株式会社リバネス 代表取締役CEO 丸 幸弘


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代表取締役CEO 丸 幸弘

代表取締役CEO 丸 幸弘

設立 2002年6月14日
事業内容
    • バイオテクノロジーに関する研究、開発 / 科学技術分野に関する出版物の執筆・印刷・出版業
    • 科学技術分野に関する講演・セミナーの開催 / 学習塾、カルチャースクール等の開設指導及び経営
    • コンピューターに関する講演・セミナーの開催 / 農産物の生産、加工、輸出入、販売及び通信販売
    • インターネットホームページの企画、製作及びこれに関連するコンサルティング業務 / 市場調査・宣伝及び広告業など
会社HP http://lne.st

好きな研究をするために…学生ベンチャーを起ち上げ

仲間と一緒に会社の登記へ

リバネスは私が大学院生だった2002年に興しました。
もともと農学生命科学研究科でバイオの研究をしていたのですが、
人類発展の役に立ちたいという思いを具現化するためには
どうしたらよいかと考えていました。
同時にどうしたら好きな研究だけを続けていけるかについても
真剣に考え抜きました。

研究を続けるには主に二つの道があります。
一つは大学の教授となって、研究をすること。
ところが、本当に好きな研究に没頭できるのは大体50代を超えてから。
これでは時間がかかりすぎてしまいます。

もう一つは企業に就職し、企業の研究所で研究を続けること。
しかしこれも商品の開発や予算の制約など、自由にやれそうな雰囲気ではありませんでした。
よく考えたら研究ができる施設と、資金があればできるのではないかと気づき、
それでは研究所を作ろうと思い立ったんですよね。
これがリバネスの始まりです。

理念としたのは「科学技術の発展と地球貢献を実現する」という、
いわば研究者であれば誰もが思うことでした。
とにかく世の中に役立つ研究を生み出す仕組みを作りたかったですし、
優れた研究者が集う場にしたいという思いもありましたね。
実際、社員のほとんどが修士以上の理系人材ですし、そのうち約6割が博士なので、
ほぼ理想通りになっているかなと思います。

イノベーションを起こし続ける企業であれ

個性豊かなリバネススタッフたち

そんな当社を一言で表すと「動物園」(笑)。
とにかく、いろんな個性を持った社員が集まっています。
それぞれ専門分野が異なるので、
多方面にわたった仕事ができるのが強みです。
そして各々の能力が高く、勉強好きな社員が多いので、
未知の分野でも3年もやればプロになれる自信があります。

だから世の中の役に立つという理念に即していさえすれば
何をやってもいいと社員には言っています。
まだ世にないものを一緒に創ろうぜ、と。
当社では一緒に働くとか、入社するといった感覚はありません。
なぜなら「参戦する」と言っているからです。
受け入れられるかわからない、新しいものを世の中に投げかけていく「戦い」に。

新しいものを生み出していく、と言うと
発明することを重視しているように聞こえるかもしれませんが、
それは違います。
イノベーションとは必ずしも新しいテクノロジーを生み出すことではなく、
人の考え方や心理状態を変えることなんです。
スマホやインターネットもイノベーションと言われていますが、
生み出されたことそのものではなく、
生活の中に浸透していったことがイノベーションなのです。
当然、儲かろうとして起こすものでもありません。
あくまでも世の中の役に立つ仕組みを生み出すことが当社の存在意義であり、
こだわりでもあります。
その仕組みが当たり前になったときに初めて、
「イノベーションが起こった」
といえるのです。

教育から宇宙、そして養豚まで…幅広い事業内容

創刊から7年。高校生から読める科学雑誌

事業内容に関しては非常に多岐にわたります。
学生時代から専攻してきたバイオ関連事業をはじめ、
教育から宇宙開発、飲食店の経営、養豚に至るまで。
そして、関連する会社の数は軽く10を超えている状況です。
2014年3月からは本社移転に伴い、
今ある5つの事業部に加え、国際開発事業部を追加する予定です。

シンガポール、マレーシア、アメリカなど
海外に数社の子会社を持っているのですが、
日本企業から海外での販売戦略に関して多数のオファーが寄せられます。
海外に進出する企業は多いのですが、
具体的な戦略面で悩みを抱えている企業が多いのも事実なんです。
そこで、こうしたオファーに対応するために、
専門的な部署を設け、より海外で活躍できるお手伝いを担えればと思ったのです。

