代表取締役 梅沢 正尚

株式会社文化雑巾 代表取締役 梅沢 正尚

株式会社文化雑巾 代表取締役 梅沢 正尚

株式会社文化雑巾
設立 2005年10月
事業内容
  • プロ用清掃資材の企画・製造・販売
会社HP http://www.pikkabikan.com/index.html

入院が転機

高校卒業後は清掃資材卸売り会社で働きました。
威力の強い洗剤など、プロ用の清掃資材を扱う会社です。
私はそこでビルメンテナンスのコンサルティング営業として働いていました。
ビルを利用していても掃除の仕方が分からないという方は多くいます。
そうした方にどんな清掃資材をどこに利用すればいいのか
助言しながら資材を売るのが私の仕事でした。

そんな仕事を引受けてから4年ほどの時が過ぎたある日、
私は椎間板ヘルニアで入院することになってしましました。
手術を受け、入退院を繰り返す不便な生活でしたが、
この時が人生の転機だったのかも知れません。

何もすることが無い入院中、ベッドの中で様々なことを思い巡らせました。
ひとつは働いている会社への疑問。
業界の古い体質を何の疑いも無く踏襲していたため、
コスト体質の経営をせざるを得ませんでした。
そしてもうひとつは今の仕事をもっとおもしろい業態に
変えることはできないものかということです。
例えばある大手古本屋が店内レイアウトや販売の仕組みを少し変化させただけで
たちまち事業を拡大したように、
今の仕事も古い体質をなぞるのではなく少し視点を変えてみることで
おもしろくなるのではと考えたのです。

もともと「何かやってやりたい!」という独立心の強い性格です。
退院後は何か新しいことをやってやろうと決意しました。

スピード起業

退院後、仲間と共に新事業のプランを煮詰めていきました。
会社の経営の問題点やコスト削減案などについて話し、
上司にプレゼンしてみたのです。
ところが、このプレゼンがきっかけで会社を解雇されてしまいます。
経営者のやり方に意義を申し立てたことがいけなかったのでしょうか。

退社は2005年、9月。
そして会社設立が2005年10月。

前の会社でビジネスプランを立てていたこともあり、
同じ業種を扱う会社をスピード起業することができました。

会社設立の際に最も気を配ったことは、店の立地。
清掃用資材を扱う店舗は、
奥まっていて口コミでしか認識されないような場所にあるのが業界の通例でした。
私は目立つ店を造ればどうかと考え、
渋滞の名所となっている四車線道路に面した場所を確保しました。

業界の通例を破っていこうと決めたのです。

潜在ニーズを見つけて

店をオープンした当初は店の立地が功を奏して
新規のお客様が毎日いらっしゃいました。
清掃用資材を売るだけでなく、コンサルティングもするお店です。
お客様一人につき二時間から三時間という時間をかけて対応しました。

そこで感じた事は意外にもハウスクリーニング業者が多いという事。
ビルではなく普通の家の掃除している方々です。
ハウスクリーニングは個人事業としてされている方が多く、
とても目立ちにくいのです。
そのためハウスクリーニング業者が多くいるという事実もあまり認識されておらず、また購入金額が少ないということもあって、
彼ら用の清掃資材が販売されていませんでした。

ビルメンテナンスをするほどの大げさな資材は必要ないけれども、家庭用のものでは間に合わない。
そんな潜在化していたニーズを発見したのです。
私はハウスクリーニング業者用の清掃資材を自社開発することに決めました。

現在、自社開発商品の占める割合は6割ほどにまでなりました。
売り上げもどんどん上がっていますし、ネットショップでの販売も手がけています。
古い体質に捕らわれずに様々な試みをしたことで、事業はとても順調に進んでいるのです。

座右の銘

「あら楽し 思いは晴るる身は捨つる 浮世の月にかかる雲なし」

大石内蔵助が最後に残した言葉です
せっかく生まれたのだから、思い切り、思い残すことのないよう日々を生きたい。
そんな意味の言葉です。

今後の目標

自社開発している商品の代理店を全国に構えることです。
また、ただ単に事業を拡大するだけでなく丁寧な販売方法を教育していける体制づくりも大切にしたいですね。

こんな人と働きたい

「既成概念が無く、発想がおもしろい人」

現状を当たり前だと認識せず様々なことに疑問を持ち、
目の付けどころが変わっている方がいいですね。
そのためには日々アンテナを張って情報収集を重ねることが大切です。