過ごしてもらいたくはない。
私も「あなたに出会えて良かった」「パワーをもらえた」と言ってもらえるために生きているようなものです。
人に喜びやパワーを与えられる人って、自らも楽しんでいないと絶対に無理。
だからこそ、仕事にも楽しさとワクワク感をもって取り組んでもらいたい。
「プロのサラリーマン」ではなく、
「プロのビジネスマン」になってもらいたいですね。
“仕事”を“志事”にしましょう!