代表取締役 八反田 大作

株式会社 ライフポーター 代表取締役 八反田 大作

代表取締役 八反田 大作

株式会社 ライフポーター
設立 平成18年9月
事業内容
  • 物流業務における作業全般
  • 流通加工業務全般
  • 通販に特化したシステムを取り入れた物流請負
  • 生花の卸販売ならびに関連商品の販売
  • ネット通信販売サポート
会社HP http://lifeporter.com/

刑務官から物流業界へ

家族親戚のほとんどが公務員だったため、自分自身なんの疑いもなく公務員になるため
法務省に入省し、刑務所の刑務官として社会人の第一歩をスタートさせました。
しかし公務員の「たくさん仕事をしすぎても、しなさすぎてもいけない。
輪を乱してはならない」という独特のルールに疑問を抱き、普通に働いていれば
安定であったであろう刑務官を3年で辞め給料が高く色々な企業接することできるという理由で
大手の運送屋にセールスドライバーとして入社し、集荷・配達・営業を行いました。
しかし親族からは「何が運送屋だ。」と言われてしまいました。
認めて貰おうにも運送屋のイメージが悪かったんですよね。
ところがそうこうしているうちに給料がどんどんあがっていきました。
数字が評価にリアルに反映される社風だったんです。それに合わせて昇進もしていきました。
支店の係長課長から本社の総務、社長秘書まで環境はめまぐるしく変わっていきました。

身近だけど奥が深い物流のすごさ

運送会社で昇進し落ち着いてきた頃、社会を揺るがす会社の不正が発覚し、
いつ潰れてもおかしくない状況に陥ってしまいました。
しかし、当時のお客様は「物流がなければ困るんだから。」と契約を切らずに
助けてくれました。
その時に「なんなんだこの業界は。」と衝撃を受けました。
また、「物流とはいったいなんなのか」ということも考え始めました。
色々な部署を見て、自ら勉強をしていくうちに様々なことをに吸収する事ができました。
失敗をすることもありましたが、身近だけど奥が深く、人が生きていくうえで、
なければ困るこの業界のすごさを改めて感じました。

ところが、ある日会社がホールディング制をとり、仲間が仲間ではなくなって
しまっていました。
分社を繰り返す中で仲間意識がなくなってしまった会社の方向性に疑問を感じ、
16年勤めた運送会社を退社しました。

このまま終わるわけにはいかない~起業~

物流には魅力が有るし、自分はもっとお客さんの近い位置に行きたい。
そこで私が選んだのは倉庫業でした。運ぶのは運送会社に任せて、自分自身は
お客さんの経営状態も気にしながらサポートをすることにしたんです。
私が会社を立ち上げた2005年はまだまだ中小企業向けの物流が発展していなかったのですが、
お客様が使いやすく来やすいオープンな倉庫を目指し、中小企業を
ターゲットに流通確保に走りました。
一坪から倉庫をお客様にお貸しし、BtoC向け商品の場合は手間暇をかけて、
包装まで我が社が担当しました。
中小の通販業界が発展してきた時期でもあり、ニーズが多く今では50社のお客様と
お取引をしています。
また、他の倉庫ではお客様の荷物が有るにも関わらず、お客様は自由にその倉庫内に
入れないことがあります。
しかし我が社では「敷居を低く、明るく、オープン」をモットーにいつでも
お客様に中に入っていただけます。

また、休まず寝ない倉庫にしようと、24時間365日会社を回しています。
緊急性の高い商品の場合でも「できない」とは言わず、お客様の要望に応え続けてきました。
今ではお客様から「なにかあったときのライフポーター」と言っていただけるまでに
なりました。

東日本大震災を通して感じた物流の必要性

2011年3月11日の東日本大震災で我が社のある舞浜も甚大な被害を受けました。
地盤沈下の被害が大きく、舞浜も被災地と呼ばれました。
しかし、物流業界に携わるものとして職種としての任務を遂げようと
当日の夜から営業を行いました。
救援物資を自社の倉庫にできる限り集め、チャーターをかけ発送しました。
あの震災で日本の物流のすごさを多くの人が実感したと思います。
そんな物流業界という奥深い世界へ若い人にどんどん入ってきて欲しい。
そのために物流のイメージアップをし、職種としての地位を高めていきたいです。

社員が誇りを持って働けるような会社へ

我が社は創業してから日が浅いこともあり、社員の平均年齢が約28歳と
社員年齢が若い会社です。
私自身若者が好きなので社内ベンチャーを常に募集しています。
我が社では仕事を通じてお客様の経営のノウハウを勉強することができます。
そこを利用し、こういう通販をやりたい、こういう店がやりたいという人には
事業計画を提出させ、応援しています。
直近では我が社の女性社員がアパレルの通販を始める予定です。
また、未だに世間に理解されない物流業界で働いてくれている社員には
給料面や福利厚生を充実させることで誇りを持って働いてもらおうと努力しています。
それもこれも「大学を出て物流なんて」という今のイメージを壊したいという
想いから行っています。

学生へのメッセージ

どんなことにもチャレンジして欲しいですね。
人生では経験した分、苦労した分が必ず帰ってきます。
それに加えて興味を持つことが大切です。そして興味を持ったら挑戦する。
私から言わせていただければお金がない、時間がないというのは言い訳だと思います。
興味を持って「良いな。」と思ったら絶対に体験するべきです。
それが嫌だったら辞めればいいんです。

私には自分自身に言い聞かせている五省という考え方があります。
簡単に言えば人が生活していくなかで後悔をしないようにという考え方です。
そのようなことを思って日々生活していますが、人間は誰だって褒められたいし勝ちたい。
そこで私が学生の皆さんにお伝えしたいことは【勝てば官軍負ければ賊軍】ってことなんです。
私は剣道をやってきたことで特にその考え方が強いのだと思います。
勝てば評価され、変わる。負けた人は何をしても聞いてもらえない。
ぜひ皆さんにも勝つということにこだわってほしいですね。