代表取締役社長 安達 弘明

株式会社ビジュアライズ 代表取締役社長 安達 弘明

代表取締役社長 安達 弘明

株式会社ビジュアライズ
設立 2003年11月4日
事業内容
  • 携帯電話のコンテンツ制作およびコンサルティング
会社HP http://www.visualize.co.jp/

小学生プログラマーから音楽活動の道へ

最初のきっかけは、小学生の時に父から
「これからはパソコンだ。プログラムができれば将来は安泰だ!」
と言われて、プログラミングを習わされたことからが始まりでした。
“英才教育”という名のスパルタ教育のおかげか、
最初からプログラマーのセンスと才能があったからなのか、
賞を獲って雑誌に掲載されたこともありましたが、
将来を考える程には至らなかったと記憶しています。

その後中学に入ってからは、反抗期による父親への反発からPCを触らなくなり、
代わりにバンド活動に夢中になりました。
元々熱中するととことんまで突き進むタイプなのか、メジャーデビューを夢見るようになり、
バンド活動が生活の中心となった結果高校には行かなくなりました。
20代前半頃にはバンドブームの潮流に上手く乗ったこともあって
アーティスト契約までこぎつけたものの、最終的に音楽の方向性で意見が合わず、
その後も作詞作曲から、レコーディング、PV撮影、広告制作などを全て自分で取り纏めつつ、
インディーズ活動を続けていましたが、気付けば借金だけが残った状態になってました。

バンドは解散…再び出会ったプログラムを猛勉強

バンドは解散せざるを得なくなり、借金だけが残った状態で
これからどうしようかと思っていた28歳の時、
やることも無くたまたま携帯電話のゲームで遊んでみようとダウンロードして
最初に目にした画面に表示されたのが「JAVA」という文字でした。
一応小学生時代とはいえ、プログラムをかじっていたこともあったのですが、
「JAVA」を知らなかったこともあり、ちょっとした興味で調べてみると
様々な可能性を秘めたプログラム言語であり、エンジニアになればそこそこ高給であるとわかり、
「これだったら借金が返せる!」と思い立ち、
本屋でJAVAの入門書を買って1ヵ月ほど勉強し、
とりあえずで携帯のロールプレイングゲームを作ってみたものが、
プログラミングに回帰した最初の制作物となりました。

とはいえ、実際に携帯向けのゲームを作れるレベルのスキルを
1ヵ月で身につけるのは、非常に大変でした。
なんと言っても入門書1冊からのスタートです。
誰かに聞くことも出来ず、思考錯誤をしながら日がな没頭していたことを覚えています。
その時私を動かしていたものは、お金が稼げる!ということもありますが、
「僕ならこうする」「こうしたらもっとおもしろいはず」という好奇心と暇つぶしだったのだと思います。
とはいえ無職のままでは収入もなく、借金も利子が増えるばかりですので、
とりあえず出来たゲームを持って求人広告で見た企業に面接に伺い、
幸運にも雇ってもらえることになりました。

携帯コンテンツ制作会社に入社、3ヵ月で統括部長に

その企業に入社してからは、
プログラミングの仕事以外にも、自分から営業職を買って出、
馬車馬のような働きをして結果も出し、
数カ月後には営業・制作の統括部長を任じられたのですが、
翌月会社が買収されることが判明し、
それならばと元同僚の経理担当者と外注のクリエイターのトップ2人に
「仕事は用意するから一緒にやらないか」と声をかけ、自ら退職を希望。

これが現在の会社を企業したきっかけになります。

携帯電話の素晴らしさを伝えたい

携帯電話を一般の人々が持つようになってやっと15年程度。
I-modeがスタートして約10年。
今では誰もが携帯するこの小さなデバイスにPC以上の機能が搭載され、
いつでもインターネットに接続できるコミュニケーションツールとなっています。
この進化は本当に驚きです。
我々はこのデバイスを活用したネットサービスバリューを上げ、
もっと興味ある情報やエンタティンメントコンテンツを楽しめるサービスを
制作・提供していきたいと考えています。

例えば、googleの提供するGmailはメール閲覧にネット接続環境が必要ですが、
弊社は地下鉄に乗る前等通信が届かない場所でも
閲覧可能にするメーラーアプリを制作し、提供しております。
そんな、ちょっとしたことで人々の生活を便利にする商品やサービスを
もっと提供したいですね。

そして、様々なクリエイターを育成し、起業支援の場を提供するのも目標にしています。
僕がこの業界に救われたように、この業界で働く楽しみを少しでも伝え、サポートし、
夢を持っている人たちが、自分のやりたいことを実現できるようにしていきたいと考えています。

社長がもつ“ヒーロー力”とは

経営者って、勤め人として普通に生きていると、
パフォーマンスが出せない人が多いのではないかと思います。
これは悪い意味ではなく、経営者として突出した部分が必要不可欠であり、
それは雇われる側としてはバランスが悪い場合が多々あると考えているからです、
もちろん、突出した人は逆に欠けている部分も大きいということでもあり、
それを自分で知っているからこそ、その不足を補う人材を必要とするのです。

あと、私の周りの経営者全員に言えることですが、窮地に立った時の実行力と速さがすごいですね。
言ってみれば“ヒーロー力”がある人が多いです。
平時はあまり役に立たないんですけど(笑)

また、大切なのは、自分にどれだけストイックに壁を設けられるかということだと思います。
壁が高いほど、それを超えようとする力が出てきますし、越えるための戦略や計画を考えます。
経営者になる人は、その壁を自分で設定し、越えることに対して折れません。
壁に負けないで乗り越え、また次の壁を作って、という繰り返しです。

経営者は引っ張っていくのが役目だと思われがちですが、
僕は「どうもこっちらしい」と指し示すだけです。
社員には、やらせるのではなく「自分からやる環境」を作るようにしています。
やらされ仕事は誰だって嫌ですから。
自分で達成感を持たないと人間は進まないし、
その人が進まないと会社は進むわけがないんです。

私は経営者になってよかったと思っています。
雇われている時とは比べ物にならないくらい大変ですが、
上に立つ身にならないとわからないことが本当に沢山あり、
それが日々自分を成長させてくれます。
常に「今」が一番楽しいと感じて仕事をしています。