株式会社ビースタッフカンパニー 代表取締役 上田豪


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代表取締役 上田豪

代表取締役 上田豪

設立 平成2年12月25日
事業内容
    • 広告企画・制作、グラフィックデザイン
    • デジタル画像処理
    • クリエイティブ2DCG制作
    • 美術品の制作及び販売
会社HP https://www.facebook.com/beestaff

絵を描くことが嫌いな男がデザイナーに

ビースタッフカンパニーは、
広告の企画や制作、グラフィックデザイン等が主事業です。

実はこのビースタッフカンパニーは、父親から継いだ会社です。
父親は画家でしかもデザインに関わる写真修正の会社を経営していたため、
小学校の時は、絵を描く度に父親に口を出されることが多々ありました。
そのため、私は絵を描く事が嫌いだったのです。

そんな私でしたが、高校卒業後に選んだ進学先はデザインの専門学校。
この学校を選んだ動機はきわめて不純で入学テストがまともにない事。
今思えば多少は父の存在が影響していたとは思いますが、
当時は学校には遊びに行くような感覚でした。

しかし、在学中にアルバイトとしてデザイン会社で働き始めたことが、
私を大きく変える事になるのです。

専門学校の卒業後、そのままアルバイト先に就職しました。
半年ほどたったある日、大手広告代理店にデザイナーとして出向することになります。

そこで出会うのは当然ながらプロの中のプロ達。
野球で言えば、ドラフト一位指名でチームに入ってきたエリートばかりです。
適当に学生時代を送っていた私では、到底太刀打ち出来ない集団だったのです。

この場所で生き残るにはどうすればいいだろうか。
その答えは「人の三倍やること」に他なりませんでした。

徒弟制度の中で徹底的に修行を重ね、独立を果たす

5年程その出向先で様々な経験をしたのですが、
私はまるで会社に住んでいるかのように働いていました。
「布団を持ち込まないでください」と警備員に叱られたこともありますね。

そして、大手広告代理店の中でもスター軍団のようなチームに所属する中で、
ある優秀なアートディレクターに師事することになりました。

この方に出会うことで大きく力をつける事が出来たと実感しています。
周りの人に比べ存在価値が低く劣っていた私は、
師匠のことを徹底的に真似る事から始めました。

初めは大した理由もなく入った業界ですが、本気で取り組む内にその思いは変わり、
忙しく辛い日々にありながら自分の成長を感じていく中で、
本当の楽しさを見出す事が出来ていったのです。

しかし、私は出向している身で、このまま留まることが出来ないことはわかっていました。
果たして元の会社に戻らなければならなくなった時に、現在の様な経験を積むことが出来るだろうか?
どうすべきか、必死で考えました。

もっと経験を積み、学ぶ必要がある。
しかし学歴の無い私には別の広告代理店に転職するのは難しい。
だとしたら、いっそのこと自分の力を試してみよう。
そう思い、独立を決意しました。

ただし、独立も用意周到だった訳ではなく、
当初は先輩の事務所を間借りして仕事をしながら事務所開設の費用を貯めました。

自分の全てを賭けられるほど好きかどうか

株式会社ビースタッフカンパニーの仲間達

独立後は古巣からの紹介などで仕事を頂いていました。
また修業時代に培ったデザイナーとして
このジャンルの仕事は得意だと言えるものを
身につけていた事もあってか、
その後も順調に仕事を増やしていく事ができました。

私がこのビースタッフカンパニーと関わりを持ち始めたのは、
2000年頃のことです。
私の入社前のこの会社は、写真修正を主業務としていました。

しかし、時代は変わります。
急速なデジタル化によって、写真修正などの技術的ハードルが下がり、
テクノロジーの進化によっていずれ素人でも簡単にその仕事が出来る様になる。
そのため、この先このビジネスだけでは立ち行かなくなるだろう、という状況でした。

そこで当時社長だった父親から「デザインを始めたい」と私に声が掛かったのです。
私は自分の個人事務所を閉め、家業を継ぐ意味でこの会社に入社し、
一人で企画デザイン室を立ち上げることになりました。

当時はフリーランスの延長のような感覚でしたが、
あいかわらず順調に仕事を受ける事が出来ていました。
しかし、実績を積んでいくに従って
ディレクション業務から手がける事を求められる機会が増えてきた事もあり、
一人では手に負えない状況になってきていました。

アシスタントデザイナーを入れないとまずいなと思い人を雇いますが、中々定着しませんでした。
仕事に対する意識や情熱が自分とは違いすぎたのだと思います。

定着するためにはどうすべきかを考えた結果、
「熱意」を見るという結論に至りました。

極端な話、私達の仕事は専門職で、誰にでも簡単に出来るものではありません。
キツイ、厳しい、その中で徒弟制度的に仕事を覚えていく。
そんな世界です。
だからこそ、この仕事に向き合っていくには気持ちの中に
「この仕事が好きだ」
という熱意が必要なのです。

