代表取締役 栗林 秀

株式会社キャナル 代表取締役 栗林 秀

代表取締役 栗林 秀

株式会社キャナル
設立 2005年6月
事業内容
  • モバイルメディア開発事業
  • モバイルメディアレップ事業
  • PCメディア開発事業
  • モバイル向けオンラインメディア事業
  • モバイル向けEC事業(事業支援)
  • ママさん応援コミュニティ“mamatoto”
会社HP http://www.canal.bz/

努力と収入はイコールではない

学生時代は美術系の学校でデザインの勉強をしていました。
絵を描いて売ったり、飲食店やトラックでの運送業などのアルバイトを
している内に、同じように努力をしても、チャレンジする土台によって
得る利益が違ってくることに気がつきました。

卒業後はアパレルの会社に入社。デザインなどの仕事をしていました。
友人の紹介などで、グラフィックやデザインの仕事もするようになり、
「これからは、より収益の高い業界に身をおこう」と思い、WEB業界に転職を決意。
それまでは独学でしたが、仕事にするなら実践力も身につくように
現場で働きながら勉強したくて、WEBデザインの会社でアルバイトをしました。
当時30歳でしたが、私以外の人はみんな若い世代。
そんな中、管理職も兼務してほしいと頼まれました。
仕事の仕方はもちろん人間関係の築き方など、アパレル業界で培ったことが活かせました。
インターネットの広告やケータイサイトの制作、雑誌出稿などを手掛け、
そこから分社化し、子会社を立ち上げて今に至っています。

仕事は「人ありき」

今でも大事にしていることは、「WIN−WIN」。
打ち合わせの時などに、相手の会社の社員に属して物を考えること、
自分の会社の必要性があるか、まで考えること。
そうやって仕事をしていれば、すぐではなくても、
将来の仕事につながっていくんだと思います。
結局、仕事は「人ありき」なんです。
それは、アパレル業界でもIT業界でも、どんな業界でも変わりません。

取引先とユーザーのことも含めて考えていく力を身につけるには、トレーニングが必要です。
この人間力を高めるところの努力は怠らないこと。
あとは収益に繋げるための技術やタイミングを身につけること。
この使い分けとバランスが、今後重要になってくると思います。

もうひとつ、大切なのが選球眼。
表向きの情報にとらわれない、自分の気持ちの中に確固たるものを作っておくこと。
内面的なことだから奥が深く、私もまだまだ修行の身ですが、
言葉だけでは伝わらないことをどうやって伝えていくのか。
施行錯誤しながら乗り越えていった先に、見えてくるものがあるんです。

知識と情報を使うのは「発想力」

今の時代、知りたいと思った情報はパソコンやインターネットで
10秒もあれば調べられます。
例えば、共通の知識がすべての人間に平等に割り当てられた時に、
それをどう収集してどうお金に換えていくか。
これからは、知識や情報を使う、発想力が問われる時代です。

今後も、様々なサービスやツールが生まれてくると思います。
それは人間の意識の産物なんです。
不便を感じるものがあれば、便利なツールを考え、
ビジネスにできるかどうか精査する。
私は今まで、発想ありきで勉強や仕事をしてきました。
先を読んでイメージしたものが形になり、予想通りになった時は、
本当に楽しくてしょうがない。
みんなにも経験してほしいと思うくらいです。

社長の役目は、最後の守りの要であればいい

仕事を通して内面を鍛えて、発想力に変えていくというところの
アルゴリズムを持っていればいいと思います。
若い世代がこれから仕事をしていくにあたって、
内面を鍛えることと同時に頭を使うこと、アウトプットをどうするか、
がより重要になっていきます。
学生時代に培われるものではありません。
経験を経て身につけて、仕事をしていくことを大事にできる人と
仕事ができればいいと思います。

私は、現場で働くみんなをどういう方向へ引っ張っていくか、常々考えています。
第一線で働く社員が楽しく仕事ができるようにすること、
必要な時にどう相談に応えるか。
最後に守るのが社長の役目だと思っています。

ママさん応援コミュニティ“mamatoto”【https://mamatoto.jp/ 】

今までは男性向けのサイトばかりで、今回は初めての女性向けサイト。
企画の提案は、吉岡さんという女性スタッフ。企画の段階から、
これはおもしろいと思っていました。
彼女自身、お子さんがいまして、だからこそ生まれた発想だと思います。
「流行り」を追うのは簡単ですが、一過性になってしまいます。
着眼点を「流行りすたりがないもの」に合わせて、「子育て」に着目しました。
少子化と言われる今、子供にかけるお金はむしろ増えているマーケットで、
その市場は6兆円規模です。
ママ向けのサイトは他にもありますが、
フリーマーケットやメルマガ、日記など+アルファのコンテンツを作ったりして、
競合との差別化に努めています。
また今後はもっと幅広く展開していくために、
「生活の一部になるようなコンテンツにしたい」と施行錯誤しながら頑張っています。

“mamatoto”【https://mamatoto.jp/

学生へのメッセージ

私の考えを話せば、90%の学生は理解できますが、行動に移す人は少ない。
それはお金や体裁や見栄が邪魔していることもあります。

発想力と一緒に行動力も身につけてほしいと思います。
今後は、組織もなくなり、属する会社も雇用体系も多様化していくと思います。
会社の決めごとや組織図が受け入れられず、会社という境界線すらなくなって、
社員の半数以上が自分の能力を活かしていろんな会社で
働く状況になっていくのではないでしょうか。
会社も、そういう状況に対応していかなければなりません。
そんな中で活きてくるのが、個の発想力と行動力、そして人間力だと思います。
それを成長させる努力を怠らないでほしいと思います。