副社長 春木 磨碑露

株式会社三春情報センター 副社長 春木 磨碑露

副社長 春木 磨碑露

株式会社三春情報センター
設立 1977年2月
事業内容
  • 不動産売買・賃貸仲介
  • 注文住宅建築
  • 住宅リフォーム・エクステリア
  • ライフプランニング・各種保険
  • 不動産管理・投資
会社HP http://www.319.jp/

子供の頃から「会社を日本一にしよう」と決意

私は横浜生まれの横須賀育ち。
昔から凝り性で、何かをやり出すと奥深くまで追究するタイプです。
残念ながら学問というものに対しては魅力を見出せませんでしたが、
その分、他方面で様々な‘生’の経験を積んできたという自負はあります。

昔から好奇心に加え信念も強く、自分の父親が会社を経営している事がわかった小学4年生の頃に、
「父の会社を日本一にしよう」
と思ったことを今でも覚えています。

高校を卒業後、簿記専門学校で税理士学科を学び、
資格取得した後に「自分の居場所はここではないな」と感じ、3年で中退。
これからの道を考えた時、もともと英語に強い興味を持っていたため、
横浜の米軍基地近くにある外国人向けのバーでアルバイトをする事にしました。
そこで外国人とたくさん触れ合い
「海外へ行きたい。英語を学びたい」という思いが強くなり、知り合いのいるハワイへと飛び出たのです。
当初は3ヶ月程度の滞在予定でしたが、現地インストラクターを指導する職についたため、
気付けば1年もの月日が過ぎていました。
そのハワイから更に飛び立ち、計2年間、世界約20カ国を巡ったのです。

サービス精神に開眼後、帰国

海外の経験で、私には忘れられない出来事があります。
それは、フィンランドのレストランに一人で入った時の事です。
そのレストランでトナカイの肉料理を勧められたので、注文し、食べていた時に、
あるウェイトレスが、
「お味はどうですか?」「焼き加減はいかがですか?」「ワインはこれがいいですよ」
と、何度も私に声を掛けてくれたのです。
その物腰が自然で温かく、ホームシックにかかっていた私には、言葉で表せないほど感激しました。
「本当のサービスというのは、こんなに感動を与えるものなのだ」
と、目から鱗が落ちるような体験でした。

私はこのウェイトレスに比べたら、人間的にも社会人的にもまだまだ勉強が足りないのだと気付かされました。
その経験がキッカケとなり、仕事に限らず、プライベートで誰かと関わる時も、
私は常に相手を喜ばせたいという気持ちを持っています。

その後、24歳で帰国。
父親の会社以外に就職するという道もありましたが
「他社の色に染まったり、真似事をしたりしてもしょうがない」という考えのもと
「この会社を日本一にする」という夢を成し遂げるべく、現在の会社に入社したのです。

お客様に喜んでいただきたい一心で

強い想いで入社したものの、苦悩の連続でした。
というのも私には、不動産に関する知識がなく、
また、地図が読めず、物件の案内人としては致命的という二重苦だったのです。

ただ、海外で学んできたサービス精神を体現する為にも
「お客様に喜んでいただきたい」という情熱だけで、
様々な方法を模索しながらがら必死に働き続けました。

その結果現在では、構造や家賃、税金といった情報だけでなく
「お客様はその物件で、どんな事をしたいのか」といった所まで突き詰め、
数ある物件の中から、どうしてそこをお勧めするのかといった事を徹底的に説明し、
ライフスタイルを提案できるまでに自分を高める事が出来ました。

営業結果的にも、入社して1ヶ月目で、目標営業利益30万円を上回る100万円を達成。
感動や感謝をたくさん経験してきたからこそ、それが仕事に生かされたのだと思います。

