代表取締役 平渡 淳一

株式会社インターブレインズ 代表取締役 平渡 淳一

代表取締役 平渡 淳一

株式会社インターブレインズ
設立 2002年10月
事業内容
  • “元祖鶏ちゃん焼きの店”「ねじべえ」運営
  • “とうがらし料理”「赤ちり亭」運営
  • 「赤ちりらぁ油」「塩ちりらぁ油」「塩プリン」等の物販販売
  • 飲食店のコンサルティングサービス
会社HP http://www.interbrains.co.jp/

留学を途中で断念した悔しさから自立を決心

少年時代を振り返ると、中学生までは超優等生でした。
成績はオール5で、テストもほとんど100点。
高校生時代は、ちょっと弾けてしまって遊びましたが、
2年生の後半からは、受験のための計画と目標を立て、
勉強に集中する毎日を送りました。

大学時代の一番の目標は、英語をマスターすること。
そのためには大学生のうちに留学をすべきだと考え、
様々なアルバイトをして費用を貯めました。
メインは、塾の英語講師や家庭教師。
これは、どうせ稼ぐなら英語に関わることをやれば、
留学準備にもなると考えたからです。
それと、お金がかからない「ラジオ英会話」も利用して
英語の勉強をしました。

そして大学3年生を終えてから休学をして、
カナダに留学をしました。
しかし途中でお金が尽きて、1年も滞在できませんでした。
その時はとても悔しかったですね。
やりたいことがあるのに、お金がなくて断念するしかない。
なんだかんだ言っても、お金がないとダメなんだ。
この時の思いが、自分でお金を稼ぐために
将来は必ず起業するのだと、私を奮起させたのです。

海外に関わる仕事を求めて、転職を重ねた時期

就職活動の際には、自分なりにポイントを絞って、会社を探しました。
まずは、海外で活躍できる可能性があること。
今は小さくても、将来的な成長が期待できること。
そして、30歳までには自立することも視野に入れていました。

実は私は、大手都市銀行からの内定は蹴ったんです。
周りには驚かれましたが、蹴った理由は、
支店長になるまでに25年はかかると分かったから。
30歳までに自立するためにも、銀行は断りました。

新卒で入ったのは、医療機器の販売や輸出をしている会社。
最初は営業から始めたとしても、
頑張れば海外で働くチャンスもあると考えたのです。
しかし実際には、海外業務に就くのは難しいと分かり、
その会社は辞めました。

その後も、海外関連の仕事をするために、
いくつかの会社で働きましたが、
いずれもチャンスは巡ってきませんでした。

こうして転職を重ねた結果、海外で働くことは諦めたのです。
自分の力ではどうにもならないな、と。
そして、このままではダメになってしまうから、
きちんと仕事をして力をつけようと決心をしました。

新規事業の立ち上げを通して力をつけた20代後半

気持ちを新たにして入社したのが、(株)ベンチャー・リンク。
25歳の時でした。
ベンチャー・リンクでは、様々な新規事業の立ち上げをして、
多くのことを学びました。
本当によく働いたと思いますよ。
ただ、新規事業というのは原資がないから、
頑張ってもそれほど給料は上がりません。
それでもゼロから作り上げていくので、確実に力はつきます。
大きな部署の方が給料は上がっていきますが、
何から何まで自分でやって力をつけていく方が、
将来の起業のためには役に立つと考えました。
だから、今は時間に投資しているんだ、
給与の細かい額は気にせずに力をつけるんだ、
そう思いながら一生懸命に働きました。

多くの新規事業を立ち上げているうちに人脈も広がり、
28歳の時に、ベンチャー支援などを行っている会社に
社長として引き抜かれたのです。
ところが、その会社の内情はボロボロでした。
実質的に債務超過でお金はないし、ビジネスモデルもない。
普通ならどうにもならない状態でしたが、
そこで役立ったのが、新規事業を立ち上げていた
前職での経験です。
ゼロベースから投資をせずに稼ぐという方法で、
2年間で売り上げを3倍にまで伸ばしました。
この「マイナスからプラスに変える」という経験を通して、
さらに力がついたと思っています。

