代表取締役 川原 潤

代表取締役 川原 潤

設立 2006年8月22日
事業内容
    • インターネット広告代理店業
    • インターネットメディア業
    • メディアレップ業
会社HP http://www.snade.co.jp/index.html

「人と違うこと」をできるだけ早く

私がビジネスに初めて触れたのは大学1年生の時でした。
高校を卒業した先輩たちがモバイル分野で成功しているのを見ていた私は、
情報系の学部がある大学に進学。
大学1年のとき、「一緒に会社をやらないか」と先輩に誘われ、
3人でモバイルサイトの企画・制作を始めました。

現在は、資本金1円で会社を設立できますが、
当時、株式会社を作るには1,000万円、有限会社は300万円の資本金が必要でした。
当時、そんなお金はなく、資金を集めるところから始めなければなりませんでした。
しかし、あの頃は苦労を感じることもなく、むしろ初期投資が少なく、
リスクもないモバイルビジネスは、ただ「面白そう!」と思ってスタートしました。
若いときはみんな何か情熱を持っていると思いますが、
私の場合は、とにかくできるだけ早く若いうちに人とは違うことがしたくて、
それがたまたまビジネスだっただけ。

3人で始めてから約5年後、もっと「攻め」の姿勢で突き進みたくて、セレナーデを立ち上げました。
名刺の渡し方から収益の上げ方など何も分からないところから始めて
少しずつノウハウを蓄積してきましたが、絶対に成功したいと思って、大学を中退して独立したのです。

アイデアは積極的に試すべし

2006年にセレナーデを設立後、着うたサイト『ミュージックモバイル』や
無料でデコメ素材をダウンロードできるサイト『デコモ』など、
モバイルサイトを基軸に多数の自社メディアを運営してきました。
ユーザーのSNS投稿で街を育てるオンラインプラットフォーム「LogTown」は、
Advanced Technology賞を受賞しました。
事業の大半は、自社サイトを運営していますが、
良いアイデアがあればリスクに臆せず積極的に試していくべきだと考えています。
実際、モバイルサイトの制作に大きなリスクはないし、
やってみてダメだったら変えていけばいい。
これからも月1サイトのペースで新たなサービスをリリースしていく予定です。

また、企業向けのキャリア決済システムや商品企画・製造・販売も手掛けています。
対象は、中小規模の媒体が中心。
一つの媒体だけでは広告効果が少なくても、オリジナリティーのある広告メニューや
複数の媒体と自社メディアをうまく組み合わせることで高い効果を生み出すこともできます。

互いの価値を認め合いながら成長できる組織

現在、社員は5人。
エンジニアやデザイナーが中心で、
私たちが運営する自社サイトの3割はメンバーの発信から作られ、
営業担当も自社サイトの企画に積極的に関わっています。
営業活動の中で「こんなサイトがあったらいいのに」と気づくことは多くありますが、
それを自社で形にできれば、顧客への提案の幅が広がるし、
自分たちのアイデアで新しいサービスを作り、仕掛けていくこともできます。
アイデアをスピーディに実行していく、それを繰り返すことで、
経験を積み、成長のチャンスも広がっていくと思うんです。

独自のやり方でやってきて、リクルートやサイバーエージェントみたいに
大きな組織にはなれないし、なろうとは思っていません。
組織の存続や会社を大きくしていくのではなく、
メンバー皆で仲間意識をもってやっていけたらと考えています。
常識や既存の価値観にとらわれることなく仕事をし、
お互いの価値観を認め合いながらともに成長し、自己実現していける。
そんな組織になっていけたらいいですね。

最少で最大の価値を生み出せる人材を

スピーディにアイデアを実行していくために、
少人数で最大の価値を生み出すことに努めています。
どんどん新しいモバイルサイトが生み出され、
見定めるねらいもどんどん変えていかなければなりませんが、
スピードが早い分、当たる確率は宝くじを買うよりも高い。そういう時代だと思います。

これから社会に出ていく方に伝えたいのは、やる前から逃げ道を考えすぎず、
“退路”を断ったほうがいい、ということ。
中国では、人件費が一人月3万円くらいの会社も多いですが、
それを日本で換算すると一人10人分くらいの働きをしなければいけないということになります。
グローバルな労働市場に移り変わるなかで、
国内では単純な仕事がどんどんなくなっていくことが予想されます。
そういうなかで、「勝つために自分はどんな価値を生み出すか」という視点で
働くようになってほしいですね。