代表取締役 高田勝裕

代表取締役 高田勝裕

設立 2009年2月
事業内容
  • サプライサイドプラットフォーム
    (web広告上で、媒体の広告枠の販売や、
    広告収入の最大化を支援するためのツール)
    「Kauli」のサービス業務
会社HP http://kau.li/jp

日本の学生よ、日本は素晴らしい。

文系の大学を卒業したにも関わらず、社会人経験を挟んで理系の大学院に進学しました。
エンジニアとして活躍するには、数学やプログラムの手順を
考えるための力を養うことが不可欠であると考えたからです。
もともと数学の知識があったわけではなかったので、入学するにも、
入学したあとも、本当に大変でした。ただ、大学院で得た知識は
その後の業務のあらゆる面で役立っているので、進学してよかったと思っています。
今はMBAの講師として指導する立場でもあるのですが、そこで感じるのは、
日本の学生は日本に対して、非常に悲観的だということです。

ビジネスをやるなら、経済成長が停滞している日本より、
勢いのある海外がいいと考える学生が非常に多いのです。
わたしは、日本でやらなければならない事業はまだ多数存在していると
考えていますしまずは日本で実績を挙げるべきだとも考えています。

世界各国の力のある企業が日本に参入している現状を、
もっと深刻に受け止めなければならないのです。
日本は本当に素晴らしい国です。
わたしたちは日本人なのですから、もっと日本を盛り上げていくべきです。
日本で成功してから、海外進出を見据えても、遅くはないと思います。

今後の展望

当社が広告ビジネスをけん引できるような立場になりたいと考えています。
ある特殊な分野でいいから、その分野の中で存在感が保てるような企業になることが目標です。

もともと、広告ビジネスを始めたのは、大学院時代に広告会社で
アルバイトをしていたのがきっかけです。
広告産業には、意外にも事業と事業の間に「隙間」がいくつも存在していて、
その「隙間」に焦点をあてたビジネスなら展開できると考えたからです。

会社を立ち上げた当初は、脅威だと感じる競合がおらず、
今のところも、技術ベースで広告業界にいる会社というのはあまりないので、
広告業界の中ではある種成功していると思います。

わたし自身が技術者だったということもあるので、
理系的な切り口で攻めていけば勝ち目はあると考えています。
わたし自身、アメリカで取り入れられた技術が、
何年か遅れで日本に登場するという場面を何度も見てきているため
アメリカの技術進歩の流れを把握しておくのは、今後の事業展開で参考になると考えていますが、
日本でビジネス展開をしている以上、日本にあったものにしていかなければなりません。
まずは社内人数の体制を整えながらも今後も何年も先のことを
想像するのではなく、思い描ける範囲で考えていきたいです。

一期一会を無駄にしない

わたしが会社を立ち上げたときに痛感したのが、人間関係の大切さです。
組織を構成していく中で、従業員の中に、自分が信頼できる人物が
どれくらい在籍しているかにより、その後の組織は大きく変わります。

それまで、人間関係で悩んだり苦しんだりするような経験を持っておらず、
ただ何となく人生を過ごしているような人が多く、他人とのつながりが弱くなっていくばかりです。

人間関係を良好に保つコツとして、
知り合った人とは一度知り合っただけにしない、ということです。
せっかくご縁で出会うことができたのですから、その後もお食事に誘ったり、
何日かおきに連絡を取ってみたりして、同じ人との関係を継続させていくことが大切です。

特に、学生さんはすでに顔なじみの仲間内で行動をともにするという
パターンが異常に多かったのでその輪の中から脱却するような努力をしません。
やはり、学生のときから社会人、特に自分よりはるかに年長で、
社会であらゆる経験をした人物と関係を築くことができれば、
その後きっと自分の糧になるでしょう。

わたしも、会社を立ち上げるまでは、そういうことを意識せず、
何となく過ごしてきてしまったので、すごく後悔しました。
今はSNSのような便利なツールのおかげで、なかなか会えない相手とも、
近況報告ができるようになったので、一度出会った人とは、
そういう場でもいいので、何かしらの関係をつないでおきましょう。

学生へのメッセージ

学生のうちは、興味のあることは手あたり次第にチャレンジしてください。
経験というものは、人生のどこで役に立つか予想ができませんので、
自分に回ってきたチャンスは決して見過ごさず、
経験できることは全部試してみる、くらいの意気込みくらいがよいと思います。

わたし自身も、新卒で入社した会社を辞めたあとに入ったベンチャー企業では、
営業部への配属となったにも関わらず、自ら望んで広告の開発や、
ユーザーのサポートなど、あらゆる業務に携わりました。
やりたいと感じたことを全部経験しておけば、その中のいずれかが、
自分の将来につながっていくのだと思います。

学生が社会人に遠慮する必要はありません。
社会人をどんどん頼りにして、自分の糧にしていってください。
また、個人的には就職活動をするのなら、内定者の段階や、
入社後すぐにでも中心業務に関われるような企業がよいと思います。
大企業の場合は、年単位の研修期間を経てから中心業務に関わるのが通常の流れですが、
内定者のときに持っていたモチベーションをそのまま生かせる企業のほうが、
きっといいスタートダッシュを切れることでしょう。