代表取締役社長 汐見 千佳

富士フィルター工業株式会社 代表取締役社長 汐見 千佳

富士フィルター工業株式会社 代表取締役社長 汐見 千佳

富士フィルター工業株式会社
設立 1966年4月1日
事業内容
  • 高温・高粘度流体の流動解析の研究
  • 高温・高粘度流体の連続ろ過システムの開発
  • 多孔質金属体の開発および用途開発
  • 高温流動反応プロセスでの触媒連続回収システムの開発
  • バイオ生産プロセスでの分離・精製システムの開発
会社HP http://www.fujifilter.co.jp/index.html

創業者は偉大な人物

弊社の創業者である父は、以前、外資系メーカー企業の社長でしたが、
アメリカ人オーナーとの折り合いがうまく行かなくなりクビになり、
母とこの会社を立ち上げました。
前社長は技術者として一流であり、かつ情熱溢れる行動から
ビジネスライフに没頭する毎日でした。
世界各国を飛び回っていて家族のことはほったらかしだったんですね。
そんな父ですから、思春期の娘からすると会話もほとんどなく、
関わり合いは全くなく、むしろ父としては好きではありませんでした。

しかしながら高校2年の時、父に対する見方が少し変わりました。

留学中は将来スポーツドクターになりたくて
そのままアメリカの大学に進むことも考えていたのですが、
アメリカ人特有の「どんな家族?」「お父さんは何をしているの?」
と言う様な質問に何度となく答えている内に
ふと今まで好きなことをやれていたのも両親のおかげ、
留学できるのも父が稼いだお金で行かせてもらっているからなんだよな、
なんてことを思うようになったからです。
実はすごい人なのかも、と。
父が自分の足で世界の技術を勉強し、拠点を広げていった会社を
息子が居たら迷いなくやらせていた会社を1代で閉めてしまうのは
もったいないとも感じるようになっていましたね。

日本における「モノの作り」の技術進歩は素晴らしい!
これからも残していきたい。
いや残していかなければならないものであるとも考えていました。
ですので、勝手に、「よし継がせて貰おう」と決め、帰国し、
卒業後これまた勝手に、頼まれてもいないのに入社しました。

入社後、会社のことは何も知らない状態だったのでメーカーというのは
まず工場だ、ということで、栃木工場に1年間研修に行かせて貰い、
すべての部署を経験させてもらいました。
その後営業活動をひたすら8年近く経験してきました。
6年後からは不思議なことに自分は取締役という役職に付かせて頂いたにも関わらず、
仕事では1営業、つまり取締役海外営業部平社員。営業部でのミーティングでは
「こんなに数字を上げなくてはならないのですか?」と上司に言いつつも、
営業会議になると会社を経営していく立場で「もっと数字をあげないとだめだ」
って言わないといけなくて、自分も海外営業部の上司も何ともいえない
絶妙なポジションでしたね。

男尊女卑の「女に何が出来る」という考えの父に
「跡継ぎとして入れた訳ではない」と公言されていた中、
認められるまでに8年くらい掛かりましたよ。

どうしてここまで頑張ってこられたかと聞かれると
自分は困難なこと、逆境、大変という概念を持っていなからでもありますね。
すべて身に降りかかるマイナス要素を楽しんでしまう性格であると自負しています。
常に先を、行きたいゴールを見ているので毎日起こるあれこれは
障害物競争のようなものなんです。

どんな障害物も楽しんで乗り越えていってしまうポジティブな考えを持っていて
尚且つ後々まで引きずらないという性格が幸をそうして、
父にもやっと8年目にして認められ年始の挨拶で千佳に継ぐと言ってくれ、
副社長に就任しました。

「父親」としてはどうかと思うところがたくさんある父でしたが、
社会人としては、一人の大人としては偉大な人物でもあり非常に尊敬しています。
そんな父が作り上げた会社を永続させ、
さらに大きくステップアップするためにも「社員が世界で一番Happyな会社」を企業理念に
富士フィルターの社員みんなともう一度会社を創り上げる、という想いで邁進していきます。

テーマカラー

会社のシンボルカラーでもある「青」ですね。
おそらく父が好んでいた色でもあったのだと思います。
そして個人的に好きな色はオレンジ。なんだか嬉しくなる色なんですよね。
不思議なことに小さい頃から好きな色で自分の周りはオレンジが多いんです。
ちなみに、名刺入れもオレンジですよ(笑)
ゆくゆくは自分の身の回りにあるアイテムをすべてオレンジにしたいですね・・・。
会社の備品もオレンジだらけになって嬉しさで溢れる会社になるかも(笑)

座右の銘

「Think Globally, Act Locally」
「視野は広く、行動は地に足をつけて」という意味。会社の行動指針の1つにもなっています。
祖父から受け継がれた名言でもあります。

どんな人材がこれから必要か?

好奇心
チャレンジ精神
遊ぶ時は遊ぶ、やるときはやるといったONとOFFの切り替えができる人。

この3つが前提にあるなら尚いいが、もちろんそうではない人もいるし、
これから能力を磨いていきたい人もなかにはいるので、
好奇心旺盛でチャレンジ精神がある人が積極性を活かして
サポートする役割に回ることも必要ですね。
どんなサポートが必要か、状況に応じて考えることも重要で問題について
考えられる人が必要になってくると思います。
自分は何ができて、何をやっていきたいのか、自分のポディションを見極める。
自分自身を見直してみることも大切だと思います。

今後の目標

会社を引き継いで4年目になります。
目標は社員一人一人が「世界で一番happy」になるようにすること。
顧客第一主義や社会貢献は当たり前。
これはある程度まではマニュアル通りにでも、自分がunhappyでも出来ると思います。

私たちが目指しているのは、相手が期待するその一歩先のびっくりをあげること。
その為にはまず富士の社員がhappyであること。

社員の幸せが多いほど幸せがエネルギーとなり社会に貢献していかれると考えています。
お客様への貢献、社員が放つ幸せが会社の存続にも繋がってくるので、
世界で一番社員がHAPPYな会社になれる様、
一人一人が能動的に工夫できるような環境作りを実行していけたらいいなあと思っています。
富士フィルターにいることで人間的にも成長できたら素敵じゃないですか。