JESCOホールディングス株式会社 代表取締役 柗本 俊洋


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代表取締役 柗本 俊洋

JESCOホールディングス株式会社 代表取締役 柗本 俊洋

代表取締役 柗本 俊洋

JESCOホールディングス株式会社
設立 2004年
事業内容
  • 電気設備、無線設備、移動体無線設備、原子力・
    RI設備、電気・空調・衛生設備
  • デジタルインカム製造・販売、監視映像システム、
    映像・音響システムSI
  • ソフトウェア開発、大型映像装置のSI及びレンタル、
    ITシステム開発、海外事業
会社HP http://www.jesco.co.jp/

両親の反対を振り切って<就職>の道へ

私の出身は奈良県の吉野です。“吉野の千本桜”で有名な、吉野山の麓に生まれて、
家業は林業・いわゆる材木商でした。そこの三男として育ったので、親の心情としては
「いずれは家業の一翼を担って欲しい」だったのですが、私自身が重量のある木材を
持つことが好きではなく「継ぐ」気はありませんでした。

「継ぐ」よりも「独立」の志向が強かったんです。
同じ仕事なら、エレクトロニクスの方が好きでしたし、将来性を感じていました。
中学校を卒業後、電気を勉強するために奈良県内でも当時珍しかった工業高校に入学
したのも、その影響があったからだと思います。当然、その後の進路を考える時期に来た
時に「電気系の大学へ」が順当でしたし、進学は親の希望でもありました。

ところが、私が選んだ進路は<就職>。もちろん、一時期は進学を目指したことも
ありましたが、大学で学んでも「現実を生きるには役立たない」と思え、
それこそ親の反対を押し切って、就職をしました。

「人の痛みを知らない人間は経営をするな」

高校卒業後の18歳から6年半サラリーマンを経験し、いよいよ独立をしようと
父親に出資の依頼も含めて話に行ったときのことでした。
父親は「お前はサラリーマンで少しくらい成功しただけ」と厳しい言葉を口にしました。
「経営とはそんなに易しいものじゃない。万が一、会社を潰すことになれば、社員だけで
なく、仕事に関わる全ての人に迷惑を掛ける。人の痛みを知らない人間が経営なんて
するな!お前は“商い”を知っているだけで、経験はしていない」

と今にして思えば、経営者として辣腕を振るってきた経験に裏打ちされた言葉です。
「まず、3年間の丁稚奉公で耐えられたら、出資をしてもよい。」と約束を取り付けて、
早速実行に移しました。この3年間は、自分の人生において大いに勉強になりましたし、
とにかく働き詰めでした。正月の二日しか休まないほどでしたから、当然独立資金も
貯まりますよね。この結果が認められて、昭和45年に独立起業をしました。

社会インフラの基幹をなす仕事を目指して

ところが、起業して間もなく問題に直面しました。
当時、電気は日本経済の成長には欠かせない、社会インフラとして重要なカギを握っていました。

ところが、私が前職で身に付けたのは<無線>に関わるもの。
これでは仕事にならん!と、私はさらに別の電気設備工事会社に修行をすることに。
独立起業を目標に一緒にやってきた仲間と、合流できたのは1年後の昭和46年のことでした。
この時、28歳。5名で始めた会社なんです。

「近頃の若者は…」と覇気がないのを責めるのはナンセンス

今の日本は、メリット<デメリットの時代です。
私が起業した時代は、日本経済成長期でどんな分野で仕事を起こしても、
上り坂の時代でしたが、今では終身雇用=安定の構図は崩れ、サラリーマンで勤めていても
何時クビになるか分からない不安要素が多い時代です。
一刻も早く、こんな時代から脱却しなくてはいけないのですが、
一方で元気のない若者を責める風潮には私はナンセンスだと感じているのです。
「今の若いもんは…」と一概には言えない。もし、自分が今20代になったとしたら
「3年間丁稚奉公」なんて、とてもじゃないけど出来ません。それが許された時代に
いられた幸運を、現在の厳しい状況に当て嵌めても意味がないのです。

しかし、その中にあっても勇気を持って決断した人が、失敗した時の受け皿の構築は
必要です。日本では「事業の失敗=地獄」というイメージの通り、銀行融資ひとつにしても
中小企業は個人保証を要求されます。会社が潰れたら、自身も立ち行かなくなってしまう。
これでは、再出発しようにも身動きすら取れません。けれど、若い頃の失敗は、
人生のひとつの節目。逆に何の失敗しない人間こそ怖いと私は思います。

情熱×責任×覚悟を持って挑むとは何か?

当社は、1972年3月東京電力第一福島原子力発電所格納容器L/Tに進出もしました。
日本経済が大規模な工業化と、それに伴う発展に比例して天然ガスや石油などの
天然資源だけに依存出来ないのは、誰の目にも明らかでした。
緻密かつ情熱・責任・覚悟を挑んで取り組んだ発電所が、今回の震災でこうした
事態になってしまったのは、本当に残念ですし、悔しい。今なお、故郷からの避難を
余儀なくされている福島県の皆様の気持ちを考えると、つらく歯がゆい思いでいっぱいです。

しかし、日本の電力35%を賄う原子力が、今の日本を支えているのも事実です。
全てを化石燃料に頼れば、費用となって国民に跳ね返ってきてしまいます。
新規の原発開発などは、現状とんでもないことですが、今ある原発を如何に安全に稼働させ
維持をしていくのか?色々発言する人たちは、自らの言動に責任を持たなくてはいけません。
全ての原発を止めてしまったら、個々の家庭生活を維持できても、企業・経済は
現状を維持することは到底不可能でしょう。それは、日本人が今の文化的な生活を
捨てることが出来るのか?その命題を突き付けられているのと同義なんです。

女性のパワーこそが日本を復活させるカギ

就活に関して、私がアドバイスしたいのは
「女子学生の皆さん!海外に出て大いに頑張るように!」ということ。
今の時代を牽引しているのは女性です。男性には寛容の精神が大事と、
昨今言われていますが、あらゆる場面において女性がリードしている部分があるのは否めません。
女性が元気に、どんどん海外に進出していけば、男性諸君の目も覚めるはずです。

まして、経済においてはグローバルな視点が求められているのだから、
言語能力も含め、海外に目を向けることを避けては通れません。
当社もベトナムへ進出をしましたが、その国の人々と一緒に会社を創り上げ、税金も納め、
配当は日本にフィードバックすることが必要だと考えています。

ですから、語学は仕事をするツールとして必須なのです。アジア圏の大学卒なら、
殆どが英語を話せる時代ですから、「苦手だ…話せない…恥をかきたくない…」
なんて考えていたらダメなんです。
自分で頑張って働いて生活をするという意識を持ち、覚悟を決めて自身の人生を
切り開いていって下さい。

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