最初の2年間は賃貸物件の部署に、不動産売買の営業部を9ヶ月、
それから経営企画室に約2年間と様々な立場を経験させて頂きました。

その後、社内で認めらるようになり、
本社営業チームのマネージャーに任命されました。

感謝の心を再確認した、人生の転機。

ただ、全て自分の力でここまで来たとはまったく思っていません。
経験不足ながら、マネージャーを務めてこれたのは、周囲の協力があったからです。
その事に深く気付かされたエピソードがあります。

会社の設立30周年記念日に、社員やその家族とのハワイ旅行が企画されていました。
そこで社員代表として挨拶を述べる予定だったのですが、体を壊して参加を断念。

熱が10日続いた後、熱が下がっても左足が動かず、
全身検査や骨髄注射などを打つ治療の日々。
人間はそのような環境にいると、
落ち込み気味になり元気が出てこないものです。

そんな時に、ハワイから電話がありました。
当時社長であった父親が、
「磨碑露さん、あなたの周りにいる全ての人に感謝しなさい。
そしてあなた自身の体に感謝しなさい。髪の毛から足まで、身体の部位一つ一つに
“ありがとう”と言いなさい」
と伝言をもらったのです。
父の伝言を実行してみると、
一人ひとりに「○○さん、ありがとう」と言っている内に涙が溢れ出て止まらなくなりました。

病気のおかげで感謝する気持ちや
「自分は何のために生きているのか」といった存在意義、今までの「慢心」に気付く事が出来たのです。
そして、いつも自分を支えてくれている家族や社員を幸せにすることが私の天命なのだとも感じました。

朝のゴミ拾いから始まる‘気付き’

当社新入社員の一日は、毎朝15分間のゴミ拾いから始まります。
もちろん地域貢献という意味もありますが、一番の目的は‘気付き’です。
表面的には綺麗に見えても実は汚れている。
その気付きから、人間的に成長してほしいとの想いで、
このゴミ拾いはスタートしました。
また、株式会社三春情報センターが社会に存在する理由や経営理念、
目的を知る研修も徹底しています。

「真・善・美にのっとった格調高い本物の人間づくり」
「総合生活産業を目指す」
「社会の繁栄と豊かさと幸せに貢献する」

この考えの本質を理解した人は、
仕事の伸びも断然変わってきます。

企業にとって利益は重要です。
しかしそれだけを追究するのではなく、
利益が社会を善くするサイクルの一つにならなければなりません。

お金の稼ぎ方や使い方に関しても
「お客様善し、自分善し、第三者善し」の『三方善し』の重要性を日頃から社員に伝えています。

弊社は現在、不動産売買や賃貸の仲介、建築だけでなく、
ガーデニング、リフォーム、保険、救急時のサポート等、多種多様な事業を行っています。
海外事業部では中国支社を設立、今後はイタリアにも展開予定です。
これらも全て、お客様からの要望に応えてきた結果だと感じています。
今後もあらゆる面からお客様の喜びや幸せをサポートしていきたいですね。

人生観や仕事観を追い求めてほしい。

弊社では毎年会社説明会を行っていますが、
アンケートを見ると、ほとんどの人達が「仕事」と「人生」を分けて考えているようです。
私は、その2つが同じモノだと考えています。
人生に仕事があって当たり前。
ただ、プライベートを仕事漬けにせよという事ではありません。
考え方の観点でその2つは同義語なのです。
これは働いてからしか得られないモノかもしれませんが、
この言葉は忘れないでください。

会社の理念が社員みんなの人生観になり、
それぞれの子孫へと広がっていきます。
そういう意味では、
企業経営者としての責任は重大であると認識しています。

会社説明会の際に、必ず最後に言うのが、
「自分の人生観と仕事観を追い求めてほしい」という事。
迷っていてもいいから、
「なぜ働くのか」「なぜ生きているのか」
という問いに、ちゃんと向き合ってほしい。
私も、若者とともに一緒に考えていきたいと思っています。
それが、結果的に会社を、そして社会全体を善くしていくはずですから。
どうぞ自分の人生観や仕事観を見出し、
妥協しないで突き進む、一流の人間になってください。