代表取締役 大西 利佳子

株式会社コトラ 代表取締役 大西 利佳子

代表取締役 大西 利佳子

株式会社コトラ
設立 2002年10月
事業内容
  • 金融業界を中心とした人材紹介事業
  • 経営幹部、経営管理業務(ファイナンス、人事など)を中心とした人材紹介事業
会社HP http://www.kotora.jp/

下積みは若い時にしかできない経験

新卒で就職をする際に銀行を選んだのは、
当時大企業というのは新卒でしか入ることのできない場所だったからでした。
元々起業したいとは思っていたのですが、まずは大企業の中でで様々なことを学び
将来的にベンチャー企業が自分には合っていると思った時には、
方向転換をしていこうと考えていました。
私の周りで会社を継ぐ立場にあった人たちが銀行へ入社していくという事実も
影響していたかもしれません。
私自身の考えとしても、若い時でしか下積みというのは経験できないと思っていましたし
その時の社会から与えられる役割というものを存分に果たすことが重要だという、
ポリシーのようなものは大きくありました。

働く中で、クライアントに対して良いことができればその対価として
お金を払ってくださるという仮説を持つようになりました。
その仮説に従って、お客様に自分がいいものだと信じるソリューションを
提供してお金をいただくということを自分自身でやっていきたいという思いが
直接の起業のきっかけになりました。
大企業という看板を失っての営業活動は大変だと助言をしてくださる先輩方も
いらっしゃいましたが、お客様にとって価値のあるものを自ら売るということを
どうしてもやってみたいという気持ちは揺らぎませんでした。

ニーズを探りながらの事業確立

会社を始める前に事業が確立しきれていたかというとそうではありません。
自分の中でこうではないかという仮説はありましたが、
仮説があたるということはほとんどないですから、
1つ1つ行動を起こしていきながら、こういったところにニーズがあるですとか、
こういった部分に価値があると判断されているということを探っていって、
走りながら事業を確立していったという状態でした。

ただ1つこだわりとしては、まず売上を上げて、その範囲で様々な工夫を行って
運営して黒字にしていくということはありました。
創業初年度からそのことは強く心がけていたので、赤字になったことはありません。
事業も様々ですから一概にはいえませんが、黒字にならなければ
やっていることが適当ではないのではないかと考えて
お客様のニーズを改めて探りながら、ニーズに合わせていくということは
大切だと思います。

スペシャリストとしてナンバーワンに

今現在は金融やコンサルタント、経営に精通した経営専門のスペシャリストの
人材をご紹介することが主となっています。
ある分野にとても詳しいスペシャリストがいてこそ、事業が付加価値の高い状態で
回っていくと思いますので、そういった経験量の多い優秀なスペシャリストの方々が
育っていける環境というのをサポートしていきたいと思っています。
特に金融業界にこだわっているというよりは、そういったスペシャリストの方の能力を
適切に評価して、経験に共感していくためには自然と我々が精通している金融業界が
中心となっているといった方があっているかもしれません。

ただ、これからはマーケットや保険などのリスクマネジメントの分野でも
専門性を高めてやっていきたいと思っています。
そして、強い目標としては各々の分野でナンバーワンになっていきたいという目標はあります。
企業様が求めている人材が用意できるかできないかというだけではなく、
人材コンサルタントとしてそこから一歩踏み込んだ提案等ができるような会社に
していきたいと思います。

社内のことでいいますと、今とてもいい状態で社内のコミュニケーションが
取れていますので会社を拡大しても、この状態をいかに維持していくか
ということに注力しています。
私たちは専門家の集まりではありますが、社内でも積極的で活発な
ディスカッションをしていますしその部分はこれかれも大切にしていきたいと思っています。
利益が上がればいい、仕事が成立すればいいという考えではなく、
いろいろな人間と協業してやっていく中でコミュニケーションを取れてこそ、
そこに喜びがあると思っているんです。

上機嫌であること、真摯であること

座右の銘としては、ブログにも書いたことがありますが
「もし道徳論を書くようなことがあったら、
私は『上機嫌』を義務の第一位におくだろう(フランス哲学者 アラン)」
ということをいつも考えています。
人は短い一生を生きていますから、その中でせめて毎日上機嫌で
日々過ごしていくということが義務と言えるくらい大切なことだと思っています。

また、心に残っている言葉としては、ドラッカーの言葉である
「真摯さなくして組織なし」という言葉があります。
例えば自分の仕事の失敗を言いたくはないという気持ちは誰にでもあると思います。
でも、それはやっぱり共有しなければいけないことですから、
言いたくないという誘惑に負けずにしっかりと組織の中で言葉にすることが大事だと思います。

表面的な理解で終わらせない

一緒に働く人には、自分の足で情報を稼ぐ行動力を持っていてほしいと思っています。
新聞の情報を鵜呑みにしたり、世間の大きな論調を鵜呑みにすることはよくないことですし、
総論で語れることというのはどうしても表面的になってしまいますから
本当の魂といいますか、具体的なものは細部に宿るということを意識してほしいですね。
自分の足で稼いだ情報から、その物事の真実の姿を立体的に理解していくことを
できる人と一緒に働きたいと思います。
私自身もその部分は非常に気をつけていまして、社長になった今でも
実際にお客様のところにいって積極的にお話を伺うことで、
社内にある情報を正しく判断することを心がけています。

一所懸命に生きてほしい

「一所懸命」という一生懸命の語源にもなっている言葉のように、
1つのことを精一杯突き詰めてほしいと思います。
表面的にこんなものだろうというところでとどまっていては、
真実は見えてこないと思います。
これをやっていてなんになるんだろうとか、こういう細かいことは
やりたくないなという考え方ではなく、ある分野を突き詰めて、
はじめて他の分野にも汎用できる答えのようなものがわかってくると思いますから。
1つ決めたものを徹底的に突き詰めて、そこから様々なところへ
広げていける自分なり解答を見出してほしいですね。