代表取締役 渡邉 勇三

株式会社モダンアパートメント 代表取締役 渡邉 勇三

代表取締役 渡邉 勇三

株式会社モダンアパートメント
設立 2006年 7月
事業内容
  • 中古賃貸マンションへのバリューアッププロデュース業務
  • 中古賃貸ビル、マンションへの再生プロデュース業務
  • 新築賃貸マンションへのプロデュース業務
  • インテリア資材販売業務
会社HP http://www.m-apartment.co.jp/

「親の工務店を継ぐので、長く働くつもりはありません」

私が新卒で入社をした会社にこんなことを面接で伝え、雇ってもらいました。
その会社は設立70年で、北摂で3番目規模の地方ゼネコン。
同期が4人いた中で、たった1人、私だけ営業を指名されました。

ゼネコンで営業を行うのは、大体が40代〜50代のベテランの方。
その中で私は新卒で営業を行うという会社で初の試みに挑むことになりました。

営業内容は、地主さんへ土地の有効活用と称し、賃貸マンションの建設を進める
ということを行っていたのですが・・・

20歳そこらの若造が、自分の親よりも年齢が離れ、地域で名士といわれている地主さんから
数千万〜数億円の投資話を 聞いてもらえるなど、当初はまったく出来ませんでした。

「親の仕事を継ぐ」と伝えて入った会社で、私は大きな挫折を味わう事になるのです。

月末になると、営業マンの成績発表が行われ、私だけがまったく売上を出せない日々が続きました。

当時の上司からは、
「利益を生み出さない営業マンは給料泥棒」と言われ相当悔しい思いをしました。

自分だってサボっているわけではない、一生懸命やっている。

それでも売上は中々上がらず、お客さんから迷惑だと塩をかけられたこともありました。

しつこさに花が咲く

塩をかけられても訪問し続けていましたね(笑)

そうしているうちに、「若いのに熱心なヤツやな」と、少しずつ話を聞いてくれるようになったのです。

それからは、田んぼの作業を手伝ったり、稲刈りをやったりと、お手伝いできることはすべてやりました。
コンバインの乗り方まで分かるようになりました。
そうしたことで、徐々に信頼関係も深まってきていると感じていました。

すると、様々なオーナーから、工事を任せて頂けるようになったのです。
また、いつのまにか社内でも、トップセールスとなっていました。

まさに、「営業っておもしろい!」

と感じる、毎日が充実した日々でした。

賃貸マンションの現状

ある時、マンションオーナー様から深刻な悩みをきくことになりました。

「満室なんか最初だけで、すぐに空いてしまって大変やわ!」
「空室をうめるのに、家賃をどんどん下げて、かなわんがな!」
「賃貸マンションなんか、建てるもんやないで!」

私達が提案している賃貸マンション設計は、建ててすぐは人気があるのですが
古くなるにつれ空室が目立つようになり、そこを埋めるために賃料の値下げを
余儀なくされている現状が皆さんのところで起こっていたのです。

たしかに平成15年度の時点で、大阪府の賃貸物件の空室数は59万室となり
賃料も平均15%ほど下落 しており深刻な状況となっていました。

お客様のために何をするべきか・・・

そこでオーナー様の問題を解決するべく、
会社に対してローコストのデザイナーズリノベーションの提案をしました。
(古くなった部屋を既存の素材でリフォームする方法)

しかし、今まで以上の利益を生まないことはやらせてもらえず、
会社は自分たちを守ることしか考えていないのが事実でした。

自分でやるしかない

会社でやってもらえないならば自分で部屋を借りてリノベーションを行ってみようと考えました。

まずは築30年ほどのマンションを借り、退去時のリフォーム代すべてを
負担するという条件で工事の開始!!
少し時間はかかりましたが、私なりに「住みたいと思うオシャレな部屋」を作りました。

早速、友人数グループを招待して意見を聞いてみました。
すると男女問わず友人達からは、

「凄いな〜この部屋は!こんな賃貸マンション見たことない!」
「こんな部屋やったら、ちょっとぐらい高くても住んでみたいわ!」

といった築30年の古い賃貸マンションに、驚きと感動の声が上がったのです!
私は、まさにこれだっ!と直感しました。

建物が古くても自分の個性を生かせる部屋であれば入居者は満足してくれる。
これならオーナー様も入居者の方、双方が喜んでもらうことができると確信し、
「中古賃貸マンションの空室解消プロデュース業」
として創業する事を決意しました。

父親に起業の話をしたとき、「苦労すると思うけど頑張れよ」と言ってくれました。
仕事を継ぐと言い、親もきっと期待をしてくれていたと思います。
それでも応援してくれた父を本当に尊敬しています。

2009年の目標

独自のサービスでFC展開を全国にしていきたいですね。
そして、リノベーションコンテストを開催致します!!

「こんな部屋だったら住んでみたい」というアイデアを学生から集め、
それを携帯サイトで投票形式のランキングをつけていくという企画です。

ここへの登録者を増やし、より多くの方にリノベーションの素晴らしさを知ってもらいたい。

そして、ゆくゆくは空室問題の解決に繋がるキッカケにしていくことが私の目標です。

学生へメッセージ

私から2つメッセージを送ります。

『何の仕事をするかではなく、誰と仕事をするかが重要』

 どんなに一生懸命仕事をしても、
 喜びを共有できる人がいなければ本当に仕事を楽しむことはできません。

『人生は1度きり。納得して死ねる人生を送ってほしい』

 大手に入るのも、ベンチャーに入るのもどちらでも構いません。
 ただ、その選択は自分の人生の中でどれだけ価値のあるものなのかを考えてください。
 価値のある選択を続ける事で、
 死ぬ時に、「納得のいく人生だった」と心から言えるようになります。