株式会社日本ネットシステム 代表取締役社長 市川 博子


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代表取締役社長 市川 博子

株式会社日本ネットシステム 代表取締役社長 市川 博子

代表取締役社長 市川 博子

  株式会社日本ネットシステム
設立 1998年
事業内容
  • 受託開発
  • 技術者派遣
  • パッケージ販売(保育所向け予約システム、
    学校向けネットワークコミュニケーションシステム、携帯E-ラーニング)
  • 教育機関向けシステムコンサルティング事業
会社HP http://www.nnet.co.jp/index.html

知的財産から産学連携の分野まで

大学では理工学部でセラミックスの研究をして、修士課程を含めて6年間在籍していました。

その後、電機メーカーに就職し、知的財産部で10年間働きました。
入社してからは特許法や著作権法など法律的な知識を業務と並行して自主的に勉強をしていました。
半導体デバイス関連技術を中心に、自社特許の権利化やライセンス交渉などの実務を行いながら10年間勤務し、
半導体関連の知財は、誰よりも詳しくなっていました。

転機となったのは、1999年の産業活力再生特別措置法の制定でした。
この法律の制定によって、日本の大学が知的財産を取得して特許等の権利を取ることが可能になりました。
その後、出身大学にも知的財産を管理するセンターが設置されたのを知り、
母校の知財を立ち上げるのは自分しか居ない!という思いから、大学に転職しました。

大学では8年間勤務し、産学連携、知財の権利化、企業ライセンス、
大学発ベンチャーのコンサルティング・実務支援をしました。
最後の2年間は特定の学部の研究を支援するセンターで、
ITや環境関連の産学連携に特化して仕事をしていました。

日本の大学で、知財を新たに管理するようになり、企業における知財管理と大きく異なる点は、
大学は取得した知財を自ら(ビジネスとして)実施することは無く、企業等へライセンス(技術移転)するか、
大学発のベンチャーを起業して、初めて価値が出るという点です。
その意味で、自社技術を守るために知財を管理する、企業向けの既存の知財管理システムでは、
大学の知財管理は、全く対応出来ませんでした。

そこで、大学で使用可能な知財管理システムを一から開発して、他大学にも販売し、
その後システム自体を企業にライセンスしました。
知財管理システムの特許出願もして、現在は、個人の権利となっています。

自分が困ったからこそ

大学での勤務時代に、私自身も大学発ベンチャーということで、
双葉教育株式会社という教育会社を設立しました。

メーカーに勤務していた頃に結婚をして、二人目の子どもが小さかったのですが、
幼稚園後に預けられる場所がなく、上の子供が通っていた幼稚園の元園長先生に御協力頂き、
幼稚園が終わった後に預けられる認可外保育所を始め、1年後には双葉教育株式会社として法人化しました。

双葉教育株式会社では、アフター幼稚園・学童保育の一貫保育を行う「ふたばクラブ(麻布会)」という保育所と、
幼稚園受験・小学校受験の「麻布会」という幼児教室を経営しています。
どちらも、子育ても仕事も人一倍頑張っていきたいという働くお母さんを徹底的に支援することを目的としています。

「ふたばクラブ(麻布会)」では、保護者向けの会員制サイトを活用しており、
こちらのサイト管理は、当社が行っています。
乳児は昼寝時間が長いので、保育スタッフが個々の連絡帳に保育の内容を記載する時間を確保することが容易ですが、
学年が上がってくると、保育時間中に個別に丁寧な記録をすることは保育の妨げとなってしまいます。
これまで連絡帳などで行っていた保育報告を、インターネットで行い、
保育内容をより充実することができ、フルタイムで働いている保護者の方も情報共有がしやすくなっています。

私自身が仕事と育児の両立を頑張っている身でもあるので、
同じような立場の保護者の方に反響があり、とてもやりがいを感じています。
システム会社の経営者が保育所や幼児教室の経営も行っているのは、とても珍しく、
保育現場に即して「痒い所に手が届く」開発が可能なため、
幼稚園・保育所向けのシステム開発には特に力を入れています。

改革の途中

大学での仕事を退職してから、父が社長をしていた当社の取締役に就任しましたが、
父の高齢や体調不良もあって、2009年に当社の社長に就任しました。
リーマンショック後の、当社でも創業以来最高に大変な時期での交代でした。
中途半端な改革では、確実に潰れるだけだと考え、多方面の改革を全て並行して進めました。
役員削減、役員交代、本社移転、自社製品開発、新規の顧客開拓等を進めながら、社内の教育研修にも力を入れました。
システム開発受託においては、担当者の受け答えの心象も、契約獲得の重要ポイントの一つであると捕え、
マナー研修やプレゼン練習、面接練習などを全社員に行いました。
新規案件の打合せの前には、該当社員全員に私が事前練習を行い、
指摘の多かった社員には、何度でもやり直して厳しく指導しました。
展示会出展も、社員の自己研鑚として有意義でした。

また、新規の顧客開拓には、客観的な評価が重要であると捕え、
プライバシーマークの取得準備を進めつつ、IPAの資格取得に力を入れ、
合格者には資格手当を支給し、全社ミーティングでは合格者が前に並び、
挨拶の後全員の拍手でお祝いするようにしました。
実際スペシャリスト資格保持者は、それまで一人もいなかったのですが、この2年間で、6人に増えました。

受託業務に関しては、技術部を大きく5つのグループに分けて、
各社員がより有利なキャリア形成を目指せるように受託先・派遣先を探しました。
当社のロゴとキャラクター入りの金太郎飴、キャラクターマーク入りのランチバッグなど、
かわいい販促商品も作成し、特にランチバッグは、社員が印刷してアイロンプリントし袋詰めも行いました。

社内開発では教育分野に力を入れ、携帯E-ラーニング『Mobile Coach』では、
日本初の幼児教室の携帯公式サイト『幼小受験の麻布会』を開設し、
また、幼稚園・保育園向けクラウドサービス『ねっこみゅ』は、日経新聞に掲載され、
近隣の保育所・幼稚園・小学校PTA等に御利用いただいています。

若い社員が少しでも愛社精神を持てるよう、社是として「迅速・健全・感動」を掲げました。
契約先会社に常駐する社員も多いため、社員同志の仲間感を特に大切にして欲しいと考えています。
人生の中でめぐりあうことのできる限られた人間の中でも、
共通の目標に向かって長い期間を、共に頑張りあうことのできる貴重な「仲間」であると、
互いに意識し、励まし合い、支えあって欲しいと考えています。
社員の団結力が、「この会社に勤めて本当に幸せだった」と思える会社を築いていくと考えています。

希望を実現させるために道を切り開く

就職活動中の学生さんには、何がなんでも、これをやりたい!という強い希望を持って欲しいです。
希望を叶えるために、がむしゃらになって一生懸命努力している若者に対して、
どうにかして、それを叶えてあげたいと思う経営者は、結構多いと思います。

逆に、「なんでもやります」「なんでもいいです」という学生さんを見ていても、
なかなか採用したいという気持ちにはなりにくいように思います。
やりたい内容が、たとえ学生視点でしか捉えられていなくても、熱意や必死さには心を動かされますし、
特にベンチャー企業の社長は、そういった熱意のある学生を採用したい人が多いです。

採用枠がない会社でも、「どうしてもやりたいことがあるんです!!」と果敢に挑み、
無い枠をこじ開ける位の執念で、自分から道を切り開いていってほしいです。

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