代表取締役社長 井本 眞義

株式会社イクス 代表取締役社長 井本 眞義

代表取締役社長 井本 眞義

株式会社イクス
設立 1999年
事業内容
  • LSI ソリューション事業
  • 映像システム ソリューション事業
  • 電源 ソリューション事業
  • ソフトウェア ソリューション事業
  • オートメーション ソリューション事業
会社HP http://www.iix.co.jp/

銀行の法人向け融資担当から「自分で事業をしたい」

大学卒業後に渡米し、米国のビジネススクールで金融を専攻しました。
当時の米国は、リーマンブラザースやゴールドマンサックスなどによる
投資銀行業務が活況を呈してきた頃でした。
ビジネススクールでMBAを取得したのち帰国し、日本の銀行に就職します。
銀行では、法人融資の業務で実務経験を重ねていくなかで、
経営者の方々と直に触れ合う機会を戴きました。次第に、事業を支援する立場から、
事業を運営する側になりたい、との考えが強くなり、
いつか必ず起業しようと決意しました。
銀行を円満退社してから、プラント・エンジニアリングの会社に転職し、
新規事業の開発業務を経て、1999年に起業しました。

日本の技術者に光を当てたい

日本の“技術力”にこだわった会社を作りたいというのが、設立当初の思いです。
電子機器というマーケットでは、オリジナルは日本の技術で作っていながら、
商品化した時には欧米諸国でビジネスが立ち上がり、
東南アジアで量産化して市場が形成されるというのが一連の流れになっています。

パソコンにしても、大型コンピュータを小型化する主な仕組みは、
日本のエンジニアが最初に考えたのです。
それを、アメリカのマイクロソフトやインテルなどが量産化できるような
次の技術を生み出し、市場を創り上げたのです。
さらに、市場が広がるステージになると、東南アジアの安い製造コストで量産し、
世界中に販売されていきました。

こうした歴史を振り返ると、日本のエンジニアは、
世界的にみても非常に優秀であるにもかかわらず、
欧米諸国やアジアに比べて、実績を評価されている人が少ないと感じております。
そこで私は、日本のエンジニアが日の目を見るような会社を作るべきだと考え、
「世界で通用する技術を持った会社を作る」という目標を掲げたのです。
そして、当時 “産業のコメ”といわれ、
急成長していた半導体関連の仕事をしたいと思い、
ありとあらゆるコネクションを辿って優れた技術者を集め、
高画質デジタル・ビデオ・デコーダの開発に着手したことから
新規事業をスタートさせました。

1999年、株式会社イクス・ベインとして会社を設立してから、
立て続けに7つほどの会社を立ち上げました。
それぞれジャンルは違いますが、どれも技術の会社です。
2003年、それらを1つにまとめて、現在の株式会社イクスとなりました。

世の中に必要とされる会社に

当社は、今後3年間で売上100億円、純利益10億円を目指していきます。
そして、世の中に必要とされる会社になることが目標です。
当社の技術、製品、サービスがなければ世の中に市場が形成できない。
そういう会社にしたいと思っています。
ただし、「売上100億」という数値目標はゴールではなく、単なる過程でしかありません。
社会にとっての存在価値を高めていくことは終わりのないテーマであり、
それができなくなった時は、ビジネスの戦線から離脱する時だと思っています。

目の前にあることを必死にやれば道は開ける

大学時代は、体育会でアイスホッケーに打ち込みました。
毎日厳しい練習で、理不尽な目にも遭い、思い返せば辛いこともたくさんありました。
しかし同時に、勝つ喜びや負ける悔しさを多く経験することもできました。
これは、日々努力したからこそ味わえたのであり、その後の起業する上で、
素晴らしい財産を得られたと思っています。

私は、どんな仕事でもいいから、自分の置かれた立場で、
目の前にあることに対して必死に取り組むことができれば、
自ずと自分の道は開けると思っています。
知人が、ある有名な経営者に、
「今の世の中、何をしたら成功するでしょうか」と聞いたときに、
その方は「君は何をやっても成功しない。そんなことを聞く人に成功する人はいない」
と答えたそうです。

成功する人は、今、目の前にあることを必死にやって結果を出し、
それを成功につなげるのです。
学生のみなさんも、今やらなければいけないことを後回しにせず、
必死に取り組んでほしいですね。

世の中が閉塞した今こそ成功のチャンス

10年前に比べると、今は非常に閉塞した厳しい世の中です。
その中で頭角を現すというのは、並大抵の努力じゃ叶いません。
でも、それは逆にチャンスだといえます。
大企業が衰退している中、新興企業でも、
世の中に必要とされる本物の事業を成功させれば、
いつでも天下をとれる時代なのですから。

物事を全て前向きにとらえましょう。
問題が起きた時や失敗した時は、成功するための一つの試練と考えるべきです。
それを乗り越えるとまた一段ステージを上がることができるのです。