当社のモットーはイノベーションを起こし続けていくこと。
そこで、中学生、高校生の早い段階から科学に興味を持ってもらおうと思って取り組んだのが
『someone』というサイエンス雑誌(http://someone.jp)の創刊です。
起業前の2001年頃から中高生の科学離れが問題となっており、
多くの科学雑誌が廃刊に追い込まれていきまいました。
そういった状況の中で、2006年に創刊した『someone』は
学校の授業に導入され、生徒一人一人に配られているのです。
これはあの『Newton』でも為し得なかったことで、非常に革新的なことです。
これからも事業や常識の枠にとらわれずに、
イノベーションを起こし続ける企業でありたいと思っています。

144年続く企業

テックベンチャーを発掘するコンテスト

先述してきたとおり、いろいろなことに挑戦していくのが会社のカラー。
私自身が株式会社ユーグレナの技術顧問として参画していたり、
昨年、2013年には遺伝子検査の
株式会社ジーンクエストの立ち上げに協力したり、
バイオ系を中心にやってきました。
また、IT系の株式会社バイオインパクトでは
「日本の研究.com」というサイトを起ち上げ、運営もしています。
このサイトは、日本中の研究者が検索でき、
誰がどんな研究をしているのか、またどのくらいの研究費を使っているのかを
一目瞭然にしているものです。

バイオ系が強みであるところは今後も変わらないと思いますが、
今後はテクノロジー系にも力を入れていきたいと思っています。
具体的にはロボティクスや宇宙開発などの分野ですね。
当社の優秀な研究者たちであれば
分野は違えどきっと良い結果をもたらせるはずだと思っています。

テクノロジーに関して言えば、すでに墨田区にある3000もの町工場とネットワークを構築。
町工場の高い技術力を活かして、何でも作れるような体制を整えています。
IT全盛の今だからこそ、あえてハード面にこだわって打ち出していきたいなと思っています。
2013年、ものづくりに特化して、経営支援・開発支援・小口投資を組み合わせ、
ベンチャーを育成するサービス「テックプランター(http://techplanter.com)」を始めました。
2014年には、新しいテックベンチャーを発掘するコンテスト「Tech Planグランプリ」を開催します。

一方、ITを利用したサービスにも、
もちろん当社の強みを活かしたものがあります。
研究者たちによる、従来のクラウドソーシングとは一線を画した
研究者、技術者のためのクラウドソーシングシステム「レスキュー(http://ResQue.jp)」を考案中。
より専門的な知識を持った、独立系技術者・研究者たちが問題を解決することが、
そのまま個々の仕事につながっていけばいいなと思ったんです。
技術者自身の能力にスポットがあたる、そんなシステムを作りたいです。

私は12年で一コマと考えています。
まさに、「時計」の針の一回り。
そしてそれが12回続く…合計144年続く企業でありたいと考えているのです。
だから急成長、急拡大を焦る必要はありません。
今年はちょうど12年目にあたる節目の年。
残りあと、132年楽しんでいきたいので、
焦らずじっくりと世の中にイノベーションを起こしていきたいと思っています。

個の組織を強く、一人一人が研究者であり、経営者

会議室は廃止、ラボで知を生み出す

リバネスの自由闊達な雰囲気は数多ある会社のなかでも稀だと思っています。
もともと研究所を作りたかったので、
どうしても普通の会社の色に染まらないのですが、
逆に言えばそれが絶対の持ち味。
社員には基本的に統制や規則など、縛りつけるものは一切ありません。
給与の額でさえ、自分で決めさせているのですから(笑)。
好きなように仕事ができる環境と、
ある程度の権限を個々の社員に与えていることが、
新しいアイディアを生み出しやすい環境に
つながっているのではないでしょうか。

参戦したいという社員に問うことは
「何を研究したいのか」と「その研究は世の中を変えるのか」の二点だけ。
社員がやりたいという研究、事業があればとりあえずやってみろと言うことにしています。
やっているうちにその道のプロフェッショナルとして育っていくことも往々にしてありますし、
何より持っている力を眠らせてしまうのはもったいないですからね。

こんな感じで、基本的に仕事は何でも自社でまかなってしまいます。
当社の仕事の出来映えを見て、専門外の仕事の依頼がどんどん舞い込んでくるほどです。
他社に依存しないばかりではなく、
新たな仕事のチャンスすら生み出せる、好循環の仕組みなのです。

最後に、私が考えるベンチャーという定義についてお伝えします。
ベンチャー企業とは、
昨日の不可能を今日の可能にする変革を生み出し続ける企業のことだと思います。
それは大企業、中小企業にかかわらず、
この姿勢を持っていればベンチャー企業だと言えると思います。
そして、それは経営者にとっても同じこと。
成功した経営者といっても、
いつまでもベンチャーマインド溢れるベンチャー起業家で在り続けたいと思っています。

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