代表取締役社長 佐藤 望

株式会社メディカ・ライン 代表取締役社長 佐藤 望

代表取締役社長 佐藤 望

株式会社メディカ・ライン
設立 1994年9月
事業内容
  • 大型医療機器のコーディネート
  • 医療機器・医療材料販売およびメンテナンス
  • 新規開業支援
  • 調剤薬局経営
  • 医業経営コンサルタント
会社HP http://www.medicaline.co.jp/

工学部出身ながら「技術よりも営業力で勝負しよう」と転職

子どもの頃から、両親が商売をしている姿を見て育ちました。
しかし、当時は「商売人の子」というとあまりよいイメージがなかったこともあって、
大学では工学部に入り、専門職に就こうと思っていました。

大学卒業後は大手製薬会社に入社し、工場に勤務。
しかし、1年目で「優秀な技術者にはコミュニケーション能力も必要。
今度は人と接する仕事で勝負したい」と思い、営業の仕事を志すようになりました。

そして、25歳で転職。
ある製薬会社が、セールスエンジニアを募集していたので応募したのです。

私が担当したのは、昭和56年に開発された炭酸ガスレーザー手術装置を、
脳神経外科医に広めるという業務。
病院の手術室に装置を持ち込み、
脳神経外科医と一緒に手術室に入って手術のサポートをしながら
販売活動を4~5年ほど行い、その装置は全国で使われるようになりました。

会社の挑戦心と脳外科医の情熱に感化され、起業を決意

当時勤めていた製薬会社は、
医薬品の輸出入で高い利益が上がっていたにも関わらず、
医療機器の開発という新しい分野に力を入れていました。
MRIを日本で最初に輸入したのも同社です。

当時の社長には、恵まれた環境にありながら、新しいものに挑戦し、
今までにないことをしようという気概がありました。
その発想と情熱に感化され、私も「起業したい」と思うようになっていきました。

また、脳神経外科の医師たちと一緒に仕事をするうちに人生観を変えられたのも、
起業を志したきっかけです。
当時の脳神経外科の手術は、丸1日以上かかるものも多く、非常にハードでした。
また、24時間体制で緊急性も高く、常に気の抜けない仕事です。
その割にはそれほど高給でもないのにもかかわらず、
家庭も休みも犠牲にして仕事に打ち込む医師たち。
彼らの、患者を救いたいという情熱と、
脳という未知の世界に挑戦したいという意欲にも刺激を受けました。

力試しのための転職を経て、目標通りに49歳で起業

この頃には「50歳までに独立しよう」と考えていました。

そして、まずは外資系の大手電機メーカーに転職。
当時その会社は、MRIやCTスキャンなどの、
大型医療機器の世界3大メーカーの一つでした。

転職した理由は、別の会社で仕事することで、
今までのお客様は自分についているお客様なのか、
それとも会社についているお客様なのかを確認したかったからです。
また、違う機器を扱っている会社で、
自分が通用するかどうか試してみたかったということもありました。

その後、8年の勤務を経て、49歳の時に起業しました。

「医療業界で働く」ことの意味とは

弊社の目的は、医師をサポートすることによって、患者さんを救うこと。
また、医療機器を販売するだけでなく、
患者さんを優れた医師に紹介することで救う活動も行っています。

医師不足の状態が続く中、人材を有効に活用して、
一人でも多くの人を救える環境を作ることが、私たちの使命だと考えています。

だから、一緒に仕事をしたいのは、「医療業界で働く」ということの意義がわかる人です。
商品の到着が遅れて手術ができないことや、
医療機器が故障して患者さんが亡くなることもあるかもしれません。
そんな、「命に関わるものを扱っている」「命に関わる仕事をしている」
という自覚が強く求められる仕事なのです。

年商100億を目指し、日々挑戦

私のモットーは「挑戦心を持つこと」。
「挑戦心がなくなったら終わり」「日々挑戦」だと思っています。
毎日が業界への挑戦であり、自分への挑戦なのです。

そして、目標を持つことも大切にしています。
弊社は現在、年商52億。
設立したばかりで一人でやっていた時は、
50億なんて夢物語でしたが、次の目標は100億。
自分の口から出たことは必ず実現すると信じて、挑戦を続けています。

人生は、自分が思ったようにしかなりません。
自分が「こうしよう」と思ったらそうなります。
社長になろうと思ったらなれるし、トップ営業マンになろうと思ったらなれるのです。

また、何か問題が起こった時、人のせいにするのではなく、
自分の問題としてとらえ、自分に責任があると考えることで、自らを伸ばすことができます。

そして、人より一歩秀でることを目指すことも大事。
日本人は「みんなと横並びでいい」という人が多いですが、
よその国はそうではありません。
それでは、これからの世界で後れを取ってしまいますよ。

苦しい時は試されている時、自分の実力がついている時

私はまだまだ若輩者なのでおこがましいですが、
人は修羅場をくぐってこそ初めて成長できるのだと思います。
自分の経験したことでないと、絶対にノウハウは身につきません。
本で読んだことやインターネットで得た知識では、いざという時に出てこないのです。

私自身、会社を立ち上げる時に資金面などで苦労したことが非常によい勉強になり、
今の仕事に役立っています。
これが、人のお金で、何の苦労もなく起業していたら、商売はうまくいかなかったでしょう。

受験に失敗して浪人したり、留年したりするのも同じ。
周りの人のようにスムーズにいかないのは、自分が試されているのであって、
その経験が後で必ず生きてくるのだ、という自信を持ってください。
苦しんだことは、絶対に自分を成長させます。

仕事は修行の場。理不尽なことを乗り越えた時に成長できる

仕事は修行の場です。
仕事で辛いことがあっても叱られても、
全部自分に返ってくるのだと考えれば、常に挑戦しようと思えるはずです。
お金はその挑戦の結果としてついてくるもの。
自分で勝ち取ったものは、決してなくなることはありません。

社会に出ると、理不尽なことだらけです。
正論が通じず、白いものも「黒」と言わないといけないこともあります。
その悔しさをバネにして、「白」と言えるように鍛えられていきます。
理不尽なことを乗り越えた時に、人は成長できるのです。
それこそが仕事の醍醐味だと思います。