「リアルコンサルティング」が当社のポリシー

雇われ社長として働いていたのは、「衣食住遊」といった
ライフスタイル関連の会社だったのですが、
ちょうど外食バブルの時期で、飲食関係のお客様が
かなり多かったんです。
その中で仕事をしているうちに、私の中では
「飲食業の本部機能代行」というビジネスモデルが固まり、
それが起業へとつながりました。

まずは、多店舗展開をしたいと考えている飲食店がターゲットでした。
多店舗の仕組み作り、加盟店や物件の開発などの
コンサルティング、店舗管理の代行など、
様々なサービスを提供しました。
そして起業して4期目で売り上げが1億を超えたのをきっかけに、
店舗経営もスタートさせました。
実際に店舗を展開していくのは、起業時のテーマでもありました。
「既存のチェーンに代わる新しい仕組みを作ること」に加えて、
「リアルコンサルティング」をしていきたいとも考えていたのです。
コンサルティングサービスを提供するにあたっては、
自ら店舗やチェーン本部をやらないと説得力がありません。
つまり、自分たちの成功例をノウハウとして提供する、
これが「リアルコンサルティング」です。

「日本を元気にすること」、それが我々の使命

当社の経営理念は3つ。

1 飲食店を通じて日本を元気にする
2 クライアント企業様に対する問題解決業を目指す
3 飲食業界に関わる方の自己実現に貢献する

起業は、2番目の「問題解決業」から入ったと言えます。
コンサルティングによってお客様の問題を解決していくことです。
やがて我々も店舗展開をすることで、より具体的に解決策を提供する
「リアルコンサルティング」へとつながっていきました。

そして、店舗に来るお客様が増えて、皆が飲んで
元気に帰っていくのを見て、「居酒屋はいいなあ」と
感じるようになりました。
これが、「日本を元気にする」という1番目の経営理念です。
私は、飲食業というのはレジャー産業であるとも思っています。
飲食を通じて楽しみたいというニーズがありますから。
そのニーズに応えるために、大衆向けのプライスゾーンで、
楽しく飲み食いできる店舗を増やしていきたいですね。

3番目の経営理念、「自己実現への貢献」とは、
夢を持って働いている人を応援したいということです。
独立したい、オーナーになりたい、あるいは全く別の夢、
例えば役者になりたいなど、どのようなことでもいいのです。
やりたいことや夢を持っている人の自己実現に、
我々のビジネスを通じて貢献していきたいと考えています。

今後のビジョンとしては、まずは2015年までに
国内で100店舗を目指します。
それから、海外進出も積極的に行っていきます。
具体的には、海外5都市に20店舗が目標。
カナダのトロント、バンクーバー、モントリオールや
アメリカのニューヨーク、それと中国にも出店したいですね。

将来的には、ホールディングスにしたいと考えています。
インターブレインズは経営管理機能に特化して、各事業部をそれぞれ別会社にしたい。
そして新規事業をインターブレインズの中で育てて、
それらもどんどん別会社にしていく。
これは起業した時から抱いているビジョンでもあります。

学生へのメッセージ

やりたいことに、どんどん挑戦してほしいですね。
どうも頭でっかちになっていて、一歩を踏み出せない子が
多いような気がします。
若いうちは失敗できるのですから、挑戦していきましょう。

今の韓国や中国の若い子たちは、向上心が高くて
ものすごい勉強していますよ。
そして、「将来は偉くなって出世するんだ」とギラギラしています。
あのエネルギーを見ていると、このままでは
日本は海外との競争には絶対に勝てないと思いますね。
もっと若い子たちが立ち向かっていかないと!

だからやりたいことがあったら、どんどんチャレンジして
頑張ってほしいと思います。
人生は一回しかないのですから、これは本当に大事なことです。