maneo株式会社 代表取締役社長 妹尾 賢俊


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代表取締役社長 妹尾 賢俊


代表取締役社長 妹尾 賢俊

設立 2007年4月3日
事業内容
  • ソーシャルレンディングサービス「maneo (マネオ)」の運営
会社HP http://www.maneo.jp/

人生を変えた銀行員時代の出会い

私が就職したのは1997年。
親は転勤族の会社員、周りの友達もみな就職活動をしていたため、
「右にならえ」の気持ちで会社員を目指し、いち早く内定をもらった銀行に就職。

当初は「独立したい」だなんて一切考えておらず、
仕事も楽しかったですから銀行を辞めるつもりはありませんでした。
営業マンとして働き、最後は本部に勤務しましたが、そこで人生の転機となる大きな出会いがありました。

その出会いとは、当時のお客様の一人。
シリコンバレーで起業した経歴をお持ちの方でした。

現在当社が手がける「ソーシャルレンディング」という事業は、
2005年にイギリスで生まれ、2006年にはアメリカへビジネスモデルが伝播し、
シリコンバレーの企業「プロスパー」がスタートさせたもの。

当時、そのお客様はプロスパーのビジネスモデルに興味を持たれており、
新たに会社を立ち上げるにあたって
「日本でこのビジネスモデルが実現できるか一緒に検討してみないか?」
と私に声をかけてくださったのです。

直感的に「面白そうだ」と思い、金融業界の人間として
あくまでも「アドバイザー」という立場で勉強会をスタートしました。

自分のステージを変えるため、そして感じているジレンマを埋めるため、起業

しかし研究も進み、起業が現実的なものとなった時、社長をやる予定だった方が辞退されることになったのです。
そして私に声をかけていただいたのです。

銀行から他の業界に転職する人自体がまれですから、
私のようにゼロから起業する人は皆無に等しいかもしれません。

でも、たまたま勉強会に誘っていただけたのも何かの縁ですし、
社長をやる予定の方が辞退されたことも運命だったのかなと思います。
銀行ではそれなりに成果を上げてきたつもりだったので、
素直な気持ちでステージを変えてみようと思えました。

長く銀行の中にいて、どこかでジレンマも抱えていたんです。
必要な部分にお金が回っていないことだとか、当時の銀行が“収益第一”の面があったことだとか。
「本当にお客様のためになっているのだろうか?」と感じる場面もありました。

そこで私は、銀行の「預金をお預かりして貸出をする」基本的なサービスを徹底的に追求しよう、
本当にお客さまの役に立つ金融のサービスを作ろう、と心に決めました。
たった一度きりの人生、後悔しないように挑戦したいという思いもありましたね。

会社設立、そして苦悩の日々…

2007年4月、私と共同創業者の2名で会社を設立。
多少の自信がありましたし、右肩上がりを想像していましたが…実際にスタートしてみると、
そんなに甘いものではありませんでした。

障壁はいくつもありましたが、まずは法律の問題。
ビジネスモデルはアメリカやイギリスと同じものをやろうとしても、日本の法律をどうクリアしていくか。
監督官庁である金融庁の門前払いから始まり、何度も協議を重ねました。

もう一つはシステムの構築です。
お金がない中、少人数でやっていかなければならないため、システムは絶対に必要。
でも、初のビジネスモデルですから自分たちでイチから作るしかなかったのです。
設立から1年半後の2008年10月にようやくサービスを開始しましたが、決して順風満帆とは言えませんでした。

まず、投資してくださる方々が集まりませんでした。
誰だってお金を出すのは怖いですし、しかも出来たばかりのベンチャー企業。

また、事業はやってみないと当たるかわからないのに、何をやるにもコストがかかる。
いざ挑戦してみても外れる…そして、会社の売上は立たない―。
そんなことの繰り返しで、苦悩の日々が続きました。

ベンチャーの社長になって身に染みたこと

過去4年間は本当にさまざまな葛藤と不安感に追われる日々で、正直しんどかったですね。

信頼・信用関係は一朝一夕でできるものではありません。
時間はかかりましたがようやく最近、投資家さんとの間で良い関係が構築でき始めたと感じています。

経営も安定しつつありますが、
「いかに優良な借り手さんを探すか?」が、創業時から続く当社の大きな課題です。
現在はご紹介ベースでやっていますが、どうしてもお断りせざるを得ない案件もあるため、借り手さんの数は限定されます。
これをどう仕組化して広げていくかがポイントだと考えています。

安定の銀行員から、真逆のベンチャー企業の社長という視点の落差も大きかったです。
右も左もわからないことばかりで、自分が銀行員時代に取引させていただいた社長の苦労がやっと実感できました。

銀行員は自分でお金を生み出すこともないので、お金の重みを感じにくいんです。
でも、今は投資家さんが出してくれるお金の重みををひしひしと感じます。
雇われる身ではまったく味わえない体験ができ、人としても成長できたかなと思います。
感覚は「人生二回目」ですね。

先駆者として、日本の金融業界を変える!

以前は個人向けの融資もやっていたのですが、今は中小企業に特化したサービスを提供しています。

私たちは金融業界の中ではまだまだ圧倒的に小さな存在ですから、
業界内での存在感を高めていくことが目下の目標。

投資家さんにはキッチリとリターンをし、会社として売上規模を拡大していくこと。
そのためには、今やっている事業の確立・拡大が第一です。

「ソーシャルレンディング」をやっている会社はまだ少ないですが、
「クラウドファンディング」という、一般の投資家さんからプロジェクトベースでお金を集め、
金利ではなく“プロジェクトの特典”という形でリターンをするサービスも増えています。
個人の方から集めたお金を力に変えるという面では変わらないので、そこへの参入も考えています。

競合他社は現時点で2社ありますが、何より私たちが先駆者ですから、
彼らに真似してもらえるようなビジネスモデルを作っていこうという気持ちです。

maneoが日本の金融業界を変えていきたいですね。

何でもやってみることが、自分を大きく変えるきっかけになる

人生一度きりですから、後悔しないように生きてください。
ベンチャー企業は生き残れるかどうかも五分五分ですが、
大企業では味わえないことを、たくさん味わえる魅力があります。

また、ベンチャーはスピードが命。
誰かに「○○をやってくれ」と依頼されたときに、
まずは8割の出来でいいのでとにかくスピード感を持って対応していくことが、生き残る道だと思っています。

自分の仕事に領域を設けないことも大切です。
最初は何のためにそれをやるのかわからないかもしれませんが、
仕事はやった後にわかることも多いので、はじめから自分で間口を狭めてはもったいないと思いますよ。

特に経験が浅いうちは、何でもやってみるくらいの気持ちで挑戦してほしいですね。

私もそうでしたが、いざ目の前にチャンスが転がってきたときには、
「これが自分にとって大きなチャンスだ!」なんてなかなか思わないもの。
ですから、まずは「とにかく何でもやってみる!」の精神でいることを心がけてみてください。
もしかすると、それが自分にとって大きな転機となるかもしれませんから。

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