何事にも揺るがない「この仕事が好き」という強い気持ちがあれば、
どんな試練でも乗り越えて、何事も貪欲に吸収、そして成長出来る。

仮に素人でも、熱意があれば成長出来ることはかつての自分が証明済み。
だからつきっきりで熱意のある素人を育てて、人財を確保していったのです。

ただ打ち返すだけなら、価値はゼロ

私達が見据えるのは、ただ依頼をこなすだけということではありません。
投げられた依頼をただ打ち返すのは、どの会社にも出来ることです。

それなら、どの会社に仕事を頼んだとしても同じことですよね。
その依頼を
「どのように打ち返すか、いい意味で予想外の打ち返し方が出来るか」。
それが何よりも重要であり、
それができることが私達に仕事が来る理由だと思います。

例えば「名刺を作る」という依頼があったとします。
ただ表面的にデザインをして名刺を作るだけなら、どの会社にも出来る事ですが、
当社はまず、クライアントの企業理念や思想を見ています。

その会社の特徴、外部との関係などを総合的に捉え、
なにがその会社らしいのか、その会社にとって大切にすべき価値はなんなのか。
そういったことを踏まえながら制作します。

ただ投げられた物を打ち返すだけでは、そのような発想にはなりません。

打つのは当たり前です。
投げられた物をどのように打ち返すか。
そこに、私達がお金を貰っている理由があります。

打ち返した事に対するお金ではなく、
「どのように打ち返したか」
で新たな仕事が生まれるかどうかが決まるのです。

その意味で個人としても、ただ言われた事だけをこなすだけでは、価値がありません。
自主的、能動的に仕事に取り組む必要があると思います。

個人の名前で仕事を生むのが制作者本来の姿。だから制作会社は単なる器でいい。

会社の所帯は小さくても構わない。
その代わり、会社の中のひとりひとりと外部のつながりが大きくあってほしいと考えています。

会社から独立する人間が出るのは喜ばしい事です。
私達のまわりにあるつながりが広がる事になるからです。
ただ、自分自身のステップアップにならないような中途半端な形では出て行くな、
とは言いますけど。

会社はあくまでも器です。
色々なスキルを持った個人個人がチームを組んで一つの仕事が出来るなら、
それは大きな会社と同等の力を発揮できると思います。

むしろ仕事の内容に合わせてその都度色々な人と組んだ方が、
刺激にもなるのでその方が面白いですね。
私達のような仕事をする人間は、基本的に新しいモノ好きなので、
その方が単純に楽しいと感じます。
いろんな人の考え方に触れる事もできますし。

ただ、制作者として周囲を束ねたり協力する時に必須なのが
プロデューサーとしての能力であり、コミュニケーション能力です。

私たちの仕事はクライアント企業のコミュニケーションの課題を解決する訳ですから、
やはりコミュニケーション能力を含めた人柄も重要視します。

人や周りに気を遣えないデザイナーにはなるなと、
若い頃には言われていました。
気が利くか利かないかはすべて仕事に現れるからです。

相手が何をすれば喜ぶのかという想像力や
相手が求めている事はそもそもなにを実現するためにやらなければいけないのかという
本質を考えることがとても大事ですね。

個人として仕事に対するその意識を持っていれば、
どんな会社にいるか、
もっと言えば会社にいるかどうかすら関係ないと思っています。

あなたの価値は他人が決める。

若い人達には「なぜその仕事をしたいのか」をよく考えてほしいと思います。
給料や待遇、それも当然大切ですが、働くことはそれだけではありません。

自分は何をしたいのか、どうなりたいのか、ということを
漠然としたものでもよいので持ってほしいと思います。

そこに向かう努力をすれば、必ずそれは人としての価値に繋がります。
自分の思い描くビジョンに近づこうとする姿勢こそが、
自分自身のスキルアップに繋がり、
社会人として人からお金を貰える価値になっていくのだと思います。

自分の仕事とは自分を買って貰うこと。
「自分の何を買ってもらっているのか」
を自覚出来る方がよいです。
言われたことだけをやっていても、成長は出来ませんしそれは誰でもできることです。
「人にはない自分の価値や人より優れた自分の価値を認めてもらい買ってもらうこと=給料」
という意識を持つべきです。

学生は、学校にお金を払えば勉強をしていなくてもよいですが、
仕事はそうはいきません。
漠然と会社に通っていれば給料を貰える訳ではないのです。

就職したら学校の成績は関係なく、自分の仕事のために勉強するのは当然になります。
そして、勉強しても結果が出なければ評価はそれなりです。

結果とは、会社に貢献する事。
自分自身が成長する事。
会社や依頼主に利益をもたらす仕事は評価される。
つまり自分の喜びにつながる仕事になるはずです。

私達の仕事は、気持ちの上では仕事とプライベートの境界はありません。
日々、生活の中で見聞きした体験や気付きがそのまま仕事になります。
だから常に世の中や自分の身の回りの日常にアンテナを立てた状態です。
なぜならば私達の仕事は世の中とのコミュニケーションをすることだからです。
自分の仕事に対する考え方が生半可では、やっていける仕事ではないのです。

信念として、自分のやりたいこと、好きなこと、情熱を傾けられる事、
そしてなぜその仕事をしたいのかをしっかりと考えてください。
自分でひとつの結論を導き出せた時、
どんな仕事でも楽しんで取り組めるようになっているはずです。

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