代表取締役社長 山下 和幸

代表取締役社長 山下 和幸

代表取締役社長 山下 和幸

株式会社プールダック
設立 2004年(平成16年)7月
事業内容
  • 少人数制塾・個別指導塾の経営と経営指導
  • 家庭教師の派遣に関する管理や運営
会社HP http://www.poolduck.net/

大学のサークルから会社を立ち上げる

当社は大学のサークルを、そのまま法人化した会社です。
「プール」の意味はビリヤード、「ダック」はアヒル。
鷹や鷲のようにカッコよくはないけれど、ワイワイと親鳥にくっついている、
そんなイメージから、皆で一緒に何かをやっていこうという思いを込めました。

サークルはイベントを主にやっていて、アーティストをブッキングしたり、
DJイベントなどを開いたりと、大規模なものも手掛けました。
そうやって会社みたいに動かすのが楽しくて、卒業後に普通に就職する気はなく、
サークル仲間の何人かと一緒に会社を立ち上げました。

起業して2年ほどの間には、有名歌手やグループをブッキングしたり、
大手音楽会社と一緒に、2000人規模のイベントもやりました。
イベントブッキングはアーティストと接したり、芸能人が来たりと楽しかったのですが、
マネジメントに関しては非常に難しかったですね。
アーティストをブッキングしないとお客さんは集まらないし、せっかくブッキングをしても、
他に大きなイベントが入ってキャンセルされてしまうこともあったのです。
それまでの労力が水の泡と消えてしまうような思いも味わって、
イベン以外の事業を考えるようになりました。

塾経営へと事業を転換し、自ら塾講師もやり続ける

私は学生時代に塾でアルバイトもしていたので、その経験を生かして、
プールダックでも塾経営をすることにしました。
とはいっても、初めのうちはお金もなかったので、イベント事業もやりながら、
家庭教師の派遣からスタートしました。
そのうちにお客様の紹介が紹介を呼んで・・・という感じで、少しずつ大きくしていき、
やがて事業は、塾経営に一本化することができました。

今でも私は、現場で教えています。
新規の校舎などは私が担当して、お客様と接しますし、そこに新入社員も配属します。
そのようにして仕事内容やお客様との関係などを見せることで、社員を教育していきます。

これからも私は現場でやり続けていこうと思っています。
そうしないと、どうしてもお客様をお客様として見ることが、できなくなります。
また、社員に対しても、指示を出すだけの存在になってしまうことでしょう。
やはり、自分が現場に立っている背中を見せることは、とても大事。
常にお客様目線でいるように努め、その姿を社員に見せていかなければなりません。
そうすることで、お客様から見ても、常に近い存在でいることができると考えています。

地域貢献に取り組み、地域と人に愛される会社を目指す

当社は、単に塾経営を拡大していきたいと考えているのではなく、地域に貢献できる、
地域に愛される企業を目指しています。
そのための活動の一つが、地元である蒲田での「カマタプロジェクト」。
蒲田にある町工場を復活させるべく、取り組みを始めています。
例えば、学校で使う「消しゴムケース」をステンレスで作って販売するなどの
共同事業を展開していこうと考えています。

もう一つが、「のうきゃ」というプロジェクトです。
これは石川県珠洲市の農家と共同で取り組んでいる事業で、無農薬有機野菜の販売です。
単に販売するのではなく、農家の方を東京に呼ぶ、お客様には農家に行ってもらうなど、
地域と地域をつなげていくことも目指しています。

塾だけではなく、このような取り組みによって、小さな会社でもやろうと思えば
色々なことができるということを、私たちが発信していきます。
今のプールダックは「学習塾」というイメージですが、そうではなくて、様々な挑戦をしながら、
地域に愛され、多くの人の喜びを生み出し、人と人とをつなげられる会社になりたいのです。
これが今の会社の方向性であり、単なる塾で終わらないという夢でもあります。

学校経営を実現し、「Made in Japan」の優れた人材を育てたい!

今後はどう進んでいくのか、そのビジョンは明確に決まっています。
それは、10年後には学校経営をしていることです。

塾というのは、どうしても学校があって、その次。
学校の勉強では足りないから、公立の学校では不安だから、と。
私は、学校がちゃんとしていたら、塾は不要だと思っています。
しかし今の学校は全然ダメなので、私は学校を変えていきたい、
お手本になる学校を作りたいのです。
ただし、有名大学を目指す進学校を目指すわけではありません。
育てたいのは「頭のいい人間」ではなく、「頭の切れる人間」。
周りの状況を的確に判断して、どうやって自分が協調できるかを考える。
それを磨くために一般的な勉強に加えて、リーダーシップやコミュニケーション能力、
表現力など、人間性を高める教育も取り入れていきます。

これからの「Made in Japan」は「人間」であると、私は考えています。
しっかりとした人間が、社会からも企業からも求められますし、
どんどんグローバルになっていく時代なので、これは本当に大切なことです。

学生へのメッセージ

私はいつも学生には、「人生を楽しみなさい」と言っています。
大切なのは、まずは自分が楽しもうと思うことです。
自分の人生、自分から楽しもうとしない限り楽しむことはできません。

「楽しむ」という気持ちは、とても大事。
今の若い人たちは、先々に対する不安も大きいかもしれませんが、私に言わせると、
生きていたら不安なんて当たり前です。
大きく変わってしまうこともあるかもしれませんが、それも人生。
どうなるか分からないとはいえ、結局は自分の人生ですから、いかに全うするかなのです。
人生とは、長く生きたから全うではなく、一生懸命に生きて満足すること。
だから、楽しみながら一生懸命に生きてほしいと思います。