代表取締役 上西 健司

株式会社ジョーニシ 代表取締役 上西 健司

代表取締役 上西 健司

株式会社ジョーニシ
設立 平成13年2月
事業内容
  • ターゲットに伝わる最適なコミュニケーションを企画、デザイン
会社HP http://www.jonishi-inc.co.jp/j/

■起業は、自分を試すチャンスでした

小・中・高校時代は野球部所属で、野球ばかりしていました。
高校を卒業して、パッケージの製造会社に就職。
1年間印刷オペレーターとして働き、2年目に営業部に希望を出して
異動させてもらいました。
当時は起業したいなんて思ってもいなくて、
提案したりデザインしたりする広告の仕事を楽しんで働いていました。

その後、ステップアップしたいと思って広告代理店に転職。
21歳だった私は会社の中でも一番年下だったこともあり、
周りの先輩たちに勝ちたくて、その反骨心で仕事を頑張れたところもあります。
とてもいい経験になった半面、やはり高卒は社会の中で不利だということも感じました。

その後父が他界して、今の会社を継ぎました。
はじめはどうするか悩みましたが、若さ故の勢いもあり、
また自分を試すチャンスでもあると思って決意しました。
大企業の看板なしにどこまでやれるか、試してみたい気持ちもありましたからね。

■大手に対抗できる組織作りを目指す

最初の3年間は、とにかくがむしゃらに頑張りました。
一人で営業、ディレクター、デザインと全ての業務をこなしていました。
若さで乗り切ったという感じもあります。
野球の経験が私のベースになっていると思いました。

現在は私を含め4名。
今の仕事はブランディングなどのコミュニケーションデザインが中心で、
化粧品や食品のパッケージやWEB、紙媒体がメインです。
営業はいなくて、仕事のほとんどは紹介です。
全員、基本的に肩書きはありません。
誰が何をやるではなく、全員が同じラインで、同じ方向を向いて働いています。

今後は、日本だけではなく、海外にも事業展開していきたいと思っています。
私が初めて海外に行った時、自分がデザイナーだと言った時、
彼らは「すごい!」と私がびっくりするくらいの反応でした。
デザインという分野で国が違うとこれほど捉え方が違うのか、
また自分がやっている仕事でこんなに驚かれることがなかったので、衝撃的でした。

今もアメリカの会社の仕事を少しやっているので、
アメリカだけにとらわれず、全世界を対象に仕事をしたいと思います。
3年以内に社員を10人に増やし、事務所も変え、売上も今の倍にしたい。
大手代理店に対抗できるような組織作りをしていきたいと思っています。

■社風に合う人を採用したい

採用は縁だと思います。合う、と思った人とは仕事以外のことも話すし、
しゃべっていて楽しい。今の社員も、面接時間は最低でも1時間くらいでした。
しっかりとしたアイデンティティを持ち、知識があり、
技量を持っている新卒採用も考えています。

ただ、経験がないせいか、若い人たちは一般常識が低いと感じることがあります。
わが社は、デザイナーが外に出ていくというコンセプトで、かなり自由な会社です。
自分の考えを出せて、それを試すことも出来る会社です。
そこには責任感が必要になります。
面接でも、「絶対にこの仕事がしたい!」という意気込みが感じられないと
さみしいと思います。
坦々と普通に生活できればいい、と思っている若者が多いのが残念です。
情熱や将来のビジョンは持っていてほしい。

中小企業は、社風に合った人を採用すべきだと思います。
給与面でも大企業にはかなわないけど仕事は忙しい、
それでも頑張っていけるのは、社員みんなが同じ方向を向いて、
やりがいを感じているからなのです。
私は採用の時には、面接は社員全員で行います。
全員と合わなければ採用しない。
社員が少ないということもあり、全員と合う人でなければ続かないからです。
デザインは表面上のことだけではなく、なぜこういうデザインにしたのか、
そこがちゃんとしている人であれば、新卒でも専門学校や美大卒でなくても構わない。
学歴は関係ないと思っています。

■学生へのメッセージ

学校の勉強だけではなく、もっといろんな経験を積んでほしいと思います。
アルバイトでも何でもいい、いろんな人に会って話をして、
いろんな事を吸収してほしいです。
大学・専門学校の先生にも妥協せずどんどん突っ込んで
質問や疑問を投げ掛けて、自分で納得できるまで突き止めてもらいたいです。
そうすることで将来必ず役に立つと思います。
それと旅行でもかまわないので海外にも出てほしい。いろんな環境を見てほしい。
それが一番の勉強であり、経験値になっていくと思います。
考え方も価値観も変わると思います。